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テレビっ子のひとり突っ込み

『孤高の花~General&I~』感想・概要紹介

2022-02-05 01:52:45 | 中国ドラマ


2017年 中国


◆おススメ度
★★★☆☆


◆キャスト
鎮北王・楚北捷(そほくしょう):ウォレス・チョン
白娉婷(はくへいてい):アンジェラベイビー
耀天(ようてん):ガン・ティンティン
敬安皇子・何侠(かきょう):スン・イーチョウ
則尹(そくいん):チー・ハン
晋の皇帝・司馬弘(しばこう):ユー・ボー
貴炎(きえん):ソン・ウェンズオ


◆感想・概要(ネタバレ注意)


このドラマは確か「マイサンシャイン」を観た直後くらいに見始めて、完走するのにけっこう時間がかかったドラマだった気がします。(「不滅の恋人」のラストシーン
が良かったって感想の中で言ってる"長い歴史物の韓国・中国ドラマにありがちなのが、権力闘争がようやく解決すると、最終回は今までの回想シーンを多く取り入れて・・"
って部分がこのドラマも思い出しながら書いてた気がするので、もしかしたらその頃にようやく見終わった感じだったのかも?)

率直な感想としては・・・とにかく長いっ!!全62話。「瓔珞<エイラク>」とかもっと長い作品もあるんだけど、なんかどの作品よりも長く感じました。

アンジェラベイビー扮する白娉婷、どんだけ攫われたり、楚北捷とすれ違ったりするんだっていう・・・中国版王家の紋章かよっ!ってツッコみたくなるドラマです。
とにかく早く落ち着いてハッピーエンドになって欲しいっていうのになかなか落ち着かないっていうね。


メインキャストに関しては・・・
アンジェラベイビーが作られた人形のような恐ろしいほどの完璧な可愛さ。整形じゃないかって思っちゃうほど。(実際はどうか分からないし気にはしないんだけど。)
ウォレスチョンの髭剃り跡と人中(鼻の下の溝)の深さが「マイサンシャイン」よりさらに気になった。
敬安皇子こと何侠(かきょう)が、私にはどうしても片岡愛之助にしか見えなかった。

今回、アンジェラベイビーは軍師役として登場します。楚北捷も将軍でありながらかなりの策士なので、アクション的なところだけじゃなく、地形や天候、その他自然現象
などあらゆることを包括した戦法とかも見所です。ライトな三国志ファンが好きなタイプのドラマかも?


長いお話なので、ちょっと詳細は割愛しますが、

まず、主人公の楚北捷<そほくしょう>(ウォレス・チョン)は、晋で一番強くて実力のある将軍であり、実は晋の皇帝司馬弘の腹違いの弟だったりします。(けど、皇帝
はわざとその事実を楚北捷には告げずに、血のつながりもないのに兄弟同然に育ててもらった恩を返せ、国にちゃんと貢献しろ、って感じで楚北捷を縛っています。)

で、楚北捷には忘れられない初恋の相手がいたりします。子供の頃、母親と色んな国をさまよっているときに母親が死の窮地に陥り、それを助けてくれた父娘がいて、
その子の父親が母を命がけで助けたせいで亡くなっちゃったりしてるんですが(確か)、その後楚北捷は一大決心した母親に連れられて晋に戻り、子供を保護して育てる代わり
にってことで、司馬弘の母親に言われて自害させられて、母親がいなくなった天涯孤独の子を仕方なく司馬弘と一緒に育てたっていう体で現在に至るっていう。


冒頭、楚北捷は晋の将軍として燕と戦うんですが、燕側の相手は敬安皇子である何侠(かきょう)。そして、その軍師として白娉婷<はくへいてい>(アンジェラベイビー)
が裏で策を練ります。燕の10万軍に対して何侠の軍勢はわずか8千。けれども、天候を読んだ白娉婷の機転により、なんとか楚北捷の軍勢を撤退させることに成功。

しかし、その戦は密かに晋と燕の間で密約が交わされた戦いであり、皇帝よりも民からの支持が高い敬安王府を燕王が邪魔に思って始末するためのものでした。そんな
訳で楚北捷は敬安王のところに赴き一騎打ちで敬安王を打ち取り、それが元で何侠にとって楚北捷は紛れもない仇となります。


