分煙化が進み、喫煙者にとってますます肩身の狭くなる日本社会。
度重なる増税が追い討ちをかけ、仕方なく禁煙中の方も多いのでは?
他の東南アジア諸国と同様に
バリ島でも、タバコは庶民にとっての嗜好品。
銘柄によって異なるが、1箱あたり30円~90円と
日本人喫煙者にとっては、とても魅力的な値段で購入出来る。
バリ人男性の多くは、所構わずタバコをふかし
互いに勧めあうことが、交流の1つにもなっているようだ。
滞在中にタバコを勧められることが、幾度となくあった。
とっくに吸うのを止めていた僕は、最初の3ヶ月くらいまで
「吸わないから」と、断りつづけていた。
しかしある時、ウパチャラ(お祝い事)の集まりの際にも勧められた僕は
少しお酒が入って気持ち良くなっていたこともあり
バリ島に来て初めて、その勧められたタバコを吸ってみた。
その時の味は、決して美味いとは言えなっかたと思う。
が、周りのバリ人男性たちと同じように、一緒になってタバコを吸うことで
一気にその輪の中に入っていける気がした。
みんなと一緒に吸うことで、同じ目線に立てる気がした。
タバコに秘められた、新たな力を発見してしまったのだ。
それ以来、2年以上止めていたタバコを、あっさり復活させた僕は
勧められれば、ありがたく頂戴したし
自ら買って、勧めてみたりもした。
人は環境によって左右されるもので、当時の僕に罪悪感や後ろめたさなどは無く
タバコ1つで、新たな友人が作れてしまうことに喜びすら感じていた。
だが日本に居る今、もう吸ってはいない。
またバリへ行けば、吸いたくなるのかな~。