漫画、「ミナミの帝王」に書いてあったと思います。
「銀行は晴れた日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げる」。
「銀行の審査が通ったので、僕は35年住宅ローンの支払い能力があると、銀行に認めてもらったと言うことですネ」
・・・今から10年以上前に、うちの会社に出入りしている会社の若者 (当時) の言葉です。
「もう、家契約したのか?」「はい」
・・・今まで、35年の住宅ローンでマイホーム契約した若者には、何度も忠告してきました。
「無理だから止めとけ」「3千万円くらいの郊外マンションとかにしろ」「中古物件で我慢しろ」「35年も、お前が務めている会社が無事かどうかもわからん。また、自分自身も病気になるかも知れん。子供が大きくなったら教育費や食費が増える」
ほぼ、100%聞く耳持ちませんでした。
色々な若者に忠告しましたが、誰も聞く耳持ちませんでした。
欲しい物があると我慢できない・・・それが今の日本社会です。
私の世代は、買いたい物があれば、親は金出す代わりに、バイトを紹介してくれてました。
「欲しけりゃ稼げ」と。
住宅ローンの場合、住宅メーカー曰く、「5つの銀行の内4つが審査通さなくても、1つの銀行が審査通す」。
また、銀行に言わせれば、「保証協会を通すから、顧客が破産しても、銀行の腹は痛まない。差し押さえた家は、保証協会が競売にかける」と。
漫画の中で、萬田銀次郎が、「銀行は晴れた日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げるんでっせえ」と言っていたが、まさにその通りです。
自動車ローンの場合は、今は各メーカーが、ローン会社を持っています。
が、某大手メーカー系と輸入車系は、審査が緩すぎるので、高級車ほど焦げ付き率が高いです。
焦げ付いたら車は没収されて契約者はブラックリストに入ると、某銀行マンから教わりました。
ここ最近、高級車ほど運転が荒く、やたら煽り運転をするドライバーが多いのも、その「審査の緩さ」が原因なのです。誰でも高級車の残価ローン審査通るから、変なのが高級車を乗り回してるんです。・・・ただ、審査は通っても、焦げ付く契約者は多いので、焦げ付いたら後は地獄ですよ・・・
本当の金持が煽り運転や、荒い運転するワケがないじゃないですか。
某・国産高級車のディーラー担当者が前言ってました。
「○○○○ (国産高級車ブランド) は、ほとんど残価ローンです。仕事してなくても、派遣会社に2年間派遣登録しているだけで審査通ります」と。
これは10年前の情報ですが、今でもそこのメーカーの審査は緩いのは変わってないです。
8月と12月のボーナス月に、一斉に焦げ付く契約者が多いように見えます。
それを嫌ってか、ボーナス払い無しのリースも考えたみたいですが、そうなると今度は、月々の支払いが増える。
別メーカー系ディーラーの担当者は、「○○○は、ホント、ロクなこと考えないです」とボヤいていました。
前回の金融危機、リーマンショック前は、関西から九州 (福岡) まで、高速の追い越し車線を、どの県でも「レクサス (一番多かった) 」「BMW」「アウディ」「ベンツ」「ポルシェ」「GTR」などが、「うじゃうじゃ」走っていて、
それが、リーマンショック後・・・半年後には、「すっかり」姿を消しました。
車関係者曰く、「おそらく、ほとんどが残価ローン契約者ばかりで、リーマン後、焦げ付いて車取られたんでしょう」と。
その後しばらくは、鳴りを潜めていた高級車も、じりじりと復活していき、去年くらい・・・ピークに達した感がありました。(今でもほとんど残価ローンばかりだと思います) ロシアによる侵攻での物価高と円安で、最近は再び鳴りを潜めていますが。
高級車は金持が乗ってこその高級車。誰でも残価ローンで乗れるようになったら、それは「大衆車」&「レンタカー」です。
「銀行は晴れた日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げる」・・・これは、車のローン会社も同じです。
危ない橋は渡らず。
ではまた。
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