「米麦日報」
タイトルは「宮城大・大泉教授「生産調整廃止」など刺激的政策提言」
正確には「現行の生産調整政策」の廃止なのだが、、、
果たして、今更生産調整廃止は刺激的なのだろうか?
刺激的になるようでは困ってしまうのだが、、。
逆に言えば、それだけ米政策の世界では物言えぬ雰囲気があるのかもしれない。
低米価政策を言うと、人かなにかのようないわれ方をするのもその一つだ。
上限関税を受け入れ、、重要品目の枠にこだわらず、、日本の農業のために実利をえる交渉をした方がいいというと、、何のことかかわからない人が多い。
上限関税を拒否し、重要品目の枠の拡大が実利だと思いこんでるからだろうと、、推測するが、、。
それだけ、大本営発の情報に洗脳されてる人が多いのが米政策なのだろう、、?
ちなみに、この記事を書いた記者さんがいたと思われる講演会のレジメの一部を掲載しておこう。文章の最後に、、「「地区」割を利用した大規模化」とあるが、、これは「特区」でといったつもりなのだが、、。
こうした米の可能性を感がることが刺激的なら、もっともっと刺激的にならなければならないのだろう。
以下「米麦日報」 2008年11月18日
このなかで大泉教授は、生産諷整の廃止や国境措置・国内版売の市場原理への移行など、この時期刺激的な政策への転換を提言している。
大泉教授は、事故米穀不正転売事件で世間の関心がMA米に集まって「しまった」ことに着目、日本の米を「神秘的な作物」とした上で、①米は特別・特殊とするミステリー、②米は隕税割当を増やしても高関税を選択するミステリー、③米の高価格を維持したほうがいいとするミステリー、の「間違った常識で作られた米のミステリー」をあげた。また「農致の常識」を疑うことが必要として、以下の「必要な施策」を提音している。
①市場性の確保策=生産調整の廃止、国境措置の市場原理への移行(上限関税の受入)、国内販売の市場原理への移行(相対販売などの廃止、入札の建て直し、全農全国本部販売の中止)、市場視野(用途)・生産の拡大(インディカ、エサ米、米粉)、輸出拡大、 ②技術開発・商品開発策=日本の炊飯技術の国際スタンダード化、生産技術の研究開発、新規関連商品の開発(単一用途からの脱却) ③米産業の戦略牲の確保策=先物市場の創設、海外での日本人による生産(いわゆるmadebyJapanese)、海外への技術普及、④生産のあり方の転換策=経営者を中心とした生産への転換、水田農業経営の発想転換(経営内での米の明確化、稲作生産の多様化、商品としての米の多様化、外圃としての稲作の推進)、金融不動産管理の導入、「地区」割を利用した大規模経営の創出。
以下レジメの一部
2, 日本農業が世界に打って出る好機
国内市場だけ見た内閉的政策
=高米価維持を目指した生産調整・高額関税対応による弊害 MA米以外で。
弊害:コメ消費の低迷、農業技術の停滞、食料供給力の減退、食料自給率向上論の空理空論、農業産出額の低下、1次産業資源の低利用、弥縫策は農政の代名詞に、地域経済の低迷
コメ産業の発展可能性を考えるには、農政の常識を問うことが重要
多く作り、余ったら輸出が基本→これが常識とならない日本
なぜ常識は異なってきたのか?→レジメの後半部分
結果:資源を有効に使えない日本 内向きの政策の日本
コメ産業の発展可能性を考えるには、農政の常識を問うことが重要
農業の生産拡大を図る政策が必要=生産調整の廃止
低米価誘導策が必要
価格下落へのセーフチネットの創設が必要
最大のネックとしてのコスト問題および国際市場
3,必要な施策
1)市場性の確保策
①生産調整の廃止
②輸入の市場原理への移行→上限関税の受け入れ
③コメの市場原理への移行(相対販売等の廃止、入札制の復活、全農本部販売の中止、)
④米市場の視野の拡大 米生産の拡大 インディカ・飼料米・米粉の拡大
⑤米の輸出の拡大
2)技術開発・商品開発策
⑥炊飯等炊飯の国際スタンダード化
⑦コメ生産技術の研究開発
⑧新たなコメ関連商品の開発 コメ単一用途からの脱皮
3)コメ産業の戦略性の確保策
⑨米先物市場の創設
⑩海外での日本人による生産Made by Japanese
穀物メジャーの目をかすめたロジスティックスの確立
⑪海外への技術の普及
4)コメ生産のあり方の転換策
⑫経営者を中心とした生産への転換
⑬水田農業経営の発想転換 経営の中での稲作の位置づけの明確化
(稲作生産の多様化、商品としてのコメの多様化、外圃=粗放作物としての稲作の推進)
⑭金融・不動産管理の導入
⑮特区等を利用した大規模経営の実現
Ⅱ、農水省は何故いつも同じ間違いを繰り返すのか?
農業を成長産業とするために、農業界で常識とされていることの検証
1,農業構造改革を考える際の幾つかの誤解 常識への挑戦
産業 規模 業態 三つの呪縛
(1次産業衰退論、零細規模弱小論、小農家族経営時代遅れ論)という常識。
①衰退産業だからダメか?ペティクラークの法則
②規模が小さいから問題なのか?(どんなに規模拡大しても、USAやEUには勝てない)
③家族経営が問題なのか?(農業は老齢化して跡継ぎがいない)(資本力のない家族経営はビジネスに向かない?)
2,上記三点の常識は日本農政が依って立つロジック
「どんなに努力しても、USAやEUに規模ではかなわない。まともな競争はできない。」
そこで
①関税を維持するためにしっかり交渉し、
②米価を維持するために、しっかり生産調整を維持しなければならない
→「EPAやFTAに反対の立場」
米価維持論には他にも要因がある(参考資料参照)
1次産業は衰退産業か?
零細規模は弱小か?
家族経営は時代遅れか?
3、1次産業衰退論に関して (農業・産業衰退論)
常識がくつがえる事例 農業成長の条件
コメント一覧
ikkann
ikkann
最新の画像もっと見る
最近の「コメ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2020年
2019年
2014年
2004年
人気記事