バンマスの独り言 (igakun-bass)

趣味と実践の音楽以外に日々感じる喜びや怒り、感動を記録するためのブログです。コメント大歓迎です!

大気現象~雲

2007年03月22日 | 自然/自然現象
いよいよ本格的な春がやってきました。今年の冬は暖冬だったとは言え、やはり冬は冬。
春のこんなすばらしい開放感は、やはりこの時期ならではのものです。
青い空にのんびりと漂う雲・・・桜、菜の花・・・花粉が飛ばなければこんないい季節はありませんね!

今日もヒマな時間に、ぼんやりと空(と雲)を眺めていました。
春は大気がなんとなくぼや~っとしてくっきりと雲の姿を見ることの出来る日は冬や夏に比べて少ないですが、今回は雲の事を書いてみます。

十種雲級・・・という言葉をご存知ですか? 
変幻自在に空に現れる雲の基本形の数のことです。

これは雲を層状のものと雲塊状とに分け、また雲が現れる高さによっても分け、更に雲が水滴であるか氷の粒によるものかに分けると十種に分類されるということです。

  
漢字  英語    記号          意味

巻   Cirrus   C・Ci     上層(5~13km)の雲・氷晶からなる
高   Alto    A        中層(2~7km)の雲・水滴からなる
層   Stratus  S・St     水平方向(横)に広がる雲
積   Cumulus  C・Cu    垂直(縦)に発達する雲・対流性の雲
乱   Nimbus   N・b      雨を降らせる雲

この5つの漢字を組み合わせて雲の名前を作ります。
漢字にそれぞれ意味があるので、名前を見るだけでどのような雲か見当がつきます。
これを使った十種の雲の基本形を書き出します。


[上層雲(5~13km) 雲粒は氷晶 ]

巻 雲(けんうん)   すじぐも   降水は無し

低気圧や前線の前触れとして出てくる白い雲で、陰影がありません。
一般に刷毛で掃いたような、すじ状または鉤状の形をしています。
この雲は昔から荒天を知らす雲として船乗り達から注意されてきました。見かけ上放射状に見えるすじ雲の収束している点が北西や南西にあれば、時化(しけ)の前触れです。
北西の時は雨も伴うことが多いとされています。
刷毛状の厚い巻雲が西から東に速く動くと天気が崩れます。

巻積雲(けんせきうん) うろこぐも  降水は無し

小さな白い雲の塊が魚のうろこのように集まって浮いている雲ですが、中にはさざ波状に並んでいるものもあります。
巻積雲は上層に不連続面がある証拠で、低気圧の接近前によく現れ、ほぼ12時間以内に雨となります。
巻積雲の雲量が減少していけば好天となりますが、雲量が変わらず、また、雲形が変化するようですと天気は悪い方に向かっていきます。
            
巻層雲(けんそううん) うすぐも   降水は無し

6,000m以上の高空に現れ、空一面にベールをかぶせたように広がった薄い白色の雲です。
この雲は、温暖前線の先駆けとして出てくる雲で、低気圧の接近とともに次第に厚さを増して中下層の雲に変化しシトシト雨が降りやすくなります。
この薄い雲を透かして太陽や月を見ると、その周りに輪(暈:かさ)ができることが多く、巻層雲の特徴となっています。
この輪(暈:かさ)が出たとき、雨となる確率は60パーセントくらいで、雲形が変化すれば悪天となる前兆です。


[中層雲(2~7km)  雲粒は氷晶・水滴 ]
    
高積雲(こうせきうん) ひつじ雲   降水は無し

うろこ雲と呼ばれる巻積雲が低くなり、羊のようなやや大きい塊が集まっているように見える雲です。
色は白色に近く、いくぶん灰色じみて濃淡があります。
高積雲(ひつじ雲)は一般に晴れの前兆とされている雲で、空一面のくもり空が高積雲(ひつじ雲)に変わると好天となります。
最低雲高が2,000mから7,000mくらいの高さまでの間にできる中層の雲です。
この雲が、波状になって空一面に広がると60パーセントくらいの確率で雨となります。
  
高層雲(こうそううん) おぼろぐも (上層まで広がっていることが多い) 降水時々

薄い巻層雲が厚さを増して高層雲になります。太陽や月はボヤけて見えるので「花ぐもり」などとも言われています。
雲高は2,000mから7,000mくらいで中層の雲です。
温暖前線や低気圧の全面に現れ半透明か少し青みがかって見えます。この雲の下に黒い引き千切れたような雲がでてくるとほとんど雨となります。
この雲が厚くなると日中でも物の影が写りません。
帯のような高層雲が現れることがありますが、このような時は天気は不安定で、付近に発達した前線などがある証拠です。大雨となるおそれがあります。

乱層雲(らんそううん) あまぐも   (上層・下層まで)  降水あり 雨・雪

雲の上の丸みも積雲のようにはっきりしておらず、ぼやけて雲低も乱れ不定形をした雲です。
暗灰色やねずみ色をしていて雨量の多い地雨性(シトシト雨)の雨や雪を降らせることからあま雲と呼ばれています。
2,000m以下の低いところにある下層雲で、ほとんど全天に広がって太陽や月は完全に隠れてしまします。
ちぎれ雲が飛ぶようなときや雲低に層雲(きり雲)があるような場合は天気はますます悪くなります。


[下層雲(地面付近~2km) 雲粒は水滴 ]
                
