今日の一貫

コメ 第三極流通が登場 台風の目になるか?

本日、農水省 奥原食糧部長が18時30分から講演。農政ジャーナリストの会。農水省コメ政策の中心人物。場所、霞ヶ関農水政策研究所、、。

不参加、、。
おそらく今頃会はお開きになったのだろう。
合瀬くんに電話して夕食でもとも思ったが、、昨日もおそかったし、酒も控えてるしで今日は自粛。別件を済ませて今帰ってきたところ。

ところでコメだ。
少々まじめにみておいた方が良い。
コメ事情はドラスティック。
少々、大胆に描写しておくと、
全農流通、農家直販流通の二極化に、さらに第三極が登場している。

7月に農水省が出した18年産米の流通
これまでになく綿密な流通過程が載っている。19年産の混乱を経て今年はもっと第三極流通のトレンドが進んでる。三極とは「その他と農協販売米」。

18年産、流通量は631万トン。
川上と川下のそれぞれの特徴は、
川上は第三極流通。川下は業務用米がますます肥大化その扱いが米屋の生き残り条件になってきている。


特徴1:全農販売(320万)と農家直売(無償譲渡とあわせ224万)という二極化がますます進んでいる。
特徴2:「その他と農協販売」(110万)が伸び第三極として登場している。

一極は、全農流通。
全農ー大手卸の談合の世界。
年々減少。
従って、卸も大手卸しが中心になりそう。10社ぐらいの大手で100万トンほどを独占。将来は4-5社で200万トンぐらいと予測されている。
中小卸は蚊帳の外。

二極は農家販売。
農家が地方の米屋になると言うこと。この販売、家庭用コメ購入の2割を占め、代わって米穀専門店は1割を切っている。そのため特に地方の米屋は壊滅的だが、大消費地の米屋は健闘。理由は業務用で街の定食屋や寿司屋等をお得意にしていること。

そこに三極。
「農協とその他」、、実はこれがくせ者。
新たな米流通になりつつある。
競争相手は全農の320万トン。これを食って伸びている。
いったいどういう流通か?
全農流通米は一言で言って流通が近代化システム化されていない。またこの流通によって米小売専門店も、中小の卸も排除されてしまった。いわば、大手卸と全農の「独占市場」。米小売りにとっても、中小卸にとっても、はたまたさらなる価格訴求のスーパーにとっても、「全農ー卸」ルートは改革の余地のある流通。
一言で言えば、排除のロジックが強いコメ。
そこにニッチビジネスのチャンスが広がる。
「その他と農協」一緒にするわけにもいかないが、一言で言えば流通革命論に乗っ取った「中抜きロジック」。
全農と違って買い取りなので、仮渡し金も必要なし。サイトの長い全農はこれについてこれない。これないどころか敗北していくという。
これがこれまで表だって拡大してこなかった理由は資金。
コメを買い取るには、億単位の資金が必要。
近年の動きの背後にいずれも商社がいるというのが、グレンSPの八木さんの解説。
これ、18年産より(それでも100万トン以上はある)20年産でより明確に、、なっている。
具体的にはイオンにみられるように量販店による産地の囲い込みの様な動き、、。サーテ商社が背景にいるこうした流通は今後農協を巻き込みながら大きくなるのか?
要ウオッチだ。
構図は、全農ー大手卸ー大手量販店 対 農家ー(コメ小売専門店ー)消費者
に、 農協・その他ー消費地流通業者 というのが参入してる構図。

川下サイドの米流通は、中食外食用米(280万トン)と小売店用(260万トン)に大きく分かれ、中外食業務用米が増加している。
小売店の中でも街のコメ専門店の生き残り戦略は業務用米販売。110万トンは業務用に流れている。
業務用コメが280万トン、家庭が150万トンプラス生産者からのコメ135万トンのおよそ300万トン弱。およそ半々か、。
小売店が売る家庭用は150万トン程度。
家庭用米は、流通で見る限り4割強から6割強が農家から購入あるいは譲渡。残りを小売店から。小売りは、スーパー生協3割強、米専門店1割強といったところ。結局家庭販売の世界農家がすでに供給の6割をしめているといっていい。ただ都市部はこの比率が下がるし、米専門店は業務用米110万トンを他に扱ってるから、全体流通量の2割以上を扱う大きな勢力であるのは間違いない。

ところで全体の流通量は、
①855万トン生産のうち主食流通量は、74%の631万トン。
②加工米として流通してるのが59万トン。
③流通しないとされる米のうち、農家の自家飯米が110万トン、縁故米などと言われる無償譲渡米が55万トン。
我が家にも、年間60キロぐらいの無償譲渡米がある。これは農家以外の人が食べるており、その分市場からの購入を控えるのだから、流通量に入れても良いのだが、、、まー流通しないとしよう。
以上が農水省18年産の流通(もう2年前になるが、、)の内容。

コメント一覧

senjuya
Buy local’, ‘Food miles’
http://d.hatena.ne.jp/Hicksian/20081104#p1
Buy local’, ‘Food miles’ と言う考え方が出てくると
流通チャネル(channel)も変わるかもしれない。
サブプライムローン問題で差し押さえられた自動車が500万台と言う、問題のほうが大きいかもしれない、
なぜんなら、その量は日の年間販売量だからであり、その売買が終わるまで、車が売れないであろうと言う予測である。
それにより外食が減り、弁当中心の家庭消費が増加するかもしれない。
それでも流通経路というかチャネルは変わらないかも
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「コメ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2023年
2022年
人気記事