月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

72 a狭間の場面解明の記事訂正 b屋台の名著紹介(月刊「祭」」2017.11)

2017-11-03 14:23:02 | 屋台、だんじり、太鼓台関連

a狭間の場面解明の記事訂正

 先年偉そうに、不明だった明石町の狭間の場面二面を解明した!といいました。
 ですが、一面は間違いだったことがわかりました。

 しかし、もう一面は、、、、100%だと言っていたのですが、間違いでした(ToT)。
  間違えていたのは下の場面です。

 

 もう一面の彫刻が有名な上杉謙信と武田信玄の川中島の戦いであることから、下の彫刻の菱形のマークを武田氏の花菱と仮定しました。

  

 そして、下の武者は鹿の角の兜をかぶっています。このことから、武将は本多忠勝と考えました。
 ここまではよかったのですが、、、、

 

 上の幡を持った武者が馬駆けをしていて、周囲の者をなぎ倒しています。
 この浮世絵が、本多忠勝も参戦した長篠の合戦の馬場信春のものであることから、長篠の合戦と断定してしまいました。
 しかし、彫刻では、本多忠勝の乗っている馬は、逃走の際に振り返っています。本多と馬場は、長篠の合戦はお互いに相対するはずです。

 T氏のご教示によると、一言坂の戦いの可能性がある(断定はできません)とのことです。確かにこの戦いだと、馬の方向も一致します。
 一言坂の戦いとは断定できないのですが、管理人が100%だとまで言っていた長篠の戦いでない可能性は極めて高そうです(ToT)

●狭間の場面解明にあたって
 「わからんもんが偉そうに場面解明なぞするな!」というご批判をされる方もいるかもしれません。
 ですが、一部の人間でなく、いろんな人が場面解明を楽しんだり、考えたりすることで、より祭が身近なものになるのではないかと信じています。

 とはいえ、今回は惜しかったということで、狭間の場面解明の一応の手順を書いてみます。
 ①狭間の特徴をさがす。 例:合戦もの、 馬のむき、 兜や刀の形
 ②ググる。
 意外とこれで、不明な場面が分かってくるのではないかと思います。
 また、狭間四面のうち、ほかの数面が分かっていたら、構図のにているものなどは、解明のヒントになるかもしれません。

b屋台の名著紹介
 米村環氏「-三木の祭り屋台に見る匠の技- 狭間彫刻に見る意と技」平成17年
 三木市内の屋台の狭間彫刻を悉皆調査して写真に記録したものです。場面の解説も載っています。
 狭間を写真に治めるのは、非常に骨の折れる作業です。祭当日の条件が悪ければ、ぼやけた写真しかとれなかったり、いろんなもので隠れていたりします。
 練習しているときの蔵を回ったり、条件のいいタイミングを何度もうかがったりしなければなりません。


 管理人もやってみて、痛感してしまいました。管理人の写真技術は上の通りです。。。
 

 

●編集後記
 今回は、急きょ企画を変更して、この記事にしました。米村氏、T氏、非常にお世話になっております。改めて感謝申し上げます。
 

  

 

 


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