hoppenの韓的な日々♪

2004年・夏、イ・ビョンホンssiに出会ってから韓流へ~韓国映画&ドラマで刺激的になった日々を綴ります。

真!韓国映画祭、ポレポレ東中野で開催中(2010.02.27~03.19)

2010-03-01 23:19:07 | 日本での映画祭・映画賞


真!韓国映画祭公式サイト


小さいけれど、パワーのあふれる4つの韓国映画を、
真!韓国映画祭で見ることができます。
年末年始の名古屋での開催に続き、現在、東京にて開催中。
2月21日には、シン・ミナを迎えて、『今、このままがいい』のプレミア上映会を、
2月27日には、監督らによるオープニング舞台挨拶と
『飛べ!ペンギン』のティーチインを見てきました。



まずは、映画祭の紹介と、オープニング舞台挨拶の模様をお届けします。


**** 映画祭の主催者の挨拶 ****


最初の挨拶は、シネマスコーレ(名古屋の老舗ミニシアター)の木全氏。
木全氏はあいち国際女性映画祭のディレクターでもあります。
22日の『今、このままがいい』のプレミア上映会でも、
こんな風に語っていました。

「韓国映画といえば、韓流スターとか、アクション暴力描写のもの、
という印象でした。
でも、一昨年の釜山映画祭で『今、このままがいい』を見て衝撃を受け、
あいち国際女性映画祭で上映しました。
その次に出会ったのが『飛べ、ペンギン』。
他にも、もっとあるのでは?と思い、問い合わせると、
キノアイのイ・ウンギョンさんからたくさん送られてきたんです。
理解しあえる、親近感の沸く映画がたくさんあり、この4本を厳選しました。」

共同開催者は、韓国のインディペンデント映画の制作・配給を行うキノアイ
韓国で、ドキュメンタリー映画としては異例の大ヒットを飛ばした『牛の鈴音』の
日本セールスを行っています。
日本でも公開中ですが、評判がいい映画です。

「いい映画をえらんで、日本で見てもらいたい。
日本では、韓流スターが出ていないと買ってくれる会社がない。
私がいいと思うものを公開してくれるパートナーを探して、
見つけたのが、シネマススコーレさんです。
新しい才能、俳優を発掘し、日本の皆様に紹介したいです。」

27日のオープニング舞台挨拶では、
監督たちが揃っているせいか、木全氏も一層熱がこもっていました。

韓国から、キノアイの代表理事がやってきて、
「真!韓国映画祭は、これから毎年、続けたい。
6月には、韓国で、真!日本映画祭を開催して、
日本の映画を紹介する予定です!」
と、力強く宣言していました。
韓国でのラインナップがどうなるのか、そちらも気になりました。

続いて、毎年見に映画祭を開催していたシネマコリアの西村氏が挨拶。
シネマコリアさんには、いつもいい映画を見せていただきました。
hoppenの韓的な日々♪より
シネマコリア2007in東京、見応えありの4作品でした!

「相談のメールをいただいてから、1年もたたないうちに映画祭を開催できました。
映画というのは、作っただけでは意味がありません。
公開して、皆さんに見ていただかなくてはなりません。
見ていただけなければ、作っていないことと、同じになってしまいます。
公開した後は、観客の皆さんに育ててもらうことになります。
どうぞ、よろしくお願いします。」

この映画祭のスポンサーである、マルマンの社長もご挨拶。
「新しい韓国の風を感じていただきたい。
私は在日韓国人ですから、
こうして日韓の架け橋になり、よりよい関係を築ければ、と思います。」



**** 監督の挨拶&作品紹介 ****


**** 『ビバ!ラブ』 ****


オ・ジョムギュン監督のコメント。
「映画を楽しく見てください。
(もっと!とせっつかれ)明日も見に来てください。(笑)
韓国のお母さんががんばっているところをご覧ください。」

