サバイバー日記

炎症性乳がんと告知されて6年間。多発転移しつつ、生きたサバイバーな日々の記録と家族の日記です。

「かさだか」な人

2008年02月12日 | 方言
「かさだか」…大げさに言う(人)。
他人から見たら、そんなに大きくない(痛み、山など)のに、
声高く、威張って言う人によく使われる石川県の方言。

<使用方法>
「膝、擦りむいたさけ、痛て、痛て…。」
「ありゃ~、そりゃ、かっさだかな~。
舐めたら治るわいね。」など。


 さて、さて、今日は身近な、「かさだかな人」について…。

 私の病気は、見た目には重病にはさっぱり見えないらしく、
しばしば、年寄りのいかにも、「もの知り気なご老人」
にガン自慢される事がある。

しかも、そのご老人、私から見たら死にそうでないのに
「もう、ダメだ、あぁ~ヒドい。」
と繰り返し言い、他人には、
なんともウルサい婆さんだと思わせてしまう。
その同室の婆さんは、乳ガンで抗がん剤治療を受けている。
が、その薬剤名も知らない。
右手もかなりのリンパ浮腫で二倍の太さになっているのに、
痛い痛いと文句だけ言って改善しようとする気がない。
「先生のせいや!」とドクターのせいにするので、
さらに手に追えない。さすがのKドクターも呆れ顔。
(^_^;)

「かさだか」なこの婆さんは、
かなりヒマなので、私の事を根掘り歯堀り聞き出す。( ありがち、ありがち…。)
そして、私があまりにケロッとして話すもので、
ちょっと反省したようだった。

「私、先生の悪口ばかり言わないで、
自分の出来る事をせんといかんね~。」
と改心したようだった。
そして、私にどうすれば良いか聞き出し、
無治療に近かったリンパ浮腫の治療に努めた結果、
浮腫は見る間になくなっていった。( やるじゃん!婆さん! )

抗がん剤の副作用も、私が話し相手をする事で
だいぶ調子も良くなったようだった。(寂しかっただけか?)
人間、やれば出来るのだ。
そして、その婆さんは、
自分の携帯に私の携帯番号を入れてくれとねだる。
(なんでやろ~、懐かれちまったぜぃ…。)

退院してからも私に電話をかけるつもりでいるのだろうか…。(-.-;)
ちょっと、そこまで言うと、私が「かさだか」な人になっちゃうかもね(笑)。