石狩湾新港東防波堤・・・の道中で。

風も波も良し！
もうそろそろあそこのソイはどうだぁ！？
と久々に石狩新港東防波堤に向おうとした。

もっと早めに偵察に行きたかったのだが雪で埋まってしまったらシャレにならんと少し雪解けを待っていた。

舗装された道路から防波堤付け根に向う未舗装の道に入ると輪だちがチョイと深すぎる。トルクの無いオレの車は徐々にタイヤの回転が落ちていった。
気合で突っ走る事も出来そうだがチョイ釣りで入るにはリスクがデカイとその場を引き返し諦めて帰ることに。

そこでいきなり車のライトが「ピカっ」と点灯された。
そのライトを点灯させた車・・・・がっつり埋まっております。



この道は入ってすぐ二股に分かれており右手の道は雪解け水で大きく深そうな水溜りが出来ていたのでオレは左手から進入を試みていた。

オレが釣りを諦めて帰ろうとした時に「たすけてぇ～」と言わんばかりにライトを点灯させて存在をアピールしたのでしょうなぁ。

ん～～黙って見過ごすわけには行かないが正直オレの車も四駆のワゴンとは居えチト非力・・・まず引っ張ってみてダメならダメで後は考えてもらうしかないと！


オレも釣り場で雪に埋まり助けて頂いた経験あるのでその日以来牽引ロープは常に積んである。その牽引ロープを買って以来初めての使用となる、良く耳にする「入魂」完了となるか？！（笑）

しかしあまり近づきすぎるとオレまで深い水溜りにハマって身動き取れなくなる可能性がある。埋まってしまったおじさんもロープは持っているとの事でロープを２本繋げて長くしあまり深みに近づかないように引っ張ろうかと試みる。

その車のフックを探す為に前かがみになって探した。
すると『ポチャン』と何かが水の中に落ちた音。
「ハッ？！もしや！？」

お～～ぅ～～～の～～ぉ～～～～～

胸ポケットに入れていた携帯電話が水没・・・・・
何たる事だ、人助けしているのにこのザマは！！

一応オレの携帯は防水仕様。
だが乱雑な扱いで携帯電話の形が替わっている程だし充電する端子の蓋のパッキンも取れかかっている。
直ぐに電池を抜いて車のヒーターで乾燥を試みた。

気を取り直して牽引に掛かる。
しか～し、その車、運転席側の前輪ががっつり落ちてしまっており牽引する為のフックが水溜りの中の氷にくっ付いてしまっておりフックを掛ける事ができないじゃん！！


どの道、前輪が落ちてしまっているので後ろから引っ張り出す方が良い
もし前方から引っ張り出しても前輪が落ちている穴に今度は後輪も落ちてしまう可能性もあるからだ。
でもその車の後方に回るのが至難の業。
現にオレが埋まりそうなので釣りを諦めた道を通るしかないからだ。
一台のスタック車を助けるタメにオレまで埋まってしまうのがありがた迷惑にもほどがある・・・

その埋まった車の横は何とか通れそうだ。しかしそこを通るには大きな水溜が・・・
水溜りは茶色く濁っているので深さや形状は全く判らん。
長靴を履いていたのでその形状と深さを摺り足で探ってみた。
途中ズボズボと長靴がズッポリと入る穴に足を突っ込んでしまった。
長靴の中には大量の泥水が混入・・・ツメタイ・・・・キモチワルイノネン・・

ジュボジュボと歩くきながら何とか水溜りが浅いルートを確保。
その車の後方に回りこむ事に成功！！

後は引張るだけ！
フックＯＫ！
ロープテンションＯＫ！！
いざブオォ～～～ンとアクセル吹かす！！！

・・・・まったく動かん
なんてったって相手もワゴン車、右前輪が穴にはまりサスペンションが伸びきっている程。
更にオレの車も下は水気の多い氷路面。
・・・・摩擦力が全く無い

ま、ま、この辺は想定内。

助走を付けてショックを与えながら引張るしかない。
あまり助走付けすぎてもロープが切れるだけなので少しずつ、ゆっくりと・・・

少しずつ、ゆっくりと助走を数回・・・・ダメだ
ちょっと助走距離をとりアクセルも少し強めに・・・ダメだ

これを繰り返す。勿論おじさんもギアをバックに入れてみずらもアクセルを吹かしている。

繰り返すごとにオレとそのおじさんの息があってきだし車は段々揺れが激しくなってきた。

リズムカルに繰り返す、車の振動が止まらないうちにショックを与えるのが大事。

十数回位繰り返した時であろうか！
その時オレとおじさんの心が一つになった！！

ブオォ～ン！！！ 「救出成功！！！」



おじさんは深く頭を下げオレにお礼をした。

そして気持ちと言ってオレにクシャクシャの千円札を渡そうとする。
「いえいえ、そんなつもりじゃないので」と断るも気がすまないらしい。

「これ受け取って」
「いえいえ、いいですって」
↑ この繰り返しが３～４回くらい続いたかな？
最後には受け取りましたが^_^;
額の問題じゃないがこんな時は素直に受け取った方が良いかもね。
オレも逆の立場だったら受け取って頂いた方が気が楽になるし。

免許取立ての頃だったかな、石狩浜で四駆のＲＶ車を４輪とも砂に埋めてしまって牽引したらその車まで埋まってしまった事がある。
その時１０名程の若者が集まってくれて皆で手で砂を掘り始めてくれた。
約１時間後無事脱出成功。
そして「お気持ち」を渡そうにも救出に参加してくれた人たちは１０名ほど・・・
一人千円としても１万円・・・・・お金が無かった（苦笑）
土下座するほどのお礼を言ってその場を離れましたが。



これが今年初石狩新港東防波堤調査・・・出来なかったお話である。


↑ 場所は赤丸付近です。皆様ご注意を！！



チョッと待て

結局はその水溜りを超えたので

釣りする気になったら出来たって事か？



※お心当たりの方いらっしゃいましたら是非ともご協力を！！
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あ、携帯電話は無事でした！
良い行いをした後だもんね～！