小児科耳学問

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下痢の評価

2006年12月09日 | Weblog
下痢便の程度の評価にクリニスティクス、クリニテストという検査があります。小児科医は知っておくべき検査だと思いますが、実のところ私も最近は実施していません。クリニスティクスは検尿テープのようなもので下痢便に直接つけて、色が変わればブドウ糖が含まれていることを示します。クリニテストは試験管に便と試薬を入れアルコールランプで煮沸し色が変われば乳糖が含まれることを示します。クリニスティクス陽性はブドウ糖吸収障害を示し低血糖が起きる可能性があります。クリニテスト陽性は乳糖不耐症を示し、乳児であればミルラクトやガランターゼの投与の適応になります。言うまでもなくクリニスティクス陽性のほうがより重症です。