バラエティ番組を見ていて感動で泣けたのは初めての事だった。
今月初旬のことだけど「笑ってコラえて」という番組がマーチングの特集をやった。この番組の取材対象は幅広く、ほとんどが笑えるようないわゆる娯楽ネタなのだが、その中に「マーチングの旅・完結編」というのがあり、今回はそれを見たのだった。
各地の予選会から勝ち上がってきた強豪高校生マーチング・バンド・・・番組では多くの学校の中から4校を抽出して、その涙と汗と感動の活動を追った。
黄金に輝くシンバルを両手に広げ華麗なさばきを見せつけるシンバル・フロントの完成に余念がない新入部員(1年生)の努力や、正確無比なマーチングに何度もつまずくチームワーク。
本元である演奏技術の向上のための日々の練習。
音の持つ意味を生徒に考えさせるスパルタ指導者。
わずかなミストーンで「おまえ、出ていけ!」と練習場を退場させる張り詰めた空気。
実に多くの試練・課題がうら若い高校生に恐ろしいまでのプレッシャーをかけ続ける。
マーチングは吹奏楽による行進。いわいる座奏というコンサート形式の演奏ではない。
高度に設計された動きを行ないながら、同時に高い演奏力を求められる体育会系と文科系の合体である。
僕はかなり以前からこの「マーチング」にはかなりの興味と共感を抱いてきた。
一糸乱れぬフォーメーションを次々と繰り出しながら、音楽的にも素晴らしい感性と技術で聴く者見る者をを圧倒する総合芸術の域に達した彼ら高校生たちの必死で努力し無邪気に楽しむその姿を見て感動しない者はいないと断言できる。
毎年秋に「大阪城ホール」で行なわれる全国大会(全日本マーチング・コンテスト)本番にみせる悲喜こもごもの高校生たちの素顔。番組はそれらを丹念に拾いドキュメンタリー化した。
特に今回は番組で取り上げられた4校に、自分のお気に入りの学校が入っていたので興味は尽きなかった。
福岡の精華女子高等学校。
知る人知る日本一の高校生マーチング・バンドだ。今年、第25回の全国大会では「The Olympia」という演目で登場した。
まったく地味なジャージ姿の女子たち。髪の毛をピンでピタっと止めて、その外見はやぼったいくらい控えめなのだが、彼女らのマーチングは美しいの一言! たとえ音が無くともその映像だけでジーンときてしまうほどの完成度と美しさ。
肝心の音といえばとても女子高生とは思えない立派な演奏テクニックと感性を備えたほぼ理想的な音作り。
僕らには懐かしい「東京オリンピック・ファンファーレ」に始まり、これも懐かしく心がうきうきする「東京オリンピック・マーチ」そして番組的には大注目となった「オリンピック・アンセム(讃歌)」における注目のトランペット・ソロの出来。そして友のトランペッターがフォローする友情と音楽のコラボ。ドラムメジャー(バトンを持ってリードする指揮者のことをこう呼ぶ)(僕はこのコが大のお気に入り!伊東サン)が満面の笑顔で難易度の高いバトンテクニックとフォーメーションのリードする晴れやかな姿を見ながら涙が止まらなかった。
冒頭の「東京オリンピック・ファンファーレ」は過去の全てのオリンピック大会におけるファンファーレの中でダントツに好きな曲で、その荘厳さ、決然とした美しさ、シンプルにして印象的なハーモニー、どれをとっても最高のファンファーレを今回、精華が再現してくれた。
番組的には二人の2年生トランペッターの話がメインになってはいたが、この精華というチーム、とても女子高生とは思えない技量を全員が持っているようだ。
いずれも座奏で十分な演奏力を発揮できる訓練されたプレーヤーぞろいで、精密なアンサンブルとピッチ、リズム感が他を抜きんでてすばらしい。その上、高度なマーチングもやるものだから、見ていて誰もが感動し、僕のように涙を流してしまう観客が多いのだ。
他のライバル校がマーチングっぽい衣装を身につけて華麗な空気を醸し出しているのに対して、精華は先ほども書いたように体操着(ジャージ)姿で、それはあたかもその真の実力を地味な衣装の下に隠しているような、ちょっとストイックな感じさえするのだが、ひとたびピッコロ・スネアのロールが始まると、目もくらむような生き生きとした音楽が爆発していた。
縦横無尽に交差し、隊列を組み、会場いっぱいに散開し収斂するみごとなマーチング・フォーメーションはドラム・メジャーの3年生がきびきびとリードする。その姿はすでに高校生というイメージはない。まったくプロフェッショナルな堂々たるものであった。
マーチングは小規模なものなら東京ディズニーリゾートにでも行けば見ることができる。商業的なマーチングバンドの他に、警察や消防のマーチングも見たことがあるだろう。
高校生のマーチング大会は高校野球と全く同じ燃焼度をもっている。
僕のように音楽をやっている者には体育会系バンドのノリがとても面白い。楽器を持つ手、しまう手、動作を止めた時の楽器の持ち方、さらには基本、一歩62.5cm、5mを8歩で歩くというマーチングのきびきびと規則正しい動作、これらが混然一体となって見る者を感動させるすごい世界なんだ。
幸いなことに(第25回全国大会の前に行なわれた県大会の)画像を見ることができるようなので、みなさんの参考にと紹介させていただく。(ただしこの県大会での曲目・フォーメーションは後の全国大会でのパフォーマンスとは異なる)