層積雲(そうせきうん) くもりぐも   降水は時々

空一面に広がった層雲(きり雲)と垂直に発達する積雲(わた雲)と合わせて2で割ったような中間の状態の雲です。
畑のうねのような波状になったり積雲を偏平にした形をして空に浮かんでいます。
下層にできる雲で、雲低は500mぐらいで雲頂上は2,000m程度です。
普通は灰色をしていますが、日光が当たっている所は白くなっています。
この雲は晴天時にも、天気が悪いときにも現れます。うね状の雲の隙間から青空が覗くようなら晴れ、輪郭がぼやけたり乱れて次第に厚く暗色になる場合は雨の兆しです。

層 雲(そううん)   きりぐも    まれに霧

雲のなかで一番低いところに出る雲で、一見霧のような層状になっていて、山の中腹などにたなびいて見えます。
雲頂はせいぜい500mくらいまでで、地面に接することはありませんが、接したときは霧になります。
薄い雲で雲の切れ目に青空が見えればやがて晴れ上がってきます。逆にだんだん雲が厚くなってきて雲色も暗くなってくると天気は悪くなります。
層雲は霧雨を伴うことがよくありますが、雨量は多くありません。

積 雲(せきうん)   わた雲    垂直に発達(雲底は下層、雲頂は上層) 降水は時々

雲といえばイメージする青空に浮かぶむくむくした雲です。頭が綿のように丸くなっていて、底は平らになっているのが特徴です。
雲の色は白色ですが底部は影のような暗い陰影があります。
この雲は垂直に発達していくのが特徴で、夏の日差しがきつい時、寒冷前線の激しい上昇気流の有るところで上へ上へと立ち上がっている雲です。
昼間出ていた積雲が夕方になって小さくなれば翌日は好天、積雲の頭部の丸みが無くなって暗灰色じみた積雲は雨の兆しです。

積乱雲(せきらんうん) 雷雲(かみなりぐも)・カナトコ雲・入道雲
                  垂直に発達(雲底は下層、雲頂は上層) 雨・雪あり、ひょう・あられ時々

積雲(わた雲)と同様に垂直に発達し、別名を立ち雲、雷雲といいます。積雲が成層圏付近まで達すると積乱雲になります。
積乱雲は寒冷前線の上昇気流によって発達する場合が多く突風の目印ともいえる雲です。
突風が吹く予兆は次の場合があります。
・雷雲が西の水平線に現れる。
・夜、西の空に稲光が見える。
・朝、西空に虹がでる。
・海が静穏なのに西の水平線が凸凹に見える。
・雨が強く降ったり止んだりする。

(「積雲」の頭が「対流圏」と「成層圏」の「圏界面」に達すると、ここより上(成層圏)は、雲が発達しないので、横に広がっていきます。その後はこのような「積乱雲」となります)


上記の十種雲級を写真で見ていただいたので、これを簡単にまとめます。


●雲のかたち

雲をかたちで分けると、大きく2つに分けられます。
綿あめのようなもこもとした雲と、横に広がった層状の雲です。

この2種類の雲は、でき方も違うことが分かってきました。

・積雲のなかま

気温が上がってきた日中に、綿アメのようなもこもことした雲を見ますね。
このような固まり状になった雲が積雲のなかまです。
この雲は、暖められた空気が上昇するようなときにできます。

・層雲のなかま

雲が横につながって層状に広がった雲が、層雲のなかまです。
この雲ができるのは、性質の異なった空気の境目にできる前線にできるなど、ゆっくりと空気が上昇するようなときにできます。


●雲のできる高さ

空を見上げてみると、高いところにある雲、低いところにある雲があることに気づきますね。そこで、雲のある高さから上層雲、中層雲、下層雲に分けました。

・上層雲

空の高いところにできる雲です。高さは、地上から約5000m~13000mくらいのところです。
これらの雲は、上空の高いところにできるので、雲粒は氷になっています。
約13000mより上空は、成層圏と呼ばれる場所になり、雲はできません。

・中層雲

雲ができるのは、対流圏と呼ばれる地上から上空約13000mまでの間です。
その対流圏の中でも、中間の位置になる地上から2000m~7000mの間にできる雲です。
上層雲や低層雲と比べてみるとよく分かります。

・低層雲

地上から約2000m以下にできる低い雲です。
山にかかっているような雲は、この雲に入ります。

******

と、まぁ僕のようなヒマ人がポカ~ンと空を見ているだけでも、必ず何かしらの事を考えているんです。雲はその時、思考のナビゲーターなのです。

雲だってそれぞれ理由があってそこ(空)にいるわけです。
その理由を知りたくて中学生の頃(さすがにヒマ人ではなかったけれど)から雲の本を買ったり、気象の本で勉強したりしていました。

そして原始的ではありますがかなりの確立で雲から今後の天気を占えるという事実を知り、以前はよく行った山登りにもとても役にたちました。

これからのいい季節、ただでいつでもたくさん見られる「雲」に愛着を持ってもらえませんかね?



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今日は・・ (いつまたリーマン)
2007-03-26 09:57:04
今朝はまったく雲ひとつ無い空だ~!

雲って好きだなぁ。それも横に広がった,いわゆる「巻雲」だね。
雲を見てあれこれ思いを馳せるってえのも,気持ちのバロメーターかな?!
返信する
桜も本格的に咲きそうな (igakun-bass@発行人)
2007-03-26 10:31:27
>そのうちリーマン さま

今現在(10:30)、ちらほらと「高積雲」が出てきました。
真っ白なんだけど、ところどころ濃淡があります。 基本的に好天時にでるやつですね。

昨日の荒れ模様の時、空一面の乱層雲を双眼鏡で観察していましたが、乳房雲状の盛り上がり(盛り下がり?)が出ました。当然のように大雨でしたね。

青空は気持ちがいいかもしれないけど、雲一つ無い空は役者のいないドラマを見てるようで味気ないなー、と思うのです。

さぁ、今週から新セットリストの練習。がんばろうね!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。