SERENDIPITY

求めずして思わぬ発見をする能力。私が一番大切にしている感覚です。

映画『愛する人』REVIEW☆

2011年01月14日 11時50分56秒 | CHINEMA
監督:ロドリゴ・ガルシア

出演:ナオミ・ワッツ、アネット・ベニング、
   ケリー・ワシントン、ジミー・スミッツ、
   デヴィッド・モース、 サミュエル・L・ジャクソン




この作品は『Mother & Child』という原題の通り、
“母と子ども(娘)”の物語。
劇中には、多くの母と娘が登場する。
娘を手放した事を悔やみ、常に悔恨に苛まれて生きる母親。
母に捨てられ、刹那的に生きる娘。
子どもが欲しいと願い、なんとかして養子を貰い受けようとする女性。
ロドリゴ・ガルシア監督は、何が正しく、
何が間違っているのかと言った主張を述べる事はなく、
彼女らの選択を淡々と映し出す。
娘を捨てた母親を演じたアネット・ベニング、
母親に捨てられた娘を演じるナオミ・ワッツが、
心境の変化によって顔つきや表情まで変化していく演技も素晴らしい。
様々な選択が可能になったこの時代だからこそ、多くの女性に観て欲しい一作だ。




14歳の時、カレン(アネット・ベニング)は恋人の子供を身籠るが、
母親の反対で娘を手放すことになる。
36年後。周囲との深いかかわりを避けてきた彼女は、
介護をしながら一緒に暮らす年老いた母に対して、
素直に接することができないでいた。
職場で出会ったパコ(ジミー・スミッツ)はそんな彼女を理解してくれるが、
関係はうまくいかない。
だた、名前も顔も知らぬわが娘を密かに想い、
届く事のない手紙を書き続ける日々。

一方、母親の愛情を知らずに育ったエリザベス(ナオミ・ワッツ)は、
弁護士として成功。孤児であることを否定するように、
物事に執着せずキャリアアップの人生を歩んでいた。
だが、彼女に予想外の出来事が起こる。
同じ会社のボス(サミュエル・L・ジャクソン)の子供を妊娠してしまったのだ。
この出来事が彼女を変える。
今までのキャリアを捨て、産むことを決意したのだ。
これにより、彼女はずっと閉ざしていた母の存在を意識し始める。





試写会が当たって、梅田ピカデリーにて鑑賞してきました。
梅田ピカデリーは2011年1月16日にて閉館となります。
寂しいですが、最後に行けてよかったです。

テーマが重いなぁーと初めは思ってたのですが、
様々な立場の母と娘、愛の形を見させてもらって、
温かい気持ちになりました。

親子の絆というものは、強いものなんですね。

ナオミ・ワッツは撮影時に実際に妊娠していて、
妊婦姿を劇中でも披露しています。
そのせいもあるのか、妊婦となった主人公は、
とても優しい表情に変わるんですね。

でも日本とアメリカではいろいろと事情が違うので、
全てを共感できたわけではありません。
でも、親と子はいろんな形があっていいってこと、
少しだけわかった気がしました。

ふだんはケンカとかもしてしまうけど、
家族を大切にしたいと思いました。

じわじわと思いだして、感動して、
自分の中で糧となる作品です。


また違うナオミ・ワッツを見たければこの作品。
21グラム (初回出荷限定価格) [DVD]

東北新社

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