よしーの世界

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オードリー・タンが語るデジタル民主主義   大野和基[インタビュー・編]

2024-02-04 07:50:44 | 

台湾のコロナ対策で有名になった天才オードリー・タン氏は、デジタルを駆使し市民参加型の新し

い民主主義の実践に挑んでいる。台湾は長い間国民党政権による戒厳令下にあり、言論弾圧などが

横行していていた。戒厳令が解除されたのは1987年でタン氏が6歳の頃の事だという。彼は父の影

響もあり小学生の時に政治に興味を抱いている。

 

タン氏は民主主義はテクノロジーの一つと捉え、市民が政治について自由に意見を表明できる独自

のプラットフォームを構築します。オンラインの公共インフラ空間を使い、誰もが政策などについ

て電子請願できるというモノで、そのために台湾全土のインターネット環境を整備しています。そ

してプライバシーを保護し、徹底した透明性と説明責任を前提に、様々な制度や革新的な技術を採

用して諸問題に取り組んでいる。

 

さらに地方で直接対話を好む人々の為に、彼がひとりで赴いてライブストリーミングを行い、中央

政府の職員が、台北のオフィスからライブストリーミングを通して話し合いに参加し、リアルタイ

ムで彼らの意見に耳を傾け、意見を述べることができるようにしました。

 

私が強い関心を持ったのは、民間のチームが公共政策のアイデアを持ち寄りプレゼンし、票を競い

合うイベントで、この投票には「クアドラティックボーディング」という投票方式を採用している

ことです。投票が一人一票ではなく総ポイントが99で200あるプロジェクトに、それぞれ投票

出来る方式です。メリットは(1)特定のアイデアに対する各投票者からの支持度が分かる、(2)

限界コストと限界利益が最適水準に近づくように設計されているので、戦略的投票を防げる、とい

うこと。

 

日本では政治に対する無関心から、与党政権の暴走を許し、国民の幸福は完全に置き去りにされて

います。私たちは現政府に対して全く信頼することが出来ませんが、身近な人と本書などを読んだ

感想を述べ合い、政治の話をして、選挙に行くことで関わっていけばいいのではないでしょうか。

 

 オードリー・タンが語るデジタル民主主義  大野和基[インタビュー・編] NHK出版新書

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