ハード・ロックとは?
それを知りたければこれを聴け!
「ハード・ロックってどんな音楽?」と問いかけられたら、「これを聴けばよくわかるよ!」と簡単に応えることの出来る名盤中の名盤が『Deep Purple In Rock』でしょう!
僕にとってもハード系で初めて買った思い入れの強いアルバムです。
世界的に称賛を得たものの・・・
ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラとの共演で、ロックとクラシックの融合が世界的に賞賛を得たディープ・パープル、まさにブレークする準備は整いました。
当時の指導権を握っていたキーボード奏者のジョン・ロードが、その路線で更なる追求を望もうとしたのは、極々当然のこと・・・
Concerto for Group and Orchestra
成功はジョン・ロードの人の良さ?
ディープ・パープルのDVD『ヘビー・メタル・パイオニア』を見る機会がありまして、面白かったのがキーボードのジョン・ロードのあまりの人の良さでした。
彼なくして、何となく我ままで気難しそうなリッチー・ブラックモアは、“思うようなバンド活動は出来なかったのでは?”とつい思ってしまうほどでした。
オーケストラとロックの融合というプロジェクトが高い評価を得た後、その路線を進めたいジョン・ロードとハード路線に変更したいリッチー・ブラックモアとの間で意見の食い違いが出ます。
そしてリッチーの『一度だけ、ハード路線のアルバムを作ってファンの反応を見たい』という妥協案をジョン・ロードは受け入れます。
この時点で、彼が何が何でも自説を曲げない人だったら、あっさり解散に追い込まれていたのではないでしょうか・・・?
僕はこのDVDを観て、“一度だけ”という言葉が、“これから、ず~~っと”という言葉と同義語である事を初めて知ることになりました(笑)
名作『Deep Purple In Rock』の誕生
スタジオに缶詰になってアルバム制作をするのではなく、“ツアーをしながら、空いた時間で2,3日リハーサル&録音、そしてまたツアーを出る”といった具合に常に新鮮な状態でアルバム制作が出き、それが妥協のないアルバムに繋がることになったとジョン・ロードは語っています。
こうして生まれたアルバムがハード・ロックの名盤『Deep Purple In Rock』でした。 コンサート・ツアーの合間をぬって制作されることになったわけですが、それが却って緊張感と新鮮さを生み、モチベーションを常にベストの状態に保つことが出きて、名盤誕生に一役買ったようです。
そして、今日ご紹介するのは、針を降ろした瞬間に始まる「Speed King」、云ってみれば、ハード・ロック好きへの第1歩を踏み出した記念すべき曲~何といっても、このドライブ感が堪りません!
スピード・キング / ディープ・パープル
「うわっ、これ いいね!」 かわいいミス・モーリーが言ってた
彼女が青いライトの家で ロックに夢中になっているときは
果物の砂糖漬けは とても根が多くなるんだ
彼女が ロックに 東奔西走するときには
ルシールの場合は とても 現実的だったよ
彼女が 家事をほうりだしたときには パパがするんだろう
おいで ベイビー 俺を狂わせておくれ
俺は スピード・キングだ
君は 俺の歌うのを聞きに来る
俺は スピード・キングだ
ぶっ飛ぶところを 見せてくれ
土曜日の夜 俺はただ 浪費していた
ふらつきまわるだけでは 救われない
あるものは ロックを あるものは ロールを
パーティをやるんだ 俺の魂を救済するために
頭の固い女と 軟弱な男
奴等は 始まって以来 トラブルを起こしている
少しばかり ライスと豆を食べて
ロックン・ロールやりに ニュー・オリンズまで出かけるぜ
♪ ♫ ♪ ♫ ♪ ♫ ♪ ♫ ♪ ♫ ♪ ♫
ジャケットが素晴らしい!
ハード・ロックの名盤であるとともに、アルバム・ジャケットも秀逸。有名なラシュモア山国立記念碑をメンバーの顔に入れ換えたパロディ、個人的にはロック系のアルバムのジャケットの中で、間違いなくベスト10に入る出来だと思う。
(一番好きなのは「ライブインジャパン」ですが)
「スピードキング」は、疾走感もあり車のCMにも使われたような。
あと、「チャイルドインタイム」が地味に好きだったりします。
そして何故かアルバムに収録されなかった「ブラックナイト」。
アルバムと同じジャケだったのにね。
初期のDeep Purple ファンだったら、この3アルバムはどれも思い入れがあると思いますよ。
「ブラッドサッカー」も、途中、ブレイクがあるなど小気味良くて好きです。
ヘビーな「イントゥ・ザ・ファイア」もこのアルバムの曲って感じで好き。