小児科耳学問

小児診療の手の内を公開。ブログ内検索で日常診療に役立てて下さい。

アポロ病

2007年02月24日 | Weblog
23日に帰宅すると家内も右目を腫らしていました。私の右目の結膜炎は21日からで、潜伏期1日でうつったようです。アデノウイルスによる流行性角結膜炎の潜伏期は約1週間、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスによる急性出血性結膜炎(アポロ病)では約1日なので今回はアポロ病かもしれません。他の人へ感染しやすい期間は流行性角結膜炎では発病から約2週間、アポロ病では3~4日だそうです。しかも今朝から私の左眼も3日遅れで結膜炎になりました。眼をこすらず、すぐに点眼を開始したこともありすぐに軽快しています。ちなみに片眼の症状がでるのが遅いほど軽くすむそうです。余談ですが、私の子供の頃はアポロブームでした。アポロ11号の月面着陸の話が国語の教科書に載ったりしました。大阪万博ではアメリカ館で月の石を見ました。それと今もあるかなアポロチョコレート。

EKCになりました

2007年02月22日 | Weblog
流行性角結膜炎(EKC)になってしまいました。昨日右目の眼脂が増え充血してきたのでとりあえずクラビットとフルメトロン点眼を始め本日眼科を受診しEKCと診断されました。眼は絶対に触らず、メガネをかけ、それらしい患者もいなかったのですが、眼科の先生のお話では鼻から上行性に眼に感染するそうです。そういえば最近ハナカゼはひいていましたし、右眼だけに常用している点眼薬があり、右だけ鼻涙管の通りがよかったためのようです。しかしEKCが鼻から眼に来るとは勉強になりました。ちなみに点眼は2週間続けるようにいわれました。

インフルエンザ情報 その5

2007年02月22日 | Weblog
昨シーズン、インフルエンザA型に罹患したのに、今年もインフルエンザA型になっている5歳女児がいました。昨年と今年ではだいぶ型が違うのでしょう。ちなみにその子は昨シーズンは予防接種を受け、今年は受けていませんでした。ちなみに私は毎年2回接種を受けています。

子供のしつけ

2007年02月15日 | Weblog
子供のしつけの基本は食事にあると思います。食事を残さず、食事中立ち上がらずに食べることができれば、学校の授業中に歩き回ることはありません。本来、お菓子はお手伝いなどができた時のごほうびとして与えるべきです。食事の代わりにお菓子を与えているようではしつけはできません。子供のしつけとアシカの調教を比べるのは良くないですが、魚を山積み食べ放題にしていてはアシカの調教はできません。お菓子山積み食べ放題では子供のしつけはできません。あたり前のことですができていな子供はたくさんいると思います。就学前に直したいところです。祖父母の甘やかしも一因になります。甘やかしは孫のためにならないことを再認識しましょう。多動児とあきらめる前に食事のしつけを見直して下さい。

インフルエンザ情報 その4

2007年02月10日 | Weblog
滋賀県大津市の保育所でもインフルエンザA型が散発し始めました。今のところ流行の規模は小さそうですがインフルエンザ予防接種を2回していてもかかっています。しかし熱は38度代で症状は軽めなので、今回の予防接種はあたらずしも遠からずといった感じです。

頭ジラミ

2007年02月10日 | Weblog
頭ジラミは学童の間で散発します。先日手袋をして1匹捕まえてみました。黒アリほどの大きさの平べったい、すばしっこい生き物です。さっそく親指と人差し指の腹でつぶしにかかりましたがびくともしません。圧迫にとても強く、3度ほど爪を立てて押してようやく亡くなりました。かなりの生命力です。治療は髪の毛を短くし、市販のスミスリンシャンプーで洗います。保険適応は無く、薬局で購入できます。リンスのカスなどが髪の毛に引っ付いていて、肉眼ではシラミの卵とまぎらわしいことがありますが、顕微鏡で鑑別できます。頭ジラミは頭、毛ジラミは下(シモ)につくので区別して呼びましょう。

溶連菌感染症

2007年02月08日 | Weblog
溶連菌の流行を防ぐために、学校全体で予防的に抗生剤を飲ませても完全に流行は抑えられないそうです。除菌できない保菌者がいるためです。溶連菌の治療にマクロライドは耐性菌が多いので第一選択にはなりません。ちなみに私はセフゾンを使っています。溶連菌感染後1%くらいに腎炎を起こすので1ヶ月間検尿は必要です。元々、微少血尿やIgA腎症があるかもしれないので、経過中の比較のため初診時から検尿はとるべきです。検尿テープはハサミで縦に2等分すれば2倍使えます。尿は遠沈して自分で顕微鏡は見たいものです。

オノンとシングレア

2007年02月08日 | Weblog
成人でシングレアを10mg飲むと526ng/ml、オノン225mgを飲むと642ng/mlの血中濃度が得られます。どっちが良いとは言いませんが、オノンはシングレアの20倍も飲まないと血中濃度が上がらないくらい吸収が悪いということですね。

ステロイド吸入

2007年02月03日 | Weblog
 私は結構、新しい物好きなのでパルミコート吸入液を何人かに処方してみました。良く効きます。インタール、ベネトリン+キュバール50μg2吸入で咳が止まらない2歳の症例でパルミコート吸入液0.25mg、ベネトリンに変えると咳は止まりました。ステロイド吸入薬では最強の組み合わせだと思います。ベネトリンで気管支を広げながらステロイドを時間をかけて吸うので、拡散がよいのだと思います。その意味ではステロイド吸入で咳が止まり切らない症例に、ステロイド吸入の前にインタール、ベネトリン吸入を追加することは意味があります。フルタイド2押しのところが1押しに、3押しのところを2押しに減らせることもよくあります。
 しかしパルミコート吸入液の適応年齢が5歳未満に限られているのは残念です。5歳以上でもインタール、ベネトリン+フルタイドエアーで十分なピークフロー値が得られず、シングレア、テオドールを内服している患者もいます。パルミコート吸入液の年齢制限を撤廃して薬価も下げて5歳以上にも処方できれば内服薬を減らせると思います。

クラリスロマイシンの後発品

2007年02月01日 | Weblog
クラリスロマイシンの特許も切れたようで後発品が出始めました。先日MRの方がクラリスロマイシンDSタカタという後発品のサンプルを持って来てくれました。味見してみると苦味がありません。口腔内のPHでは溶けないコーティングがしてあるためです。明らかに先発品やエリスロシンDS、ジスロマック細粒より美味しくなっています。ちなみにバナナ味です。後発品もあなどれません。