マーチング、その素晴らしき世界に感動してほしい。
今月初旬のことだけど「笑ってコラえて」という番組がマーチングの特集をやった。この番組の取材対象は幅広く、ほとんどが笑えるようないわゆる娯楽ネタなのだが、その中に「マーチングの旅・完結編」というのがあり、今回はそれを見たのだった。
各地の予選会から勝ち上がってきた強豪高校生マーチング・バンド・・・番組では多くの学校の中から4校を抽出して、その涙と汗と感動の活動を追った。
黄金に輝くシンバルを両手に広げ華麗なさばきを見せつけるシンバル・フロントの完成に余念がない新入部員(1年生)の努力や、正確無比なマーチングに何度もつまずくチームワーク。
本元である演奏技術の向上のための日々の練習。
音の持つ意味を生徒に考えさせるスパルタ指導者。
わずかなミストーンで「おまえ、出ていけ!」と練習場を退場させる張り詰めた空気。
実に多くの試練・課題がうら若い高校生に恐ろしいまでのプレッシャーをかけ続ける。
マーチングは吹奏楽による行進。いわいる座奏というコンサート形式の演奏ではない。
高度に設計された動きを行ないながら、同時に高い演奏力を求められる体育会系と文科系の合体である。
僕はかなり以前からこの「マーチング」にはかなりの興味と共感を抱いてきた。
一糸乱れぬフォーメーションを次々と繰り出しながら、音楽的にも素晴らしい感性と技術で聴く者見る者をを圧倒する総合芸術の域に達した彼ら高校生たちの必死で努力し無邪気に楽しむその姿を見て感動しない者はいないと断言できる。
毎年秋に「大阪城ホール」で行なわれる全国大会(全日本マーチング・コンテスト)本番にみせる悲喜こもごもの高校生たちの素顔。番組はそれらを丹念に拾いドキュメンタリー化した。
特に今回は番組で取り上げられた4校に、自分のお気に入りの学校が入っていたので興味は尽きなかった。
福岡の精華女子高等学校。
知る人知る日本一の高校生マーチング・バンドだ。今年、第25回の全国大会では「The Olympia」という演目で登場した。
まったく地味なジャージ姿の女子たち。髪の毛をピンでピタっと止めて、その外見はやぼったいくらい控えめなのだが、彼女らのマーチングは美しいの一言! たとえ音が無くともその映像だけでジーンときてしまうほどの完成度と美しさ。
肝心の音といえばとても女子高生とは思えない立派な演奏テクニックと感性を備えたほぼ理想的な音作り。
僕らには懐かしい「東京オリンピック・ファンファーレ」に始まり、これも懐かしく心がうきうきする「東京オリンピック・マーチ」そして番組的には大注目となった「オリンピック・アンセム(讃歌)」における注目のトランペット・ソロの出来。そして友のトランペッターがフォローする友情と音楽のコラボ。ドラムメジャー(バトンを持ってリードする指揮者のことをこう呼ぶ)(僕はこのコが大のお気に入り!伊東サン)が満面の笑顔で難易度の高いバトンテクニックとフォーメーションのリードする晴れやかな姿を見ながら涙が止まらなかった。
冒頭の「東京オリンピック・ファンファーレ」は過去の全てのオリンピック大会におけるファンファーレの中でダントツに好きな曲で、その荘厳さ、決然とした美しさ、シンプルにして印象的なハーモニー、どれをとっても最高のファンファーレを今回、精華が再現してくれた。
番組的には二人の2年生トランペッターの話がメインになってはいたが、この精華というチーム、とても女子高生とは思えない技量を全員が持っているようだ。
いずれも座奏で十分な演奏力を発揮できる訓練されたプレーヤーぞろいで、精密なアンサンブルとピッチ、リズム感が他を抜きんでてすばらしい。その上、高度なマーチングもやるものだから、見ていて誰もが感動し、僕のように涙を流してしまう観客が多いのだ。
他のライバル校がマーチングっぽい衣装を身につけて華麗な空気を醸し出しているのに対して、精華は先ほども書いたように体操着(ジャージ)姿で、それはあたかもその真の実力を地味な衣装の下に隠しているような、ちょっとストイックな感じさえするのだが、ひとたびピッコロ・スネアのロールが始まると、目もくらむような生き生きとした音楽が爆発していた。
縦横無尽に交差し、隊列を組み、会場いっぱいに散開し収斂するみごとなマーチング・フォーメーションはドラム・メジャーの3年生がきびきびとリードする。その姿はすでに高校生というイメージはない。まったくプロフェッショナルな堂々たるものであった。
マーチングは小規模なものなら東京ディズニーリゾートにでも行けば見ることができる。商業的なマーチングバンドの他に、警察や消防のマーチングも見たことがあるだろう。
高校生のマーチング大会は高校野球と全く同じ燃焼度をもっている。
僕のように音楽をやっている者には体育会系バンドのノリがとても面白い。楽器を持つ手、しまう手、動作を止めた時の楽器の持ち方、さらには基本、一歩62.5cm、5mを8歩で歩くというマーチングのきびきびと規則正しい動作、これらが混然一体となって見る者を感動させるすごい世界なんだ。
幸いなことに(第25回全国大会の前に行なわれた県大会の)画像を見ることができるようなので、みなさんの参考にと紹介させていただく。(ただしこの県大会での曲目・フォーメーションは後の全国大会でのパフォーマンスとは異なる)
マーチング、その素晴らしき世界に感動してほしい。