前回の「工場美」に対して頂いたコメントの中に港湾の巨大クレーンについての言及があったので、今回は短いですがちょっと書かせてもらいます。
タイトルの写真は数年前に「青海コンテナ・ターミナル」(お台場の先にあります)にガントリー・クレーンの撮影に行った時の一枚です。
この辺りは公園も整備され、「船の科学館」や「東京税関」などもあって、港湾地域にも関わらず、家族で遊びに行けるようなこぎれいな場所です。
青海臨海公園の脇が東京湾でも屈指のコンテナ・ターミナルになっていて、場内の様子を公園内から見ることができる、僕のお勧めスポットです。
湾をはさんだ向かいは大井埠頭の東京国際コンテナ・ターミナルがあって、そこにもかなり多くの港湾設備が並んでいます。
ガントリー・クレーン(gantry crane) はコンテナ・ターミナルで最も巨大な設備で、そこでのスター的存在です。
通称「キリン」といいますが、これは港湾の岸壁に設置され、コンテナなどの貨物の積み卸しを行うクレーンのことをいい、トランスポーター(transporter)とも呼ばれます。特定重要港湾、重要港湾のほとんどに設置され、貨物の荷役を行う上で欠かせない機械の一つです。
ガントリー・クレーンは軌道上を左右に移動するためにその脚の両端に2本ずつの車輪を備え、巻き上げワイヤーロープが上下移動し、トロリーが岸壁と船内を往復することで、岸壁と船内の荷役を円滑に進めることができるのです。
ガントリー・クレーンのうちコンテナ荷役に利用されるものには、コンテナを掴むためにスプレッダーという専用の装置を備えていて、これはコンテナ上部の四隅についているコーナーポケット(=穴)にスプレッダーのロックピンを挿入し固定することで30トンもあるコンテナを迅速・確実に運搬するのです。
最近ではコンテナ船の大型化・巨大化にともない、荷揚げ範囲のより大きなスーパー・ガントリー・クレーンや更に巨大なメガ・ガントリー・クレーンなどが登場しています。
トップの写真(筆者撮影)はメガ・ガントリーの脚部と大型コンテナ船、羽田へと着陸態勢に入るボーイングB747です。その巨大さには目を見張るものがあります。
2枚目の写真でその大きさを感じてください。(家族が小さく写っています!)
最後の写真はガントリー群の遠景です。本題と離れますが、この時の雲はちょっと怖い雲です。
地平線近くにはかなり発達した積乱雲が見えます。かなり上層まで伸びているので、どこかでにわか雨を降らせています。明るい所と暗い所の境目付近にあるのは分厚い層積雲。これはさらにいくつかと合流して積乱雲となり、その下層に乱層雲をつくります。そして手前にどんよりと不気味に垂れ込めているのは乱層雲。下層の一部は小さな「乳房雲」になり、まもなくそれが壊れて雨になります。
おっと、脱線しましたが港湾地帯にも素晴らしい人工美があって、僕はそれを楽しんでいます。これを書くきっかけになったコメントを前回寄せてくれたBoogie-Hatさんに感謝しています。
なお、最近の映画「宇宙戦争」の冒頭シーンで主人公トム・クルーズがガントリー・クレーンのオペレーターとして登場します。運転中のシーンでこのクレーンがいかに巨大であるかがよくわかりますよ。
タイトルの写真は数年前に「青海コンテナ・ターミナル」(お台場の先にあります)にガントリー・クレーンの撮影に行った時の一枚です。
この辺りは公園も整備され、「船の科学館」や「東京税関」などもあって、港湾地域にも関わらず、家族で遊びに行けるようなこぎれいな場所です。
青海臨海公園の脇が東京湾でも屈指のコンテナ・ターミナルになっていて、場内の様子を公園内から見ることができる、僕のお勧めスポットです。
湾をはさんだ向かいは大井埠頭の東京国際コンテナ・ターミナルがあって、そこにもかなり多くの港湾設備が並んでいます。
ガントリー・クレーン(gantry crane) はコンテナ・ターミナルで最も巨大な設備で、そこでのスター的存在です。
通称「キリン」といいますが、これは港湾の岸壁に設置され、コンテナなどの貨物の積み卸しを行うクレーンのことをいい、トランスポーター(transporter)とも呼ばれます。特定重要港湾、重要港湾のほとんどに設置され、貨物の荷役を行う上で欠かせない機械の一つです。
ガントリー・クレーンは軌道上を左右に移動するためにその脚の両端に2本ずつの車輪を備え、巻き上げワイヤーロープが上下移動し、トロリーが岸壁と船内を往復することで、岸壁と船内の荷役を円滑に進めることができるのです。
ガントリー・クレーンのうちコンテナ荷役に利用されるものには、コンテナを掴むためにスプレッダーという専用の装置を備えていて、これはコンテナ上部の四隅についているコーナーポケット(=穴)にスプレッダーのロックピンを挿入し固定することで30トンもあるコンテナを迅速・確実に運搬するのです。
最近ではコンテナ船の大型化・巨大化にともない、荷揚げ範囲のより大きなスーパー・ガントリー・クレーンや更に巨大なメガ・ガントリー・クレーンなどが登場しています。
トップの写真(筆者撮影)はメガ・ガントリーの脚部と大型コンテナ船、羽田へと着陸態勢に入るボーイングB747です。その巨大さには目を見張るものがあります。
2枚目の写真でその大きさを感じてください。(家族が小さく写っています!)
最後の写真はガントリー群の遠景です。本題と離れますが、この時の雲はちょっと怖い雲です。
地平線近くにはかなり発達した積乱雲が見えます。かなり上層まで伸びているので、どこかでにわか雨を降らせています。明るい所と暗い所の境目付近にあるのは分厚い層積雲。これはさらにいくつかと合流して積乱雲となり、その下層に乱層雲をつくります。そして手前にどんよりと不気味に垂れ込めているのは乱層雲。下層の一部は小さな「乳房雲」になり、まもなくそれが壊れて雨になります。
おっと、脱線しましたが港湾地帯にも素晴らしい人工美があって、僕はそれを楽しんでいます。これを書くきっかけになったコメントを前回寄せてくれたBoogie-Hatさんに感謝しています。
なお、最近の映画「宇宙戦争」の冒頭シーンで主人公トム・クルーズがガントリー・クレーンのオペレーターとして登場します。運転中のシーンでこのクレーンがいかに巨大であるかがよくわかりますよ。
かっこいいなあ。
働き者の機械とか器具とか道具とか、大好き!
通称「キリン」の意味が
最後の遠景でたいへんよく理解できました。
「道具」ってかっこいいです。
重機と呼ばれる大きな機械は人を圧倒し威圧するけど、その存在感には惚れ惚れします。
例えば発電所のジェネレーター(ガス・タービンなど)、一日中でも見ていたい機械がまだまだたくさんあります。
最後の写真でサバンナに遊ぶキリンの姿を思い浮かべてくれたようですね。ほんとにデカイ、キリンさんたちです。
勉強になります。
仕事柄、工事用の巨大クレーンは何度か目にしました。
ラフタークレーンとかクローラークレーンとか門型クレーンとか。
最後の写真、センスがイイですね。
アフリカの大地に、彷徨うキリンの群れに見えます。
遠くから見た方が断然雰囲気がでますね。
こんど闇夜に浮かぶキリンを撮ってこようかな。
巨大な構造物って、逆に遠くから撮影すると、それを見た人が想像力を駆使して撮影者の想像以上にその巨大さを感じてもらえるんだなぁ、とつくづく思いました。
この記事のエントリーのきっかけを作ってくれてありがとう!