バンマスの独り言 (igakun-bass)

趣味と実践の音楽以外に日々感じる喜びや怒り、感動を記録するためのブログです。コメント大歓迎です!

「ブラタモリ」 と 「トマソン」

2012年03月04日 | 他の興味や旅行記
すっかり(ブログ更新の)サボりぐせがついてしまったが、久しぶりにまた書いていく気になったので、まずは軽くウォーミングアップ。

毎日いろいろなニュースがあって、いつもそれぞれに一言言いたい気持ちを抑え、ブログの更新をしないで楽をしていた。
政治家の無能さは相も変わらず、その中でもっとも気になるのはやはり「橋↓大阪市長」の言動だろうか。
義務教育でも留年をとか、職員の思想調査のごときアンケート問題、「憲法9条を維持するなら僕はこの国に住まない」発言とか、職員メールのチェックとか、いい悪いではなくとにかく物議を醸す話ばかりしている。どこかファッショ的な臭いがプンプン。ただし閉塞感が極まっている国民にはどこか歓迎するムードもかなりあり、歴史的に考えればこの気配はヒットラーの登場時に似ていないでもない。

また名古屋のお調子者市長が「南京虐殺」を否定する発言をして、今まで長い間地道に活動していた市民レベルの両市(名古屋と南京市)の交流をいっぺんに中断させてしまった。
またそれを僕がいつもその存在を恥じている東京都知事閣下が「正しい。彼を弁護したい」と述べたものだから、僕もすっかり頭痛持ちになってしまった。現在の状況下で相変わらずのオリンピックの東京招致に熱を上げるその老害ぶりとともに彼らの精神構造の異常さに悲しみと恥ずかしさを感じる。

毎日こんなレベルのニュースが流れりゃ、もう何をかいわんや!

それに加えて、関東(東京地方)に大地震が来る確率が高いなんていう報道があると、もう怖いんだけどどうしようもない無力感。未来は暗いのか?なんて思う毎日。
生きていて楽しくないな・・・とふと思ってしまうそんな毎日を過ごしているんだ。



でも、ブログを書くことをしばらく放棄していた間、たくさんのテレビ番組や映画・ドラマはしっかりと見て楽しんでいた。
テレビはくだらない番組がバラエティーを中心に7~8割を占めているけれど、NHKやBSの番組にはせっせとディスクに残しておきたいものが多いのがありがたい。

今日はそんな番組の中で(ディスクに残したいかどうかは別として)NHKの「ブラタモリ」を取り上げたい。
この番組は街歩きの達人?タモリが古地図を片手に都会の街並みをブラブラ散歩。
街角で発見したちょっとした痕跡や、不思議な地形から、隠された街の歴史やエピソードを専門家同伴で語るものだが、何気なくブラブラしながら、現代の街並みから意外な過去へ「時空を超えた探検散歩番組」なのだ。

タモリとともに街を歩くのは、久保田祐佳(アナウンサー)。ニュースも読んでいるNHK期待の若手女性アナだ。僕は第1シリーズから見ているが、初期に感じたタモリの扱い方のぎこちなさも徐々に上達して、今では自然体でチャーミングな同伴をしている。

タモリは有名な鉄道マニア。だから局も彼のご機嫌取りに時々鉄道(地下鉄など)を探訪させているが、そんな気遣いも周囲にあってか、彼は毎回ご機嫌に歩いている。
ラジオ番組で永六輔をして「タモリはいい番組に出会えた。ブラタモリは彼にとっては楽しい仕事のはず」言わしめた。

僕ら東京人にとってはとても身近な場所が出てくるが、東京と江戸の対比は特に興味深い。
僕が最も気に入っているのは毎回番組内で見られるCGだ。
今の東京の映像がCGによって江戸時代のそれにオーバーラップされる。これを見ていつも感心している。昔の風景や人の生活の様子に想いを馳せるのは楽しい。

少し前に見たのは東京の運河の話。

およそ420年前に造られた水運の要、小名木川。
家と家の間に挟まれたわずかな塀に、運河の痕跡を探し当てるというもの。

江戸の物流を支えた運河が、終戦後、空襲でできたがれきの置き場所(捨て場所)として埋め立てられ、街が様変わりするなかで残された、護岸の一部。ひっそりと残る石は、船が行き交っていたにぎやかな時代も、ヨイトマケの唄を歌いながら埋め立て工事が行われていた頃のことも、ずっと知っている。何気ない風景に隠された意外な歴史。街歩きって、どんな時代とつながるかわからないというお話。

