デジカメが生まれる前、フィルムカメラの時代(今でも続いていますが)はフィルムの大きさにいろいろ種類がありました。一般的には35mm、小さいほうはハーフとか、110とか、大きいほうは6x6とか6x9とか。
このサイズの差、使用するフィルムの違いでカメラの種類が分類できたわけです。
135(この3桁の数字はたぶんコダックの分類番号です)とも呼ばれる35mmフィルムは元々映画用のフィルムをライカの創始者が流用したものですが、画面サイズは36x24mmです。ハーフだと24x16mmになります、アスペクトレシオは3:2。6x6や6x9は、まんまcm表示ですね。メートル法の表示です。
一方、CCD等の個体撮像素子が生まれる前、1984年頃までは、放送用、業務用(当時は民生用はありませんね、ほとんど)のビデオカメラには撮像管と呼ばれる真空管が使用されていました。
これも歴史は長いのですが、1980年ごろだと、テレビ局のスタジオ制作用の最高級のカメラはインチクオーターと呼ばれる1インチ1/4の撮像管、中継用のカメラには1インチ、肩に担ぐ取材用のENGカメラや監視用の防犯カメラ等には主に、2/3インチ、稀に1/2インチの撮像管が使われていました。このヤードポンド法表記の寸法は、真空管である撮像管の直径を表しています。複雑です。
撮像サイズは、アスペクトレシオ4:3の長方形であるのは共通ですが、構造上どうしても撮像管の直径よりは対角線の長さが短くなってしまうのです。
例えば2/3インチ撮像管の直径は約17mmですが、実際の画面サイズは8.8x6.6mmで対角線は11mmです。
つまりカメラの種類を分類する撮像管サイズの数字が画面サイズを直接表現していないわけです。
ビデオカメラ(民生用ができる前まで)は基本的にレンズが交換式で、異なるメーカー間でもレンズが交換できたため、撮像管サイズの違い(=画面サイズの違い)で分類したわけです。しかしインチ表示で、しかも分数。なんて複雑なんでしょう。
それでCCD等の個体撮像素子を開発するときに撮像管に取って代わるために、この撮像管サイズ分類法に縛られてしまったのですね。だから今でもCCDメーカーはそれを引きずっていて、デジカメの撮像素子はこのインチ分数表記です。
ユーザーにとっては全くわかりにくいシステムです。お持ちのカメラの取説かカタログを見てみてください。
私のカメラだとCaplioGX-100が、1/1.75型、Leica D-Lux3が1/1.65型です。大きさが想像できません。
ズーム比が高いコンパクトカメラだと、PowerShot TX1で1/2.5型ですね、5.7x4.3mm。慣れない人だとどれが一番大きいかも判断が難しいと思います。
人のホームページに良い図があったので無断借用

最近のデジカメだとアスペクトレシオも、カメラによって3:2、4:3、16:9とさまざまなのでさらに種類が増えてしまっています。
デジタル一眼レフだと、一番一般的なのがAPS-Cサイズ。写真フィルムの最新規格であるAPSと同じなんですが、特に技術的な理由は無く、たまたまみたいです。約24x16mm。35mmのハーフとも同じくらいですね。
そしてパナソニック、オリンパス、ライカが採用しているのがフォーサーズ、4/3ですね。APSより少し小さい。約17.3x13mm。
さらにさらに最近になってキャノンやニコンから35mmフルサイズ、36x24mmのカメラが出てきました。
撮像素子はある程度大きいほうが作りやすいし、感度も上がるはずです。
一方カメラを小型化しようとすると、撮像素子は小さいほうがレンズの設計がしやすく、超広角や高ズーム比が作りやすくなります。これはフィルムでも同じですね。
デジタル一眼の場合は多くのメーカーでフィルム時代と同じレンズマウントを使用していますから、35mmフルサイズ用のレンズを最新のAPS-Cサイズのデジカメにも装着できるのですが、撮像素子が小さいため、1.6倍の望遠になってしまいます。広角使いの人には残念ですが、スポーツカメラマンのような望遠派にはOK。
広角レンズが好きで、古いレンズもたくさん持っている私としては、フルサイズ35mmのカメラが安くなれば言うことなしですが、今後はAPS-Cやフォーサーズが報道系取材カメラの主流になりそうですね。35mmフルサイズはちょうど6x9等の大型カメラのような存在になっていくような気がします。
