忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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Switch/PS5/PS4/Xbox「イハナシの魔女」心の力を、私にください

2023年05月01日 | 作品紹介(ゲーム)




04月28日配信■Switch:イハナシの魔女*5月18日まで10%OFF
04月28日配信■PS5/PS4:イハナシの魔女*5月18日まで10%OFF
04月28日配信■XSX|S/One:イハナシの魔女(*リンクはこちら

2022年8月にPC用ソフトとしてリリースされたノベルゲームを
「アーキタイプ・アーカディア」「千里の棋譜」「レイジングループ」など
家庭用ゲーム機でコンスタントにAVGをリリースし続けているケムコが移植した
「イハナシの魔女」が2023年4月28日より配信開始。
対応ハードはNintendo Switch、PlayStatio5/4、Xbox Series X|S/One。
価格は全機種とも2,860円(税込)で、
SwitchとPSでは2023年5月18日まで、Xboxは5月13日までの期間限定で10%割引を実施中。

同人ゲーム制作サークルFragaria(フラガリア)から発売されたPC版をプレイした
ケムコの担当者が家庭用機への移植をリクエストし実現したとのこと。
コンシューマー版の追加要素として、PC版のパッケージ特典であった設定資料と
コミックマーケット101で頒布された冊子「Append」掲載の小説をデジタル化し、
ボーナスコンテンツとして収録している。

発売前にケムコ様よりコードをいただいてプレイを開始し、発売日当日である4月28日にクリア。
(いつもいつもありがとうございます。)
分岐やバッドエンドが存在しない1本道のノベルゲームなので、読了といった方が近いかもしれない。
ゲームクリアまでは約10時間と聞いていたのだが
私の読み方が遅かったのか想定の倍近く、20時間弱はかかったように思う。
追加要素の小説や本編クリア後に登場する「TRUTH」編まで全て読み終えての時間なので、
本編のみのエンディングならもう少し短くなるだろうか。

本作は、祖父を訪ねて沖縄にやってきた一人の青年の体験談ぐらいの
予備知識でプレイした方が絶対に楽しい(実際に私がそうだった)ので
以下の文章で何をどう書くか非常に困っている。
フラガリアのPC版公式サイトには実況プレイはエンディングまで全てOKと書かれていて
ストーリーに相当な自信があることがうかがえる。(*家庭用版は「アカリ編」まで
実際、ちょっとした商業映画と比較しても遜色ないレベルで良くまとまっていて、
今やアニメ界きってのヒットメーカーである新海誠監督の初期の仕事を彷彿する。

ジュブナイルと伝奇モノを行ったり来たりするストーリーは
読み手の予想を心地良く裏切り、軽妙な掛け合い楽しんでいたかと思えば、
突然琉球文化を受け継ぐ村の因習が出てきたりして、
どこでもセーブ可能ながら止め時を失う面白さ。
これを書くことすらためらわれるが、「ぼくのなつやすみ」と「Fate」と
「ひぐらしの鳴く頃に」を交互に遊んでいるような感覚、と言えば雰囲気は伝わるだろうか。
劇場アニメで言えば「虹色ほたる」や「ペンギン・ハイウェイ」のような
日常風景に混ざり込んだ異世界っぽさもほんのりと漂っている。
ヒロインの『魔女』という設定も、いわゆる魔女っ子的な扱いではなく
人ならざる者に対抗し得る特別な力といった感じで描かれていて
キャラクターの絵柄に反しシリアスな展開も多い。
元が2GB程度(Switch版で1GB)のコンパクトな作品のため絵の枚数やBGMの種類は少なめだが
環境音を効果的に活用していたり、頻繁なザッピングで物語への没入度を上げていたりと
ストーリー以外の部分でプレイヤーをのめり込ませる小技が多く散りばめられている。

本作の肝は、登場する若者達が皆自分自身の意思で選択し、決断し、行動することで
難関を突破していくことではないかと思う。
物語の世界に魔法の概念がありながら、困った時にシャランラと魔法を唱えて
敵を倒す、というようなお手軽なシーンはなく、
見ないフリも逃げ出すこともせず「ひたむきさ」で突破していく姿に胸を打たれる。

気になる点があるとすれば、30%のシリアス展開を楽しませるための
70%の前振りと理解はしているのだが、あまりにも長過ぎて途中でダレてしまう箇所があるのと、
若い女性キャラクターが口にしない言い回しがところどころに出てきて
その都度二人羽織のように書き手の姿が透けて見えてしまうのは残念。
まぁ、どちらも些細な問題だし後半の怒涛の展開の前にはほとんど気にならないレベルではある。

クリア後には、本編で描かれなかった空白期間を埋める短編小説と
島に古くから伝わる風習についての真実を明らかにした追加シナリオが楽しめる。
特に「TRUTH」編は、読むと読まないとでは物語への理解度が全く異なるので
本編クリアで満足してしまい、うっかり見落としのないようにご注意を。

GW期間中に読むにはぴったりのボリュームなので
サクッと読み終えることのできるノゲルゲームをお探しの方にはお勧め。

「イハナシの魔女」は2023年4月28日より
Nintendo Switch、PlayStatio5/4、Xbox Series X|S/Oneで配信開始。

*記事のタイトルにつけた「心の力を、私にください」は
大好きな黒沢清監督・伊丹十三制作のホラー映画「スウィートホーム」からの引用。



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