主人公は、50歳の主婦ボンスン。
21歳年下の下宿人と恋に落ち、妊娠。
それまで、女性としての気持ちを押し殺し、
妻・母としてだけ生きていたボンスンは、
家族の反対をものともせず、純粋な愛を貫こうとする。
禁断の愛を糾弾するのではなく、
ユーモラスに爽快に描いているのが、この映画の大きな魅力のようです。

ボンスン役には、ドラマ「冬のソナタ」でユジン・ママだったキム・ヘスク。

日本公開中の『渇き』では、背筋が凍る熱演でしたが、
この映画で、恋する乙女の熱演も見てみたい。

hoppenの韓的な日々♪より
『渇き(原題:コウモリ)』:第10回東京フィルメックスにて(2009.11.29)


**** 『空を歩く少年』 ****


ピンクのセーターに赤いカーディガンをまとい、
男性ですが、ちょっと可愛い印象のノ・ジンス監督。
「たくさんきてくれて、うれしいです。」

父の再婚を認められず、人生に絶望している娘が主人公。
オートバイ配達のアルバイトで、ある女性から男の子の配達を依頼される。
受取人の男は、受け取り拒否。
二人がマンションに戻ると、女性は自殺していた。
男の子は女性の息子ではなく、孤児院からもらわれてきた子供だった。
イエスと名乗る男の子との、ロード・ムービーです。

イエス役は、ドラマ「復活」「イ・サン」の子役を勤めているカン・サン。
韓流ファンなら、1度や2度は会ったことがあるはずです。^^


**** 今、このままがいい ****


とっても可愛いプ・ジヨン監督。
「日本のファンの方は誠実で、
最後まで席を立つことなく映画を見てくださるので、
とてもうれしいです。」

母が急死し、ソウルから故郷の済州島に戻った妹が、
異父姉と、父親を探す旅に出る。
ラスト近くになって父親の存在に気づくシナリオと演出が素晴らしい。
家族って、愛する気持ちさえあれば、それだけで大切な存在なんだ、と感じました。

姉はコン・ヒョジン、妹はシン・ミナという、超豪華な顔ぶれ。
   
韓国では、ギャラは安くても、こういう小さな映画に参加する俳優が多いですね。
自分自身の演技の幅を広げるために、
いい映画を選んで、積極的に参加するようです。

詳しくは、プレミア上映でのシン・ミナ舞台挨拶ルポにて。
hoppenの韓的な日々♪より
『今、このままがいい』:シン・ミナ舞台挨拶in真!韓国映画祭プレミア上映会(2010.03.21)

映画レビューは、こちら。
hoppenの韓的な日々♪より
『今、このままがいい』:真!韓国映画祭プレミア上映会(2010.03.21)

**** 『飛べ、ペンギン』 ****

こちらの映画には、イム・スンレ監督のほかに、
出演俳優のチェ・ギュファンとプロデューサーが舞台挨拶を行いました。

チェ・ギュファンは、大阪に留学中ということで、
見事な日本語で、滑らかに演説のような舞台挨拶をしてくれました。
あまりの滑らかさに、後ろのプ・ジヨン監督が大うけしてました。
「この映画の撮影中は、私も他の出演者も、
日本で上映されるとは、まったく思っていませんでした。
この映画は素朴で地味ですが、心温まる面白さや感動があります。
リアルに共感していただけると思いますし、人権の話でもあります。」

プロデューサーは
「口達者な俳優がいるので、損した感じですが。(笑)」と朗らかな感じ。
舞台から、観客の写真を撮ったり、とても楽しそうでした。


ベテラン女性監督!といった雰囲気のイム・スンレ監督ですが、
話し出すと、ユーモアと温かさに溢れたお人柄でした。
写真は、プロデューサーに撮影されているところです。
「このポレポレ東中野は、歴史のあるミニシアターだと聞いています。
最近、韓国でもミニシアターができてきています。
そういうのを見ると、小さな映画に危機はない!と思います。」


