小児科耳学問

小児診療の手の内を公開。ブログ内検索で日常診療に役立てて下さい。

熱い時期の発熱の対応

2009年06月20日 | Weblog
最近蒸し暑い日が続きます。体温が39度、40度で来院する子供の家庭は自然派志向なのかクーラーをつけていないことがしばしばです。これから夏にかけて発熱時にはクーラーをつけて気温や室温を下げる気配りが必要です。簡単な引き算ですが40度の発熱でも1.5度下げるだけで体温は38.5度になります。30度の室内で坐薬や冷えピタを使うより、薄着にしてクーラーで室温を8度下げて22度にしてウチワか扇風機で身体を冷ます方が効率的です。

今年の冬のインフルエンザ対策

2009年06月06日 | Weblog
今年の冬のA型インフルエンザは香港型、ソ連型、新型の3種類の流行が予想されます。普及型の診断キットでは3種類の区別はできないので、A型と判定されれば区別無くタミフルやリレンザが投与されることが予想されます。大流行を防ぐには予防接種率の増加が必要です。予防接種以外で各自の予防対策として有効なのは、マスクと流水での手洗いと部屋の換気の3つが考えられます。消毒薬での手の消毒は手が荒れるのでほどほどにすべきです。消毒薬で部屋の中を拭いてもウイルスは空気中を漂っているので効果は少ないと思います。電車やバス通勤の人は夏場にマスクは購入しておくべきかと付け加えておきます。

今年のインフルエンザワクチン

2009年06月04日 | Weblog
今年は新型インフルエンザワクチンと季節性インフルエンザワクチンの両方が製造されているようです。小児の場合、各々2回づつ接種すると4回になり、接種回数が多くなり費用負担も大きくなります。しかし新型インフルエンザが冬場に大流行しないためには一人でも多く新型インフルエンザワクチンを接種する必要があると思います。両方受けるにこしたことはないのですが、どちらか一方しか受けれない場合はやはり新型の方をお勧めします。

リクモースの落とし穴

2009年06月03日 | Weblog
クラリスロマイシンの後発品にリクモースというよくできた美味しい薬があります。しかしリクモースをトミロンやフロモックスと混ぜると美味しくなくなり、子供に不評です。両方出す時は別々にするべきです。エリスロシンはトミロンやフロモックスと混ぜても味の悪化はありません。