冥王星が惑星から降格し惑星の定義ができたみたいですが、ということは太陽系は海王星までということですよね? 今回は太陽系 についてのウンチクを少々!
今回の騒ぎが発端でいまいち太陽系と太陽系外の境界がわからないと、ある人に先日質問されました。この境界って決まっているのでしょうか?
冥王星より外には色々と星が発見されてるみたいですが、今後、惑星の定義に当てはまる星が発見されたらそこまでが太陽系になるのでしょうか?
でもそれだったら条件を満たす星が発見される度に太陽系の領域がまた広がりますよね。どうなんでしょう・・・・。
さてさてその回答は。
太陽系の範囲はほぼ決まっています。太陽系かどうかは、太陽の重力の束縛を受けているかどうかで判断できます。
(太陽系の中では、距離の単位として便利な「天文単位(AU)」というのがつかわれます。天文単位とは、地球から太陽までの距離、約1億5千万kmを1とする距離のことです)
太陽から冥王星までは39.5天文単位(地球~太陽間の39.5倍)です。このたび、冥王星は矮惑星という概念に降格されました。実は、この冥王星付近から向こう50天文単位のところまでは、この矮惑星や、さらに小さい微惑星がドーナツ状に群れを成すエッジワース・カイパーベルト(EKBO)天体と呼ばれているところです。冥王星とは、惑星というよりもこのエッジワース・カイパーベルト天体なのでは? という疑問が以前から多くだされていたものです。いまや、冥王星は正しい住所に落ち着いてほっとしていることでしょう。
その外側、太陽から85天文単位~のところに「境界衝撃波面」があります。これは、マッハ2.5で噴出す太陽風が、銀河系の星間物質と衝突して音速と同じくらいのスピードに緩まるところです。つまり星間物質の太陽系への侵入を防ぐバリヤ地帯です。球状に取り巻いています。
その外側、太陽から90~125天文単位以上に「太陽圏界面」と呼ばれる一帯があります。これは、さきほどの太陽風の限界域です。ここは高エネルギーの宇宙線から太陽系を守ってくれている場所です。この太陽風の届く範囲までを「太陽圏」といいます。球状に取り巻いています。
さらにその外側、太陽から5万天文単位あたりまで、「オールトの雲」と呼ばれるものが広がっているといわれています(まだはっきりとは実証されていませんが、ほぼ確実視されているようです)。これはいわゆる「彗星の巣」といわれ、約1兆個の氷天体からなっています。ここが、かろうじて太陽重力の影響を受けている限界のところです。つまりここ「オールトの雲」が太陽系の一番外側だといえます。
5万天文単位とは約1光年という覚えやすい数値です。つまり、太陽系とは半径約1光年の球状、ということができるでしょう。(おとなりのケンタウルス座・アルファ星までは、あとまだ3光年もあるんですよ)
・・・ね、天文の世界ってなんか人間離れしたお話ばかりでしょう?
今回の騒ぎが発端でいまいち太陽系と太陽系外の境界がわからないと、ある人に先日質問されました。この境界って決まっているのでしょうか?
冥王星より外には色々と星が発見されてるみたいですが、今後、惑星の定義に当てはまる星が発見されたらそこまでが太陽系になるのでしょうか?
でもそれだったら条件を満たす星が発見される度に太陽系の領域がまた広がりますよね。どうなんでしょう・・・・。
さてさてその回答は。
太陽系の範囲はほぼ決まっています。太陽系かどうかは、太陽の重力の束縛を受けているかどうかで判断できます。
(太陽系の中では、距離の単位として便利な「天文単位(AU)」というのがつかわれます。天文単位とは、地球から太陽までの距離、約1億5千万kmを1とする距離のことです)
太陽から冥王星までは39.5天文単位(地球~太陽間の39.5倍)です。このたび、冥王星は矮惑星という概念に降格されました。実は、この冥王星付近から向こう50天文単位のところまでは、この矮惑星や、さらに小さい微惑星がドーナツ状に群れを成すエッジワース・カイパーベルト(EKBO)天体と呼ばれているところです。冥王星とは、惑星というよりもこのエッジワース・カイパーベルト天体なのでは? という疑問が以前から多くだされていたものです。いまや、冥王星は正しい住所に落ち着いてほっとしていることでしょう。
その外側、太陽から85天文単位~のところに「境界衝撃波面」があります。これは、マッハ2.5で噴出す太陽風が、銀河系の星間物質と衝突して音速と同じくらいのスピードに緩まるところです。つまり星間物質の太陽系への侵入を防ぐバリヤ地帯です。球状に取り巻いています。
その外側、太陽から90~125天文単位以上に「太陽圏界面」と呼ばれる一帯があります。これは、さきほどの太陽風の限界域です。ここは高エネルギーの宇宙線から太陽系を守ってくれている場所です。この太陽風の届く範囲までを「太陽圏」といいます。球状に取り巻いています。
さらにその外側、太陽から5万天文単位あたりまで、「オールトの雲」と呼ばれるものが広がっているといわれています(まだはっきりとは実証されていませんが、ほぼ確実視されているようです)。これはいわゆる「彗星の巣」といわれ、約1兆個の氷天体からなっています。ここが、かろうじて太陽重力の影響を受けている限界のところです。つまりここ「オールトの雲」が太陽系の一番外側だといえます。
5万天文単位とは約1光年という覚えやすい数値です。つまり、太陽系とは半径約1光年の球状、ということができるでしょう。(おとなりのケンタウルス座・アルファ星までは、あとまだ3光年もあるんですよ)
・・・ね、天文の世界ってなんか人間離れしたお話ばかりでしょう?
人間様が必死になってああーだこおーだいっても、おおきな宇宙の流れからすると屁にもならないことなんですよね。
でも冥チャンこれからもがんばってほしい!(何をだ?)
「冥チャン」は自分が人類によって勝手に「冥王星」と呼ばれ、勝手に惑星にされ、勝手に降格されたのを知らないのです。すべて人類の勝手な決め事であり、それは思い上がりに等しい行為なのです。
ところで貴ブログのDPライブ・イン・ジャパンに関する考察、実にいいタイミングでした。と言うのも夕べ「東京MXテレビ」(9ch)でDPライブ・イン・モントルー・ジャズ・フェスが放映され、それに釘付けになっていたからです!(ううう、いろいろ言いたい!)
「エッジワース・カイパベルト」この言葉をご存知とはひれ伏しますです。はい。(かなりのインテリですね!>バンマス様)
お恥ずかしい! 頭の隅に漠然とあった知識に急いで調べた結果を合成しただけのただの受け売りです。
日々の生活はなかなか思うようにならないことが山積してますが、こと、目を天文の世界に向けると自分の悩みや迷いが取るに足らない微小なものだと思えてくるのです。
たまには現世から離れたいじゃないですか!
ふぅさんも引き続きがんばって荒波を乗り越えてくださいね。
そうそう。天体望遠鏡で木星とか土星を見ると、広大な宇宙空間になぜこのような巨大なものが浮かんでいるのか本当に不思議な気持ちになります。
自分の存在がちっぽけに思えてしまうのが不思議です。