この映画の舞台は、市役所の、とある1チーム。
新人社員として入ってくるのが、
チェ・ギュファンが演じるベジタリアンのジュフンと、
人付き合いのうまい女性ミソン。
ジュフンは、お酒が飲めないベジタリアンなので、
チームの昼食や会食で、空気を壊してしまう存在。
逆に好印象のミソンも、実は喫煙家という、人にいえない秘密を持っていた。

このチームには、それぞれの事情を抱えたメンバーがいて、
それぞれのエピソードが、オムニバスのように語られていきます。

9歳の息子を英才教育漬けにしている母親(ムン・ソリ)。
クォン課長は、妻子を海外留学させ、仕送りを続ける<雁のお父さん>。
課長の両親は、父親が退職後、熟年離婚しかかっている。

この映画は人権委員会が手がけたものですが、堅苦しさはまったくなく、
それぞれのエピソードを通して、
ユーモラスに「世の中には、いろんな個性を持った人がいる」ことを語っています。

違う国の映画でありながら、日本と酷似している現状を感じるのが面白い。
それでいて、今の日本にはないなぁ、と感じたり。
上映後のティーチインでも、そんな韓国の現状と、
振り返って、日本で自分の周りはどうなんだろう、と考えたりもしました。

ティーチインの様子も、ルポする予定なので、お待ちください。

この映画には、いろんなドラマや映画で、
独特の個性を発揮している俳優がたくさん出演していました。
ムン・ソリを筆頭に、

韓国ドラマのあちこちで見かけるお父さん、パク・イナン。

クォン課長は、『G.B.W』のアヘン巣窟にいたソン・ビョンホ。


中堅社員チャンスは、
ドラマ「ソル薬局の息子たち」のブルータス役で存在感を示したチョ・ジヌン。
同じく中堅社員チュンホは、ドラマ「魔王」のスンギ役だったオ・ヨン。
女性新入社員ミソンは、『サイボーグでも大丈夫』の精神科医だったチェ・ヒジン。

イム・スンレ監督の人柄のせいなのかな。
いい俳優がそろっていて、楽しい映画でした。



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2 コメント

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>ソチョンさん (hoppen)
2010-03-10 19:34:34
乱入してくださり、光栄です!
なかなか見ることのできない秀作の数々を、スクリーンで上映してくださり、
シネマコリアさんには、いつも感謝しております。
プ・ジヨン監督、脚本を執筆中だったんですか!
次回はどんな仕掛けを見せてくれるのか楽しみです。
ソチョンさんも登場するかも?^^

日本映画よりも韓国映画に魅力を感じてしまう私。
韓国映画に登場する人々は、何かを抱えながらも、笑い飛ばしながら、懸命に生きていくパワーを感じて、好きなんですよねぇ。

最近、韓国ドラマのパワーに圧倒されてますが、
韓国映画界には[小さな映画ブーム]が到来してるように思います。
これからも、楽しみです。
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オハズカシー (ソチョン)
2010-03-08 23:06:16
hoppenさん

シネマコリアの西村、改め(?)ソチョンです。

いつもブログで私どもの企画をご紹介いただきましてありがとうございます。

今回は、晴れの舞台に登壇させていただきまして、写真まで掲載いただきオハズカシー限りです。

それにしても、チェ・ギュファンの演説に吹き出してしまいそうになっているプ・ジヨンさん、とってもチャーミング。^^

ちょうど次回作の脚本の〆切が迫っているとのことで、映画祭の取材の合間を縫ってノートPCをカタカタたたいてらっしゃいました。

次の作品は、真!韓国映画祭で書いていた脚本の映画化!かも知れません。

シン・ミナや「飛べ、ペンギン」のルポも楽しみにしております。また、残りの作品もどうぞ、ポレポレ東中野でご覧になって下さいませ~

いきなりの乱入、失礼いたしました!^^;
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