この番組を見て思い出すのは、僕が若い頃にハマった「超芸術トマソン」の世界。
街中の不動産などに残る一見無用とも思えるモノたちを写真で紹介し、あるブームを作った流れ。
僕もそれに感化され、多くの写真をモノクロで撮ったものだった。

(「トマソン」についてはここを参照)

これがどうも原点にあるような気がするタモリの視線を多く感じる。
そんなこんなで「ブラタモリ」はお笑い芸人が騒ぎまくる低レベルな多くの番組を蹴散らすほどの、日常と非日常における発見が多くある点で極めて秀逸な番組だと思う。

(なお「トマソン」の話は機会をみてぜひ書いてみたい)

(「トマソン」の例)



今日は久しぶりのブログ復帰に際して、お気に入りの番組を紹介させてもらった。
これでまた更新に勢いがつくか・・・どうかはわからないが、今の色々な事を考え感じながら僕は生きているのでご安心を。

更新を止めている間でも毎日五百を超えるのアクセスを頂いている。毎日のルーティンで来ていただいている人もいるだろうが約半数が「検索」からの人だ。これは過去に多くのテーマで語ってきたせいだろう。
とてもうれしく思う。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして! (バンマス@発行人)
2013-10-26 13:14:56
>猫じゃらし さま

お返事が遅れて申し訳ありませんでした。
実はネット接続の機器が壊れてしまっていたので、数日間はネットが見られず不自由していました。

猫じゃらしさん、
さっそくこの本を発注しましたので、楽しみに読んでみます。
ご親切にご紹介を頂き、とてもうれしい気持ちです。ありがとうございます。
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初めまして (猫じゃらし)
2013-10-20 15:45:18
以前ネットラジオで聞いて以来ず~っと読みたかった中沢新一さんの『アースダイバー』、ついに先日読み終えたところです。
『ブラタモリ』がお好きで、しかも東京人ならワクワクが止まらなくなってしまうかもしれません。なので、もしまだお読みになっていないようでしたらお薦めします。

~~現代の東京は地形の変化の中に霊的な力の働きを敏感に感知していた縄文人の思考から、いまだに直接的な影響を受け続けているのである。
~~東京はけっして均質的な空間としてできあがってなどいない。それはじつに複雑な多様体の構造をしているが、その多様体が奇妙なねじれをみせたり、異様なほどの密度の高さを示している地点は、不思議なことに判で押したように、縄文地図においても洪積層と沖積層がせめぎ合いをみせる、特異な場所であったことがわかる。そこから東京という都市が轟かせている『大地の歌』が聞こえてくる。ぼくはその『歌』を、文章に変換するだけでいい。

なかなか面白そうでしょう?
歴史認識欠如だとか学術的価値ゼロなどといった批判があるようですが、中沢さんは中沢さんの耳に届いた『大地の歌』を文章に変換しただけ、だとハッキリ書いてあるのになぁ、と思います。



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そうか! (バンマス@発行人)
2012-03-10 17:27:26
>hat さま

ブログは読んでいたし、紹介の曲も聴いていたよ。
確かにトム・ウエイツ風だよね。
彼の好きな3拍子だし、アコーディオンが切ないし。

なんたって日本語だからダイレクトに想いが伝わる。

あのボタン式のアコーディオンって演奏が難しいんだよ。ドレミ・・・のボタンが全く離れた所にあるし・・・ね。
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最近 (boogiehat)
2012-03-08 15:06:52
最近のヘビーローテはブログでも紹介した「踊ろうマチルダ」です。

アイリッシュ民謡をベースした吟遊詩人。

魂がグッと揺さ振られます。

そういえば、てきふらライブに出るようですね?時間があったら遊びに行きますね。
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どもっ! (バンマス@発行人)
2012-03-07 13:39:29
>boogiehat さま

Hatくん、ご無沙汰です。元気ですか?

現代のアスファルト・ジャングルの中から、昔の面影を追うのはロマンです。

だからブラタモはとっても興味ある番組です。

コメント、ありがとう!

(今、どんなの聴いてる?)
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ども (boogiehat)
2012-03-07 12:35:54
見てますよ~
ブラタモ!
タモリ同様、高低差に萌えます。
それと川や路面電車の跡も良いですよね♪
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