兎月庵日記

五句三十一音詩は名称を変えつつ時代の波をくぐり抜けてきた。衰退と復活、上記視点から五七五七七の未来図を航行しています。

一本亭芙蓉花筆自画狂詠

2024-08-03 21:15:52 | 日記

「日本の古本屋」の探究書一覧に『狂歌五題集』を入れておいた。図書館にあるのは京都教育大学の図書館だけである。あと「一本亭芙蓉花筆自画狂詠」(浪華一本亭芙蓉花自画賛)もほしいのだが、探究書に出てこない。以前「思文閣古書資料目録」に載っていた記憶があるのだが、あのとき買っておけばよかった。出版が具体化しつつある段階になって、表紙に使いたくなったのである。天明狂歌に圧倒されて歴史上の不運に見舞われたが芙蓉花は五句三十一音詩を出自とする狂歌。対する天明狂歌は戯作文学を出自とする、まったく別のものなのだ。自画賛は一万枚書いたというが、寛永寺の親王の前でも呼ばれて披露している代物である。『一本亭追福狂歌集』の翻刻に勤しむ。歩数は1,935歩であった。

真鍋広済著『未完近世上方狂歌集成』の図版17頁より。右が自画狂詠、左が『狂歌五題集』の自画賛、いずれも「如意宝珠の図」である。