花のアート写真工房

Ⅰ:透明水彩画集
Ⅱ:旅エッセイ(海外編)

【アートに対する情熱は、青春そのものです!】

スペインフォトエッセイ~その7「白い村その3:ミハス」

2011年02月15日 16時16分50秒 | 旅エッセイ⑤~スペイン
                  

 マラガのインフォメーションカウンターで、ミハスまでの直通バスがあることを知り、そのバスを利用した。地中海沿いのリゾート客を各地で乗せ、ミハスまで約1時間ぐらいかかった。街道沿いには、プールのある別荘やホテルが立ち並び、私の過ごす日常とはかけ離れた環境である。

 ミハスの駐車場は、バスや車でいっぱいであった。日本からのスペイン旅行では、ミハスを巡るコースは定番になっており、そのようなツアー客にもよく出会った。その一群の去った店の店員さんに聞くと、「ツアー客は滞在時間が短く、あわてて買物をするのよ。もう少しじっくりとミハスのよさを感じとって欲しい」と嘆く。それにしても、いたるどころ観光客であふれていた。

 帰りのバスを待っていたところ、偶然にもアルハンブラ宮殿のチケットを譲っていただいたグループに会った。思いもかけない再開に、お互いびっくり。旅のつもる話題に花が咲いた。旅で出会った人は、国際学会へ出席するため、スペイン語を学ぶため、世界の各地を知りたいため、スペインのサッカーを観たくてなど、楽しみ方も千差万別である。

 ミハスからは、フエンヒローラまでの便しかなく、そこまでとりあえず行った。そこのチケット売り場は、長い列を作っていた。仕方なく私もその列に並びチケットを購入した。しかし、その間にマラガ行きのバスが出発をしてしまい、次の便まで1時間あまり待たなくてはならない。私は、道行く人にバス路線と並行して走っている鉄道(レンファ)のフエンヒローラ駅を教えてもらって、それを利用した。

 日本への帰りは、グラナダ、バルセロナへと来た道をもどった。行きと違う点は、グラナダ~バルセロナのバス泊とバルセロナ~中部国際空港の機中泊の2連泊にある。かなりハードな行程である。

 行きのバスは、13時間だったが、帰りは16時間もかかった。後になって考えてみると、帰りの料金の方が安く、特急と急行のような違いであることが解った。それにしても、飛行機の便に間に合わないのではないかとハラハラドキドキした。バルセロナに着くなり、慌ててタクシーに乗り込み間一髪セーフ。

 仕事の仲間から「旅行に行って、ちょっと痩せたんじゃないの?」「それは、さぞ気苦労が多かったためじゃないかなぁ」と話題に上った。
 私は、「またダイエットするから、よろしくね!」と軽やかに返事をした。