よしーの世界

好きな神社仏閣巡り、音楽、本、アートイベント情報を中心にアップします。

ウクライナ戦争の嘘   手嶋龍一 佐藤優

2024-05-26 07:54:15 | 

ウクライナ戦争の本質を議論するために「必要なのは、一にも二にもリアリティ」だと佐藤氏

は言う「日本のメディアには現実に立脚して情勢を分析するという視点が稀薄」だ。そして

「どちらが正義かといった心情をひとまず離れて、なにが確かな事実なのかを判断の拠り所」

にすべきだと。日本も欧米も感情的な正義を振りかざして論じるために「停戦交渉のきっかけ

も掴めず、戦いは長期化」している。

 

ウクライナという国は三つの「異なる地域」から成り立っている。ことを本書で始めて知った。

ウクライナ西部のガリツィアを拠点としている反ロシア感情を抱く地域、戦争の舞台となって

いる東部、南部の親ロシアの黒海沿岸地域、そして首都キーウを中心とする中部である。

 

さらにクリミア半島のセヴァストポリ軍港がプーチン大統領の最大の関心事であると佐藤氏は

分析する。19世紀のクリミア戦争で多大な犠牲を払いながら獲得したクリミア半島を1954年に

ソ連のフルシチョフがウクライナに割譲したが、後にソ連が崩壊し、ウクライナが分離・独立

するとは当時のフルシチョフは思いもしなかったことだった。

 

手嶋氏が西側が「戦争勃発後の国連総会の決議では、すべて賛成多数でロシアが断罪された」

という評価を下すならば、無邪気すぎると言う。ロシアは国際社会でそれほど孤立しているわ

ではなく、「反西側」のエネルギーは、想像以上に底堅い。日本もひたすらアメリカの言いな

りで反ロシアを唱えるだけでは国際潮流に乗ることは出来ない、しっかりした情報分析と臨機

応変な対応が必要な時がやってくる。

 

   ウクライナ戦争の嘘   手嶋龍一 佐藤優         中公新書クラレ

 

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歴代官房長官の機密費支出「確認する考えない」 

2024-05-25 07:35:05 | 政治

 政府は24日、官房長官の判断で領収書不要で支出できる「内閣官房報償費」(機密費)について、

歴代の官房長官の支出状況を確認する考えはないとする答弁書を閣議決定した。立憲民主党の中谷

一馬衆院議員の質問主意書に答えた。

 

 機密費を巡っては、自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部が国政選挙の陣中見舞いに機密費

を使ったと証言したと中国新聞が報じた。(毎日新聞 5/24 金)

 

国会では裏金問題で激しい論戦が繰り広げられているが、機密費も昔から何に使われているのか国

民には一切知らされることが無い。勿論、機密費も国民の税金から出ている。以前から国政選挙に

使われていることは周られており、結局多額のカネが使える与党である自民党が選挙に勝ち続ける

構図は日本を悪い方向に導いてしまった。

 

国会論戦では政治資金パーティーを巡って泥試合の様相を呈してきたが、禁止することを目指すの

ならば、立憲民主党も今予定されているパーティーを潔く中止すれば自民党に突っ込まれることも

なくなる。残念ながら「今だけ、カネだけ、自分だけ」の国会議員が多すぎる。

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海野雅威/Tadataka Unno - Get My Mojo Back

2024-05-24 06:34:58 | 音楽

神奈川は今朝、爽やかな明るい空です。それにしても今年の春は雨も多く降り、寒暖の差が激しい気

がします。体調管理に気を付けて下さい。

 

海野雅威/Tadataka Unno - Get My Mojo Back

 

海野雅威(うんの ただたか)の名前をNHKスペシャル「素晴らしき世界〜分断と闘ったジャズの

聖地〜」で知った人も多い事でしょう、私もその一人です。コロナ禍のニューヨークでアジア人とい

うことだけで襲われ、重傷を負い、一時は再起不能とさえ言われていたのです。彼は見事に復活を果

たし苦悩の末、ニューヨークに戻り演奏活動を再開しています。このアルバムは復活の狼煙でしょう

か⁉最高にご機嫌です。

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吉田電材蒸留所 グレンウイスキー

2024-05-23 06:45:47 | 日記

テレビの「ウィスキペディア(BS-フジ)」で紹介していた、吉田電材蒸留所のグレンウイスキー3本セットを番組終了後に速

攻で注文。

先日、我が家に到着しました。

110mlの小瓶が3本。まるで何かの薬のようですが、可愛らしい瓶にラベルが素敵。アルコール度数は何と!62%です。

「カラム段数違い飲み比べ3本セット」と解説が付いていまして、カラムスチルに連なっている小部屋があって、段数の違いが

味わいに差を生むそうです。段数が少なければ味わいがリッチで複雑、段数が多ければ滑らかでクリーンな味わいになるとの

ことで、3本でその違いを知ることが出来るそうです。まだ眺めているだけで、今から呑むのが楽しみです。

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ETV特集 漁師と妻とピアノ(NHKーEテレ)

2024-05-22 06:26:40 | 日記

先入観なく、何気なく観ていましたが感動しました。リストの難曲「ラ・カンパネラ」をフジ

コ・ヘミングが弾いたのを聴いて、当時52歳だったのり漁師の徳永義昭さんは、この曲を弾

きたいとピアノを始めました。画面いっぱいに映る徳永さんの手は見慣れているピアニストの

手ではなく、長年漁師をしてきた武骨な分厚い手でした。それまで一日8時間もパチンコを漫

然としてきたのが一転ピアノを8時間~10時間の猛練習という日々。

 

子どもたちに聴いてもらうために演奏前に、恐竜(ティラノサウルス)に乗っている風の着ぐ

るみを着て、中学生には手品まで披露するサービスぶり、おそらく徳永さんはテレもあるのだ

と。そして「ラ・カンパネラ」を弾き終わるや否や拍手の嵐。今では日本各地のコンクールに

も出る程になりました。画面からはコンクール出演直前にみせる緊張もこちらまで伝わってく

るようで、そっと寄り添うピアノ講師の妻千恵子さんの物語でもあり、引き込まれました。

 

徳永さんの佐賀弁がとてもよく、朴訥とした人柄が実によく表れていました。コンクールで日

本各地を夫婦で回るロードムービーのようで楽しく、漫画の題材にされたのもよく分かります。

良質なドキュメンタリーでした。

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