Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ フール・オン・ザ・ヒル / ザ・ビートルズ:1967年作

2024年01月01日 16時00分00秒 | 『Magical Mystery Tour』

「地球は青かった」
こう言ったのはソ連の宇宙飛行士のユーリイ・ガガーリン

そして、、、
「それでも地球は動いている」
こう言ったのは天文学者のガリレオ・ガリレイでした。

地動説を肯定したものの、宗教上の問題から異端児扱いされ、ローマ教皇庁から異端審問所に呼び出され、地動説を唱えないことを宣誓されました。
意に反する行動や発言を強要させられて、さぞかしストレスが溜まったことでしょう。
ガリレオの「それでも地球は動いている」と言いたい気持ちもよく分かります!

今現在でも、とかく、他人と違うことをやろうとしたり、言ったりすると、即座に、“変わり者”という烙印を押されたりします・・・
それでも尚且つ、“信念に基づいた行動”をとれる人間になりたいものです!

さて、今日は、このガリレオの事を歌ったといわれてる曲を1曲・・・

 【 Album Data 】
リリース:1967年11月27日(米国)、1968年12月5日(日本)、1976年10月29日(英国)
チャート:Billboard 1位、オリコン27位(1987年盤)、英国31位(1976年)


まだお陽様が顔を出さない早朝、というより明け方のことです!

マネージメントを取り仕切る会社"NEMS"のスタッフと共に、愛犬のマーサを連れて、ポール・マッカートニーが向かった先というのが、ロンドン中を見渡せるただっ広い丘の上でした。

朝焼けで、真っ赤に染まりゆく空・・・

神々しいまでに壮大で美しい、その大自然のスペクタクルを目の当たりにし、感動した二人は神について話し合います。

そんな視界が大きく広げた丘の上で話している二人の目の中に、前をしっかりベルトで結んだトレンチコートを着た男が映ります。
「えっ?いつの間に??」と思いながらも会釈を・・・
その男もすれ違いざまに、自然の繰りなす美しい営みについて話しかけます。

ポール達が、その男からちょっと目を離し、もう一度男の姿を追おうとしたら・・・
そのトレンチコート男は・・・見当たらない❗️
隠れる場所など何処にもないのに・・・見当たらない‼️

この不思議な出来事を基に作られた曲が今日ご紹介する「Fool On The Hill」でした。

TV映画『Magical Mystery Tour』の中で使われたスローテンポの美しいバラードのこの曲、詞の内容は、ガリレオのことを歌ったと思われるものに変わってしまいましたが、この不思議体験を基にイメージしたのか、映画の中で、ロングコートを着たポールがスキップを踏みながら丘の上を走って行く映像が見られます。

因みに、この不思議話は、同行した"NEMS"のスタッフから出た話で、多少の脚色はあったにしても、これに近い出来事はあったんでしょうね!

フール・オン・ザ・ヒル / ザ・ビートルズ
くる日もくる日も
ひとりぼっちで丘の上
愚かしい薄笑いを浮かべた男はじっとして動かない
彼に近づこうとする者はない
ただの馬鹿だと思っているんだ
何を訊いても彼は答えようとしない
けれど 丘の上の馬鹿は陽が沈むのを眺めている
世界がまわるのをこころの目でちゃんと見ている

ときおり
雲に頭を突っ込んで
千の声を持つ男はものすごい大声で喋る
でも 彼の言うことは誰にも聞こえない
出しているはずの声さえ人々の耳には届かない
彼のほうもそれに気づかないらしい
けれど 丘の上の馬鹿は陽が沈むのを眺めている
世界がまわるのをこころの目でちゃんと見ている

みんなが彼を敬遠しているようだ
彼の望を見透かしているつもりだ
彼は決して感情を表に出さない
けれど 丘の上の馬鹿は陽が沈むのを眺めている
世界がまわるのをこころの目でちゃんと見ている

彼は人々の言葉に耳を貸さない
馬鹿なのは連中のほうだと知っているんだ
みんなが彼を敬遠する
けれど 丘の上の馬鹿は陽が沈むのを眺めている
世界がまわるのをこころの目でちゃんと見て

♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬

【 Album Data 】
リリース:1968年7月(米国)
チャート:Billboard 6位


そして、この「フール・オン・ザ・ヒル」をボサノヴァ調にアレンジして、1968年にカバー・ヒットさせたのが、セルジオ・メンデス&ブラジル‘66でした。
この曲はプロデューサーのハーブ・アルバートから推薦されたという事なんですが、このハーブ・アルバートという名前を聞いて思い出すのが、ビートルズが1962年にリリースしたデビュー・アルバム『Please Please Me』に収録した「蜜の味」を1965年にカバー・ヒットさせたことです。
蜜の味 A Taste Of Honeyをエントリーした際、ビートルズのヴァージョンより先にハーブ・アルバートの方を聴いたという話をしました。
実は今日ご紹介している「フール・オン・ザ・ヒル」ビートルズより先に、ブラジル‘66のヴァージョンを聴いているんですよね(^O^)
まだ洋楽を聴いていなかった時代にしても、この符号は実にユニークな偶然の様な気がしました。






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