バンマスの独り言 (igakun-bass)

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FBでしばらく遊んでいましたが、その間に

2015年09月20日 | 社会・政治
今の時期は季節がら写真撮影の好機なので、その撮りためた作品を未だその本当の使い方を理解していないのかもしれないFB上で発表させてもらい時が経ってしまいましたが今日はブログに戻ります。


さて日本の深刻極まりない政治問題です。


<「アベノミクス」信用力好転に至らず>

アメリカの格付け会社S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)は日本の国債格付けを「AAマイナス」から「Aプラス」へ1段階引き下げました。これは安倍政権下のデフレ脱却や経済成長を目指した経済政策が、国債の信用力の低下傾向を今後数年で好転させる可能性は低いと判断し、アベノミクス効果が見込めないという理由があったそうなのです。

そもそもこれは超借金大国である日本の財政状況が極めて脆弱であるということなわけです。
世界の格付け主要3社のうちアメリカのムーディーズや欧米系のフィッチ・レーティングなどもここ1年間で日本国債の信用力を格下げしていることもあり、国際的な格付けはなんと5番目のランクに落ちたということです。

「AAA」イギリス、ドイツ、カナダ、オーストラリア
「AA+」アメリカ
「AA]フランス
「AA-」中国、韓国
「A+」日本、アイルランド
「BBB」スペイン
「BBB-」イタリア
「BB]ポルトガル
「CCC+」ギリシャ

該当国には失礼かもしれませんが日本は今や中韓の下、アイルランドと同格、などという残念な状況なのです。

投稿の最初からいったい何を言いたいかというと現安倍政権は国民に理解されやすいように、まずは経済政策としてアベノミクスなるものを最初に掲げ、株価を上げ円安効果をもたらして、輸出関連企業、株を持つ企業・投資家・一般のプチブル層に喜んでもらい、そうした単純に資産が増えた人々の支持を集める戦略にでたというのが事の発端なのです。

でも総選挙当時、政権が隠していた本当の目的はやはり「安保」でした。

目先の株価が上がり、円安誘導をしたことによって、輸出型大企業や大金持ちや一部の小金持ちは喜んだでしょうが、大方の国民にとっては輸入品の値上がり、経済格差の拡大、物価の上昇、さらなる雇用形態の不安定化、好転しない家計、など悪いことのほうが多い現実なのに、そんなことは後回しで安倍首相はこの夏わざわざアメリカ議会に行って「この夏までには安全保障法案」を成立させると「約束」までし、なんとその後から国会審議をスタートさせるなどという順序が反対だろ!という暴挙を重ねました。

しかし、大問題なのは現与党(自民・公明)は先の衆議院選挙その他で安保法案の是非を問う事をしていないということです!


今回の安倍政権による安保法案はアメリカ軍の2軍として自衛隊を働かせる法案です。戦争大好きなアメリカに経済的な力(国防費・戦費)の陰りも顕在化し始め、どうしても日本の力を利用したい必要に迫られてきたためです。友人のアメリカ人の多くが言うことには、すでに若いアメリカ国民は軍隊なんてナンセンスというのが主流で、防衛費を国民生活に回せというのが世論だそうです。

で、そういったアメリカの要請を受け入れるために安倍政権は日本の「立憲主義」と「民主主義」を恥ずかしげもなく捨てて、最後の砦でもある「日本国憲法」の効力を拡大解釈によってなし崩しにして一部の力による「独裁政治」の国家にしようと目論みはじめました。

論理がガラガラと音を立てて崩れ始めていた個々の安保法案の中身を尻目に、いつかは国民にも理解してもらえる、みたいな誇大妄想・上から目線の政治手法は、今後の日本の防衛どころか、紛争国の利害に脇から割り込むことによって、いらぬ反感をもたれ、テロの標的にされ、戦後70年の平和国家という世界からの尊敬を自らが否定する結果となることを大いに心配しています。

先日の安保法案の強行採決を受けて、僕は思いました。国会では長い時間をかけて論戦が行われてきましたが、結局は「成立させたい」「いや、反対だ」で終始し、個々の中身は説明し尽くされないまま、具体的な対案すら出ず、瑣末な防衛事例をもとにした論戦ばかりで、本当はもっとも重大だと思われる「憲法違反」「立憲主義」の問題についてその危機感を前面に出さなかった国会議員の質の低下だけがあらわになったということです。

安保に賛成・反対はあって当然ですが、こと「憲法」の存在については国民等しくもっとも大切に扱われなくてはならないことです。

極端な言い方をすれば、安保の内容なんかよりもそれを実現するために「憲法」という縛りを政権の都合で取り払ってしまったことなのです。これを一番に言いたいです!

集団的~でも個別的~でもなんでもいいから、憲法を守ってください。そうしなければ国の存在が危ぶまれます。現政権はほとんどの憲法学者・法の専門家の意見を無視してきました。もちろんその前に多くの国民の声を(基地問題における沖縄県民の民意も)聞かず、「いつかは理解してもらえると信じ、丁寧に説明を続けていく」と言ってきました。そしてその結果が怒号の中での採決でした。なんともお粗末な結果で、いったん幕を下ろした素人劇を見た感じです。

安倍という一人の世襲政治家に9条を持つこの国が壊されていくのを多くの人が目撃中です。多数決(力学)の暴力によって支配されている政治三流国の三流国会がこのままの状態ならば、国民に残された抵抗は次の選挙から問題行動をとったと思われる政治家をどんどん落選させることです。そしてまっとうな議論をまっとうな政治家が再度行うことで日本の立憲政治をよみがえらせることしかないでしょう。それが民主主義です。

アベノミクスで国民を催眠術にかけ、寝ているうちに隠し持っていた屁理屈満載の安保法案を無理やり提案・採決し、それに気づき目覚め始めた国民の声を「そのうち分かるから・・・」と愚弄し、晴れてアメリカ議会での事前約束を守ったという、日本国民・国会を馬鹿にし軽視した安倍政権にこの先、幸福な安定などあるわけがありません。

オリンピック招致時のスピーチでの安易な約束(フクシマはアンダーコントロール)も記憶に新しいですが、(まぁこれなどもただのウソだったのですが)こういう順番を逆にした、国民の声なんてどうとも思わないのが安倍政権の実態なのです。ついでに今や政権の味を覚え、それにひたすら与(くみ)していく公明党の存在価値も今や地に落ちました。
今まで選挙のたびに「公明候補をよろしくお願いします」なんて言ってきた学会員の皆様の多くも心はさぞ混乱の極みであると察します。

みんなで政治家を総取りかえしましょう。そして憲法を為政者に機能させましょう。もうそれしかないです。喪服で牛歩なんてしみったれたパフォーマンスは不要です。怒りを持続させる方策を考えることが大切です。日本人はおとなしすぎるのです。

この怒りが落胆で終わらないように。


(トップの写真:日本の国会の様子を見て・・・この男、笑っている場合か? もちろん合成写真です)

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2 コメント

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ワイマール (hat)
2015-09-22 10:32:20
某麻生先生が「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうかね」とおっしゃっていた通りになってしまいました。
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こわいよね~ (バンマス@発行人)
2015-09-23 17:56:02
>hat さま
この言動は現政権の中枢にいる人物から発せられただけに、もっと問題視するべきではないか、とその時思ったものでした。
マスコミの鈍感さにも寒々としましたよ。

こんなこと言っちゃうなんて、この人バカかな?
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