私は,エホバの証人ではありませんが,時々,
エホバの証人より配布いただいてる,「目覚めよ」誌・「ものみの塔」誌
より引用の記事もあります。
(どこの宗教,宗派にも属していません)
*いろんな宗教にも交わりました
(立正佼成会,創価学会,キリスト教のカトリック,プロテスタント等)
その中で,聖書に忠実に教えてるのは,エホバの証人と思います。
「目ざめよ!」2003/7/8
凶悪犯罪が多発しているのはなぜか
犯罪はどれも悪らつな行為です。しかし,不条理で目的のない犯罪は理解に苦しみます。
そうした犯罪にはたいていこれといった動機が見当たらず,捜査員を当惑させます。
近年,マスコミによる報道がきわめて迅速になっているため,そうした身の毛もよだつ犯罪
のニュースは数時間以内に何百万もの人に,いや,何十億もの人に伝わります。
世界保健機関の報告も,「暴力に脅かされていない大陸や国はなく,そのような地域社会もまずない」と述べています。
何年か前に比較的安全だと思われていたところでも,最近では理不尽な暴力事件が増加しています。
例えば日本では,長いあいだ凶悪犯罪の発生率が低い状態にありました。
しかし,2001年6月に,池田市で出刃包丁を持った男が学校に侵入し,子どもたちを刺したり切りつけたりして,
15分間に8人を殺害し,15人にけがを負わせました。
この事件について,また若者が見ず知らずの人を面白半分に殺した事件などについて聞くと,
日本ももはや昔のままではないということを思い知らされます。
家庭生活の崩壊
フィリピンの国家捜査局のスポークスマンであるマリアニト・パンガニバンは,
重犯罪の犯人たちの背景に関する質問に答えて,こう述べました。
「彼らは崩壊家庭で育ち,十分な世話や愛を受けていません。
何の導きもないために人が身を誤るという意味において,道徳心の崩壊が生じているのです」。
攻撃的な犯罪者の共通点が貧弱な家族関係と暴力的な家庭環境であることを,多くの研究者は指摘しています。
米国立凶悪犯罪分析センターの報告書は,学校で暴行致死事件を起こす危険性のある若者の特徴的な要素を挙げています。
家族関連の要素としては,荒れた親子関係,子どもの問題点を察知できない親,親密さの欠如,
子どもの行動にほとんど(あるいは全く)制限を設けない親,また,裏表のある生活をし,
親には生活の一面しか見せない極度に内向的な子どもなどがあります。
今日,家庭崩壊の犠牲となる子どもは少なくありません。
親にかまってもらえない子どももいます。非常に多くの児童が,家族からの道徳的な導きのないまま成長しています。
専門家によると,そうした環境では他の人とのきずなを上手に結ぶ能力が発達せず,
そのため,仲間の人間に対して凶行に及ぶことに抵抗を感じなくなります。
良心の呵責を全く感じないことさえあるのです。
マスメディアと暴力
現代のさまざまなメディアが攻撃的な行動を助長している,という指摘もあります。
テレビ,映画,テレビゲーム,インターネットなどで日常的に暴力にさらされていると,
良心の働きが鈍くなり,凶悪犯罪にいざなわれるとのことです。
アメリカ精神医学会会長のダニエル・ボーレンスタイン博士はこう述べています。
「現時点で,30年以上の調査に基づく1,000余りの研究があり,それらによると,
メディアにおける暴力と子どもの攻撃的な行動とには因果関係がある」。
米国上院の委員会でボーレンスタイン博士は次のように語りました。
「どんな形態のものであれ,娯楽として暴力に繰り返しさらされる環境は公衆衛生に重大な影響をもたらす,と我々は確信している」。
この見方の正しさを裏付けるものとして,しばしば具体例が引き合いに出されます。
浜辺で日の出を眺めていたカップルを冷酷にも殺害した犯人の場合,
検察側は,ある暴力的な映画を繰り返し見ていたことがスリル目的の殺人のきっかけになったという証拠を提出しました。
