あをぞらをゆるく流るる薄雲の行き場をなくす山王の空
ど真ん中を深海色のスプレーで染め抜かれても支配されずに
朝のしずくをあつめて満たす土曜日は
ひとりきりでも生きてゆけます
どこまでも青い絵の具を塗ってみるあたしの輪郭だけ白抜きで
梅の花が青空に映えてとっても綺麗でした
クロッカスが「咲きましたよ」と囁けばたちまち僕はクリームになる
庭にいつの間にかクロッカスの花が咲いていました。
「春はここにも」って・・・♡
外されたカーブミラーに残されたリアルなまでのありふれた日常
さんぽみち蝶々のように誘われて菜の花のきみ微笑みかける
日曜日、ウォーキング途中に見つけた菜の花です。まだ早いですよね???
薄霜を纏うみどりの優しさに消えゆくまでの儚さを見し
今朝は霜が降りて庭の葉も凍っていました。
冬に咲く薔薇は飽くまで色褪せて後ろめたさに朽ちてゆくなり
モザイクの一片になる完全で不完全なるひとりひとりが
ランダムに繰り返される毎日にひとり気付かぬフリをしている
あの部屋に投げ込んだ紙ひこうきがほどけて白い紙になるまで
風雪に耐えてひび割れ闇を抱く朱さも褪めてただ立ちぬるを
くーさま
朱の中に深くて暗い闇がある手を伸ばしても覗いてみても
ほたる
握りしめた小さな手のごと木瓜の紅とげを隠して誰を誘(いざな)う
公園の冬の花火は少女らのココロを照らすそこだけ照らす