デジカメを物色するときはぜひ撮像素子のサイズにも注目してください。
このサイズの差、使用するフィルムの違いでカメラの種類が分類できたわけです。
135(この3桁の数字はたぶんコダックの分類番号です)とも呼ばれる35mmフィルムは元々映画用のフィルムをライカの創始者が流用したものですが、画面サイズは36x24mmです。ハーフだと24x16mmになります、アスペクトレシオは3:2。6x6や6x9は、まんまcm表示ですね。メートル法の表示です。
一方、CCD等の個体撮像素子が生まれる前、1984年頃までは、放送用、業務用(当時は民生用はありませんね、ほとんど)のビデオカメラには撮像管と呼ばれる真空管が使用されていました。
これも歴史は長いのですが、1980年ごろだと、テレビ局のスタジオ制作用の最高級のカメラはインチクオーターと呼ばれる1インチ1/4の撮像管、中継用のカメラには1インチ、肩に担ぐ取材用のENGカメラや監視用の防犯カメラ等には主に、2/3インチ、稀に1/2インチの撮像管が使われていました。このヤードポンド法表記の寸法は、真空管である撮像管の直径を表しています。複雑です。
撮像サイズは、アスペクトレシオ4:3の長方形であるのは共通ですが、構造上どうしても撮像管の直径よりは対角線の長さが短くなってしまうのです。
例えば2/3インチ撮像管の直径は約17mmですが、実際の画面サイズは8.8x6.6mmで対角線は11mmです。
つまりカメラの種類を分類する撮像管サイズの数字が画面サイズを直接表現していないわけです。
ビデオカメラ(民生用ができる前まで)は基本的にレンズが交換式で、異なるメーカー間でもレンズが交換できたため、撮像管サイズの違い(=画面サイズの違い)で分類したわけです。しかしインチ表示で、しかも分数。なんて複雑なんでしょう。
それでCCD等の個体撮像素子を開発するときに撮像管に取って代わるために、この撮像管サイズ分類法に縛られてしまったのですね。だから今でもCCDメーカーはそれを引きずっていて、デジカメの撮像素子はこのインチ分数表記です。
ユーザーにとっては全くわかりにくいシステムです。お持ちのカメラの取説かカタログを見てみてください。
私のカメラだとCaplioGX-100が、1/1.75型、Leica D-Lux3が1/1.65型です。大きさが想像できません。
ズーム比が高いコンパクトカメラだと、PowerShot TX1で1/2.5型ですね、5.7x4.3mm。慣れない人だとどれが一番大きいかも判断が難しいと思います。
人のホームページに良い図があったので無断借用

最近のデジカメだとアスペクトレシオも、カメラによって3:2、4:3、16:9とさまざまなのでさらに種類が増えてしまっています。
デジタル一眼レフだと、一番一般的なのがAPS-Cサイズ。写真フィルムの最新規格であるAPSと同じなんですが、特に技術的な理由は無く、たまたまみたいです。約24x16mm。35mmのハーフとも同じくらいですね。
そしてパナソニック、オリンパス、ライカが採用しているのがフォーサーズ、4/3ですね。APSより少し小さい。約17.3x13mm。
さらにさらに最近になってキャノンやニコンから35mmフルサイズ、36x24mmのカメラが出てきました。
撮像素子はある程度大きいほうが作りやすいし、感度も上がるはずです。
一方カメラを小型化しようとすると、撮像素子は小さいほうがレンズの設計がしやすく、超広角や高ズーム比が作りやすくなります。これはフィルムでも同じですね。
デジタル一眼の場合は多くのメーカーでフィルム時代と同じレンズマウントを使用していますから、35mmフルサイズ用のレンズを最新のAPS-Cサイズのデジカメにも装着できるのですが、撮像素子が小さいため、1.6倍の望遠になってしまいます。広角使いの人には残念ですが、スポーツカメラマンのような望遠派にはOK。
広角レンズが好きで、古いレンズもたくさん持っている私としては、フルサイズ35mmのカメラが安くなれば言うことなしですが、今後はAPS-Cやフォーサーズが報道系取材カメラの主流になりそうですね。35mmフルサイズはちょうど6x9等の大型カメラのような存在になっていくような気がします。
デジカメを物色するときはぜひ撮像素子のサイズにも注目してください。