15人の死者が出た校内発砲事件の場合,加害者である二人の生徒は,毎日何時間も暴力的なテレビゲームをしていたとのことです。
それに加えて,暴力と殺人を美化する映画も繰り返し見ていました。
対処する能力の欠如
極悪非道の犯罪について聞くと,『犯人は頭がおかしいに違いない』と言う人もいるでしょう。
しかし,そうした犯人すべてが精神に異常を来たしているわけではありません。
とはいえ,生活上の問題に対処するのに困難を感じている人が多いのは確かです。
専門家は,極端な行動の要因となりかねない人格上の欠陥を幾つか挙げています。
その中には,学習能力と社会性の欠如,身体的あるいは性的虐待の悪影響,人間嫌い,
何らかの集団(例えば,女性)に対する憎悪,悪事に対する自責の念の欠如,他の人を操りたいという願望などが含まれます。
どんな問題を抱えているにせよ,トラブルにひどく圧倒されて考え方が変わってしまい,奇妙な行動を起こす人がいます。
暴力的なコンピューターゲーム ― ある医師の見解
アメリカ医師会の元会長リチャード・F・コーリン博士は,米国ペンシルバニア州フィラデルフィアで,
卒業して医師になろうとしている学生たちに講演を行ない,暴力を助長するコンピューターゲームについて語りました。
そうしたゲームの中には,かすり傷を負わせる,体に命中させる,頭に命中させるという順で得点が高くなるものもあります。
血が噴き出し,脳みそがそこらじゅうに飛び散ります。
コーリン博士は,幼い子どもたちには車の運転や飲酒や喫煙を許していないことに触れてから,こう述べました。
「それなのに,わたしたちは子どもたちに射撃練習をさせているのです。
まだ自分の衝動を制御できず,おもちゃにしている武器を安全に使うだけの分別も自制心も全くない子どもたちにです。
……子どもたちにはまず第一に,暴力には常に結果が,それも重大な結果が伴う,ということを教える必要があります」。
残念なことに,子どもたちは,犯罪に結果が伴うことを教えられるというよりも,故なくして凶悪犯罪の犠牲者となる場合が少なくありません。
統計によると,米国では1日に10人の子どもが銃弾に倒れています。
コーリン博士は,「銃器による子どもの死亡率で米国は世界一」と述べ,こう結論しています。
「銃による暴力はわが国の公衆衛生を脅かしています。これは紛れもない事実なのです」。
凶悪犯罪の要因
多くの専門家は,以下の事柄が不条理な犯罪の要因となり得ると考えています:
●家庭の崩壊
●憎悪集団,過激派
●危険なカルト教団
●娯楽における暴力
●暴力の実体験
●薬物乱用
●問題に対処する能力の欠如
●凶器を入手しやすい環境
●ある種の精神障害
聖書の答え
今の時代に起きていることや,人々がこうした極端な行動を取る理由を理解するのに,聖書が役立ちます。
広く見られる人々の態度を的確に描写しているのです。
例えば,テモテ第二 3章3,4節にあるリストは,
人々が「自然の情愛を持たない者,……自制心のない者,粗暴な者,善良さを愛さない者,……片意地な者」になると述べています。
聖書の別の書には,「大半の者の愛が冷えるでしょう」というイエスの言葉が記録されています。
「また不法がはびこるので,多くの人の愛が冷えてくる」。
(マタイ 24:12)
聖書は,「終わりの日には,対処しにくい危機の時代が来ます」と述べています。
(テモテ第二 3:1)
そうです,わたしたちが目にしている事柄は,今が現在の事物の体制の終わりであることの証拠なのです。
世の中の状態や人々の態度は悪化の一途をたどっています。問題がすぐに解決される見込みはあるのでしょうか。
聖書は,「邪悪な者とかたりを働く者とはいよいよ悪に進む」と答えています。
「悪人や詐欺師は,惑わし惑わされながら,ますます悪くなっていきます」。
(テモテ第二 3:13)