ねこなんて大っ嫌い

ってずっと思ってたのに。
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息子へ 第15話 (育ての母たち)

2020-05-05 05:55:55 | 「息子へ」
息子が結婚して家を出る時(今から12年前)に、私から息子へのはなむけの言葉として持たせた「息子へ」という一冊の小冊子。そこから抜粋した、今回は第15話(育ての母たち)をご紹介します。

少々長いので、どうかお時間のある時にご覧ください。


おまえの「生みの親」は
言うまでもなく私なのだけれど、
育ての母とでも言えそうな人が
実は二人いるよね。


もちろん私はおまえを
一度も手放したことはない。
(パパと離婚する時、「修平(仮名)は手放せ」という
おじいちゃんの言葉で
一時は別離の危機に瀕したけれども?)


彼女たちは、
そんな私達親子を
陰になり日向になり
愛して守ってくれた人達だ。


一人は私の親友「Cさん」
彼女がいなかったら
私はとっくにおまえの教育を
諦めていただろう。


どんな時でも
おまえの「可能性」を説き、
私に「諦めない勇気」と
「前を向く元気」を与えてくれた
かけがえのない人。
私と気が合うだけあって
相当な変わり者ではあるけどね。


おまえのおチンチンに毛が生えたことも
おまえがタバコを吸い始めたことも
先に知ったのは彼女だった。


正直、
私は今もそれを
ちょっとだけ根に持っている。笑


Cさん「なんで~?〇〇ちゃんが聞かないからだよ~。
私が聞いたらすぐに教えてくれたよ!!」

私「つーか、聞かないだろ。ふつーに。
答える方も答える方だけど。」

Cさん「いーのいーの。息子のこと知りたいのは当然!
私は育ての親なんだからさ!」



興味の無いことには見向きもしないし
自分がやりたいと思ったことしか
絶対にやらないという
ある意味徹底したマイペースだけれど、
頭が良くて
誰よりもハートがあったかい、
私達の言う
本当の意味で「賢く優しい人」だ。


そしてもう一人は
私の次兄のお嫁さん「もこちん」
だけど
次兄とはもう随分前に離婚した「元兄嫁」だから
今となっては
親友とでも呼ぶべきなのだろうか。
呼び方なんてどうだっていいけどね。


おまえがまだ
この世に影も形もなかった頃、
私が17歳、もこちんが20歳の時に
私達は出会った。
以来30数年、(当時は30数年、今はもう45年)
私達の関係は変わらずにいる。



もこちんが某TV局の
レストランなど食関係の会社で
4店舗80人もの従業員を率いる「支配人」だってこと、
彼女と一緒に見学に行かせて貰ったおまえは
当然知っているよね。



その事実だけ聞くと
どんなキャリアウーマンかと
誰もが想像してしまうだろう。
(実際パッと見「デキる女」っぽいところがとても危険だ)


しかし、外見や社会的地位とは裏腹に
お人好しを絵に描いたようなもこちんは、
とてつもなくお間抜けで、
私達家族、何度も痛い目に合わされたよね。笑


泊まりにきた翌朝、
最後に家を出て行くことになったもこちんに
「鍵、スペアがないから、
かけたらドアポストに落としておいてね!
明日困っちゃうんだからね!」と
皆で何度も念を押した。
(「皆から何度も念を押される時点」で
既にやばい人なんだけどね)


もこちんのことだから
「鍵・・鍵・・・鍵・・・!」って
きっと呪文のように唱えすぎちゃったんだろうね。
案の定、鍵は自分のポケットへ・・・。


仕事終わりの時間になってポケットから出てきた鍵を見て
「あれ?これ、何?・・・・・・・・・・・ひぇっ・・・っ・・・・」
鍵の正体に気付いて
失神しそうになって電話がかかってきた。
「ごめんなさい!ごめんなさい!鍵、ここにあります!
今すぐ持って行きます!!ごめんなさーい!!」


スーパーへ買い物に。
乗って行った自転車をそのままに
重たい荷物を抱えて帰ってくるなどは
日常茶飯事。


「お財布がないの!」とオロオロ。
あの時は確か
私が冷蔵庫の中で見つけたんだった。


仕事がらみでも、
パーティーの見積書の
〇〇時〇〇分 デザート・・・っていうところを
〇〇時〇〇糞 デザート・・・って、
(どーやったら糞(クソ)という字に変換されるのか
教えて欲しいくらいだ)
よりによってデザートだしね。
よくも先方さんが
笑って許してくださったもんだ。
それはきっと彼女の人徳なんだろうけれども。


「もこおばち~ゃん、優しい顔して、
ホントやりたい放題だよね~!」って
おまえはいつも笑っていたね。


前代未聞のもこちんだけど
彼女は私達に
とても大切な事を教えてくれる。
シンプルだけど、
人としてとてもとても大切なこと。


「許すこと」


「信じること」


私のような人間が
無条件で行うことの難しい
このことを
彼女は、構えたり意気込んだりせず、
いや、多分意識したことさえないんだろう。
まるでそんなことは当然なのだと言わんばかりに。


彼女の言動は
いつもそれを物語っているよね。


そんなもこおばちゃんは、
おまえの人生の節目といえる出来事でも
大きな役割を果たしてくれた。




さて今回は、1話完結ではありません。次回最終話のための前振りと申しますか。GWですからね、長文掲載してもいっか~と思い、投稿いたしました。もこちんは「私の話はいいから!」っていつも言いますが、私の人生を語るのに、彼女の話抜きでは何も始まらない。

元兄嫁で今は親友となったもこちんのこと、ちょっと興味ある~!と思われた方はどうぞ こちらをクリック


既投稿の記事を貼ってみました。宜しかったらご覧ください。
「息子へ」第1話 (偶然の幸運)
「息子へ」第2話 (ザルで水を汲む如し)
「息子へ」第3話 (たこ食った事件)
「息子へ」第4話 (目から鱗)
「息子へ」第5話 (父親みたいな人)
「息子へ」第6話 (忘れてはならないこと)
「息子へ」第7話 (思春期の困惑)
「息子へ」第9話 (高校生活)
「息子へ」第11話 (勉強の楽しさ)
「息子へ」第12話 (愚かな母)
「息子へ」第13話 (不思議なえにし)
「息子へ」第14話 (諦めないこと)


第8話・第10話は割愛しております。
息子へ・・・次回最終話です!
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