大切な人を亡くした悲しみと向き合う Ⅱ
「友達が死ぬ前に話してくれた大切なことを全て書き出すことにしました。そうすることで,その友達の手本は僕の心の中で生き続けています。
僕は友達を失った寂しさと向き合うこともできました」。ジェフリー
体を大切にする。聖書には,運動が体のためになると述べられています。
「体の訓練は少しの事には益がありますが,敬虔な専心はすべての事に益があるからです。それは,今の命と来たるべき命との約束を保つのです」。
(テモテ第一 4:8)
きちんと食事をし,運動をし,休息を取るようにしましょう。
「悲しい気持ちになっている時にも前向きな考え方をするためには,健康を保つ必要があります。きちんと食事をして,十分な睡眠を取ることが大切です」。
マリア
人を助ける。聖書にはこう書かれています。「受けるより与える方が幸福である」。
「私は,このように真面目に働いて,弱い人たちを援助しなければならないこと,また,主イエス自身が述べた『受けるより与える方が幸福である』という言葉を覚えて
おかなければならないことを,あらゆる点で皆さんに示しました」。
(使徒 20:35)
「人のためになることをします。特に同じような悲しみを経験してきた人を助けるようにします。そうすれば,自分だけがつらい思いをしているわけではないということに気付きます」。
カルロス
祈りで気持ちを打ち明ける。聖書には,神(エホバ,ヤハウェ)は「祈りを聞く方」とあります。
「祈りを聞く方,あなたのもとにあらゆる人が来ます」。
(詩編 65:2)
また,神(エホバ,ヤハウェ)は「心が傷ついた人を癒やす。傷を包んでくださる」とも書かれています。
「心が傷ついた人を癒やす。傷を包んでくださる」。
(詩編 147:3)
「『必要な支えや力を下さい』と神(エホバ,ヤハウェ)に祈れます。いつもよりつらい日があっても,神(エホバ,ヤハウェ)は必ずそばにいてくれます」。
ジャネット
現実的な見方をする。悲しみの程度や表し方は人によって違います。聖書によると,息子が死んだと思い込んでいたヤコブは,家族が慰めようとしても「聞こうとせず」,悲しみに暮れていました。
『息子や娘たちは皆,何度もヤコブを慰めようとしたが,ヤコブは聞こうとせず,こう言うのだった。「あの子のことを嘆きながら,私は墓に入ろう」。こうして父はヨセフのことで泣き続けた』。
(創世記 37:35)
それで悲しみがなかなか消えないとしても,驚かないでください。
「今でも不意に,大伯母さんのことを思い出すことがあります。亡くなってから15年もたっているのにです」。
テイラー
例えば,骨折したとしましょう。痛みがあり,良くなるまでには時間がかかります。その間,医師は少しでも早く良くなるようにいろいろアドバイスして助けてくれます。
大切な人を亡くしたという心の“傷”が癒えるのも,それに似ています。悲しい気持ちが和らぐには時間がかかります。長い目で見るようにしましょう。この記事にあるアドバイスをやってみてください。きっと役立つものがあるはずです。
「悲しみを乗り越えるといっても,大切な人を忘れるとか,その人のことを思い出さないようにするという意味ではありません。その人との思い出を懐かしんだり,その人が自分にとってどんな存在だったか,今もどんな存在かを考えたりするのはいいことです」。
イザベル
「悲しみが和らいできたからといって,自分を責める必要はありません。つらくなくなっても,大切な人に悪いと思わなくていいのです。それは心の傷が治ってきているということです。亡くなった人もきっと,そうなることを願っていたはずです」。
ジョーダン
まとめ: 大切な人を亡くした悲しみと向き合うために
○ 友達に打ち明ける。自分の気持ちを誰かに話すなら,つらい時に支えてもらえる。
○ 忘れようとしなくていい。楽しい思い出を懐かしむ。それを書き出してみる。
○ 体を大切にする。きちんと食事をし,運動をし,休息を取るようにする。
○ 人を助ける。人のためになることをする。特に同じような悲しみを経験してきた人を助けるようにする。
○ 祈りで気持ちを打ち明ける。「必要な支えや力を下さい」とエホバに祈る。
○ 現実的な見方をする。悲しみの程度や表し方は人によって違う