Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ マザー / ジョン・レノン:1970年作

2023年12月08日 08時00分00秒 | John Lennon

【 Single Data 】
リリース:1970年12月28日(米国)
チャート:Billboard 43位

1970年も終わろうとしている12月のある日・・・
ラジオの深夜放送で、クラシック・ギターの名曲「アルハンブラの思い出」をBGMに“母親を亡くしたばかりの少年からの手紙”をDJが読み上げました・・・

可哀想でした・・・

思わず涙腺が緩みました!

読み終わると同時に、教会の鐘の音が・・・

『何とタイミングのいい効果音だ!』と感心していると、この曲が始まったわけです、ジョン・レノンの新曲「Mother」でした!
 丁度、その頃、ハンター・デイヴィス著の“ビートルズの伝記本”を読み終え、ジョン・レノンが複雑な家庭環境で育ったことを知ったばかりでしたので、狂おしいばかりに叫ぶジョンの歌声が心に響いて来ました!

母さん、行かないで!
父さん、戻って来て!

最後に繰り返し叫び続けるジョンの心が痛々しかったですね!

掘り起こされた過去の傷
ビートルズ解散直後の1970年、ジョン・レノンは、精神的に不安定な状況に・・・
そこで、ジョンはアーサー・ヤノフ博士による精神治療(プライマル・スクリーム)を受けます。
ジョンはこのプライマル療法により、過去の記憶を掘り起こされました!

父と母の間での親権問題に揺れた幼児期~母の手から叔母に預けられたこと~少年期の母との喜びの再会、そして、その直後の、母の事故死 ....... etc

母親の死という悲しい出来事を思い出した時、ジョンは号泣したそうです。

 【 Album Data 】
リリース:1970年12月11日
チャート:Billboard 6位、英国11位、オリコン5位

魂の叫び
このような、自身の心の叫びをあからさまにしたのがジョンの事実上の初ソロ・アルバム『ジョンの魂 JOHN LENNON / PLASTIC ONO BAND』でした。
そして、このアルバムのトップに収録されるのが、今日ご紹介する「Mother」です。
この曲、というかこのアルバム全体に言える事なんですが、バックの演奏に使われる楽器が極端に少ないんです!

・ジョン・レノン:ヴォーカル、ギター&ピアノ
・リンゴ・スター:ドラムス
・クラウス・フォアマン:ベース

最後まで、シンプルに音が刻まれているリンゴ・スターのドラムの音以外は、ほぼ全編に渡って小節にジャ~ンの一撃のみ・・・
使用楽器として、ギターが記されているんですが、ピアノの音にかき消されているのか、その存在感が全くと言っていいほど感じられない。
しかし、バックの音が少ない事など微塵も感じさせないのが、ジョン・レノンの鬼気迫るヴォーカルです!

母へ、父へ、そして子供たちへ・・・
このように歌われて、最後にジョンの心の叫びが繰り返される・・・
この“MOTHER”でのジョンのヴォーカル、彼の全てのキャリアの中でも屈指の名唱といえるでしょう!

因みに「狂気じみている」という理由で、米国では放送禁止になりました。

マザー / ジョン・レノン
母さん
僕はあなたのものだったけど
あなたは僕のものじゃなかった
僕はあなたを求めていたのに
あなたは僕を求めてくれなくれなかった
だから 僕は言うんだ
さよなら Goodbye

父さん
あなたは僕を見捨てた
僕はあなたを見捨てなかったのに
僕はあなたを必要としたのに
あなたは僕を必要としなかった
だから 僕は言うんだ
さよなら Goodbye

子供たちよ
僕のやったことを
繰り返してはいけないよ
僕は満足に歩けもしなかったのに
無理に走ろうとした
だから 僕は言うんだ
さよなら Goodbye

母さん 行かないで
父さん 戻ってきて

♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬

【 All Japan Pop 20 】1971年4月19日
01.ハロー・リバプール / カプリコーン
02.ローズ・ガーデン / リン・アンダーソン
03.雨を見たかい / クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル
04.ナオミの夢 / ヘドバとダビデ
05.ある愛の詩 / フランシス・レイ/アンディ・ウィリアムス
06.シルバー・ムーン / マイク・ネスミスとザ・ファースト・ナショナル・バンド
07.ノックは3回 / ドーン
08.マザー / ジョン・レノン
09.ワン・バッド・アップル / オズモンド・ブラザーズ
10.孤独の夜明け / マジック・ランタン
11.シーズ・ア・レディー / トム・ジョーンズ
12.アナザー・デイ / ポール・マッカートニー
13.嵐の恋 / バッドフィンガー
14.水色の世界 / マッシュマッカーン
15.愛の経験 / シルヴィ・バルタン
16.美しき人生 / ジョージ・ハリスン
17.悲しき青春 / デビッド・キャシディーとパートリッジ・ファミリー
18.想い出のヨコハマ / ボビー・シャーマン
19.マイ・スウィート・ロード / ジョージ・ハリスン
20.この胸のときめきを / エルヴィス・プレスリー






4 コメント

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Unknown (なおとも)
2023-12-08 08:26:35
おはようございます!
ジョン・レノン、ビートルズを愛する人には悲しい日ですね。そして胸を打たれる悲しい曲。言葉がありません。ヒットチャートを見るとほぼ知っている曲ばかり。感慨深いです。なおとも
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Unknown (ikenaijoni)
2023-12-08 08:50:03
なおともさんへ

おはようございます☀
実際には日本時間でいえば、明日の正午頃なんですが、その日、13時過ぎに東京駅近辺で予定があって、その時間は八重洲ブックセンターで『ビートルズ革命』というジョンの本を立ち読みして、時間調整してました。
当時はスマホなんてない時代でしたから、ジョンが射殺されたのは夕方、東京駅のキオスクに並んでる何気無く目にした夕刊フジの見出で知りました。
ショックで呆然と立ちすくみました。
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Unknown (sakaki45)
2023-12-09 01:45:14
自分が初めて「マザー」を聴いたのは、
「ライブ・イン・ニューヨークシティ」の映像だったと思います。
ジョンの叫びのような歌に一種の怖さを感じる位に凄かったですね。

しかし狂気じみていると言ったら、ドアーズの「ジ・エンド」も
インパクトありましたね。
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Unknown (ikenaijoni)
2023-12-09 09:47:26
@sakaki45 さんへ

おはようございます😃
そもそも歌詞は全く問題ないし、この程度で放送禁止にする事がおかしいんですよ。 余程、ツェッペリンのロバート・プラントの方が激しいですよ(^○^)
多分、今では放送禁止にはなっていないと思うんですがね。

ドアーズの「ジ・エンド」も確かにそうかも知れませんがジョンの「コールド・ターキー」に比べれば、まだマシです。
あれは詞の内容もそうですが、薬物の禁断症状そのものです(^^;)
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