枕草子の枕

気になる出来事

コバルトブルーの魔術

2016年04月30日 | 日記
伊勢丹松戸店美術画廊にて。5月3日まで

「街の灯」絵画二人展






大好きな作家、毛利先生の絵画が並ぶ。


イタリア・ペルージャの町並み・・・特に夕暮れ…黄昏時を過ぎ

空がどんどん青の深みを増していく、その瞬間をとらえている街の絵が

とてつもなく、恐ろしく、心わしづかみにされる。

目があった瞬間、文字通り「ハッ!!」と息が止まりそう。

そして、きゅっと心、苦しくなうような、温かい切なさを感じる。


いろんな作家さんの絵を見る中、毛利先生のブルーに私はKO負け!

ノックアウト状態。



今日、画廊に伺ったら、いらしてて、いろいろ一つ一つの絵のアングルや建物の歴史

地理的位置を教えて頂く。


私の心つかまれているブルー・・・ほとんどが日本製の画材だそう。

ただ一つ、昼間の乾燥した空のブルーは、イタリア製の画材だそうで、

やはりイタリアのこの空はイタリア製の画材でしたと、

毛利先生のお人柄そのまんま、穏やかな優し~い口調でお話しして下さる。




いつも思うのは、その瞬間、日が刻一刻と暮れていき、空の色がどんどん変わる

その瞬間を捕らえ表現する(その色を作り出す)先生の感性は

言葉に尽くせない。




「刹那」という言葉が心の浮かぶ・・・


刹那とは本来サンスクリット語で、時間の最小単位を意味し、

七十五分の一秒を「一刹那」とする説や、指を一回弾く時間の六十五分の一を

「一刹那」 とするなど諸説ある。

「刹那という極めて短い時間を大切に生きよ」という教え。

その本来の刹那をうけとめる刻々と変わりゆくブルーだと感じる。





その貴重な瞬間との一期一会。

生み出す絵の具の色とも一期一会。

私が勝手に名付けた「コバルトブルーの魔術師」。



デパート内のギャラリーにて、個展されているので

もし目についたらご覧下さい。

心奪われること間違いなし。









今回は二人展ということで、もう一人の画家さんはお若いニューヨークの街並みを

描く、元甲子園出場した高校球児であり、大学では土木工学を学び橋などを

作っていて、絵は独学という異色の作家さん。

若い感性の絵画。こちらもステキでした。





おまけ

Wikipediaより

黄昏時とは・・・黄昏(たそがれ、たそかれ、コウコン)は、

一日のうち日没直後、雲のない西の空に夕焼けの名残りの「赤さ」が残る

時間帯である。

西の空から夕焼けの名残りの「赤さ」が失われて藍色の空が広がると、

「まがとき=禍時」という時間帯に入る。