さて、各バンドのリハも終わり、一服着けていると、東京からのゲストで「タランタラ」と言うバンド名に変わった元フライングダッチマン(ややこしい)のかもんぜき某が「こみせに湧き水を汲みに行きたい」と言ってきた
俺も「こみせ」には挨拶に伺いたいと思っていたので「ちょうど宜しい、かも・・・ナントカ君。私の警護のかたわら共をしなさい」と連れ立って御幸公園を後にしたのである
携帯の地図と勘をたよりに(すごく便利)何とか「こみせ」にたどり着いた
地図をたより(とても便利)に「こみせ」に自力でたどり着いた俺は、何だか火が付いてしまい
「なぁ、かもん・・・ナントカ。鉄マン家いこっぜ」と誘ってみた
「ええ!!近いんすか!?」とかもんぜ・・・・ナントカ君
「わかんねぇけど地図あるし(ひたすら便利)歩ってりゃ着くよ」
「俺めっちゃ不安っす」
「俺だって一人でこの町歩った事ねーし、こみせに自力で来れたのも奇跡だ。今俺たちは何かに守られている。とにかく西だ」
「鍋さん、東西南北わかるんすか!?」
「しらねぇ!!」
こうして、来た道を行ったり引き返したり、曲がったり、行き止まったり
どうにか、黒石高校のあたりまで来た安心した俺はある事を思いついた
あいつの不安な顔が見てみたい
「かもんぜき迷子大作戦!!」と叫び、けっこうな距離を猛ダッシュ
角を二つばかり曲がり、塀の隅から覗くと言うおよそ35歳の男性にあるまじき行為にでてしまったのも、きっと旅によるアレのせいだろう
しかし、待てど暮らせどヤツは来ない
角を一つ戻り、もう一つ戻る
あの野郎、サンダルでのん気にペタペタ歩いていやがる
「何で追いかけないんだよ!!」
「だってもうこのあたりなら分かりますもん。鍋さん、馬鹿みたいでしたよ」
「・・・・・足ぐねった・・・・」
「え?」
「急に走ったから足ぐねった。もう歩けないし、ライブも無理・・・つむに会いたい・・・」
「えぇ!?超馬鹿じゃないっすかぁー」
まぁ
おおむね真実
続