メディカル・ヘルスケア☆いのべーしょん

医療と健康(ヘルスケア)融合領域におけるイノベーションを考察するブログ

医療、ヘルスケア分野における大手電機メーカの動向加速

2011-12-26 00:00:04 | 医療
大手電機メーカの医療機器市場への新規参入や買収が相次いでいる。

富士フイルムホールディングスは、携帯型超音波診断装置の大手企業である米SonoSite社を買収した。富士フィルムは社名から「写真」を取り去り、完全に祖業から脱して、医療やコスメといった新規事業への投資を積極的に進めている。学生時代アメフトでならした社長の古森氏が新規参入事業では勝つまでやり続けるらしい。またフィルム事業出身ではないことも奏功し事業転換が上手く図られつつあるようである。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/dho/20111215/293874/

携帯型超音波診断装置といえば、王者のGEヘルスケアが昨年最小、最軽量と銘打ったモノをリリースしている。
http://japan.gehealthcare.com/cwcjapan/static/company/press/2010/13.html

こういったものが進化し、やがてパーソナルユースなものが大手電機メーカから発売されると予測する。

パイオニアもの医療分野への参入を表明している。
2014年度にも事業化するようであり、ピックアップ技術を応用し、国内ではシスメックスの市場占有率が高い血液分析機器の低コスト化を目指すようである。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111130/bsc1111300506010-n1.htm

その一方で、独総合電機大手シーメンスが、ヘルスケア部門で最大1,200人の人員整理を計画している。断機器市場での供給過剰や各国の病院のコスト削減策などが逆風となっているらしいが、大手電機メーカがこぞって医療機器市場や健康関連市場に参入すれば、供給過多や競争激化といった状況になると考えていたが、意外にも早くその兆候が現れたか。
http://nna.jp/free_eu/news/20111222dem201A.html

経産省は日本再生計画の柱として、ヘルスケア、新エネルギー産業、クリエイティブ産業の3分野を軸とした内需の掘り起こしを提言している。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/111129/mca1111292222026-n1.htm

いずれにしても、医療、ヘルスケア領域は今後さらにホットな市場となりつつあり、巨額の粉飾に揺れるオリンパスを含め、業界再編が加速していくものと思われる。