その後、燕王の命で追われた何侠と白娉婷。燕王の思惑を知り、敬安王が危ないと思った白娉婷は何侠を敬安王のところに急がせ一人逃げますが、追ってに矢で射られ
崖から落下。怪我を負って川に流された白娉婷をたまたま見つけた楚北捷が介抱します。そこで、その女性が何侠の関係者でありながら初恋の相手だということに気付く
楚北捷。

      

楚北捷の母を助けたことが原因で父が亡くなってしまった幼い白娉婷は、その後、敬安王府に拾われたかなんかで侍女として育ち、ゆくゆくは何侠と結婚することになって
いました。(ただし、白娉婷的には運命に身を任せているだけで、何侠たちに恩はあっても恋心を抱いている感じではない様子。)
なので、白娉婷にとって楚北捷は敵同士。


その後、成り行きである商家を巻き込み婚姻することになった白娉婷と楚北捷。けれども、白娉婷は楚北捷に毒を盛ったり刺し殺そうとしたりと敵意剥き出し。それでも
全て受け入れ、逆に楚北捷に向けた毒に自分も侵されてしまう白娉婷を気遣うといった健気さを見せたり。(ナウシカでいうと、テト(キツネリス)に指をかまれるがまま
にし、逆に「怖くないよ」とテトを安心させようと撫でてあげる場面的な感じ?)

そうやって色々あって一緒にいるうちに、楚北捷がただの敵ではなく晋の国に縛り付けられていることや、本当は戦が嫌いで民のことを思いなにより平穏を願っている
人であることに気付き、やがて楚北捷に惹かれていきます。

     

けれども、内外に敵の多い二人は何かと陰謀に巻き込まれ、晋の皇子の毒殺の罪を着せられた白娉婷。司馬弘に命じられ、楚北捷は白娉婷のを処刑することに。

(まー、絶対死なないとは思ってましたが、間違いなく右胸を刺していたので大丈夫なの!?っていうすごくドキドキするここ、前半の見せ場だったりします。)

衆人環視の中、白娉婷を刺し殺してしまった楚北捷ですが、実はコレ、用意周到に練られた策でした。知略に長けた楚北捷がうっかり飛び出した白娉婷を殺しちゃう
わけがない。
なんか、臓器や筋肉、骨なんかの位置とかを緻密に計算してここを刺せば致命傷を負わせたように見せかけ助けることができるっていう場所を刺したみたいです。
で、すぐに白娉婷を助けに入った白娉婷の幼馴染の旦那さんである涼の将軍が白娉婷の身柄を引き取って連れていくんですが、彼が人々から見えなくなるところまで
白娉婷を連れていくと、すでに楚北捷が用意していた信頼できる医師(の愛弟子酔菊)が馬車と一緒に待っていて連れていかれ、一命を取り留めるっていう・・・。
ここだけは、ほんとに印象的な場面です。まじでフツウの婦女子が昔の中国でこんな傷負って助かるの!?って感じで。(ドラマなんですけどね。)

で、目覚めた白娉婷はもう楚北捷をあいするようになっちゃってます。けどまだ全体のストーリーの1/3にも到達してない状態、すぐにハッピーエンドにはなりません。

そっから楚北捷がまた招集されて、今度は白娉婷の友人たちのいる国、涼と戦うことになってピンチを迎え、そこに颯爽と白娉婷が現れ楚北捷を救ったり、帰り道で
でもまた襲われたりそこを逆手に取って逆襲したりと、結果的に晋に多大な勝利をもたらして帰還。

そこで、司馬弘に白娉婷が生きていることを伝え、彼女と結婚して隠棲することを願い出る楚北捷。司馬弘もしぶしぶ応じ、しばし山奥で二人はひっそりと穏やかな
幸せラブラブな生活を送ります。(ここでだいたい半分行くか行かないか。)


そんなこんなで二人が穏やかな生活をしている間、白蘭に流れ着いた何侠は、皇女である耀天に取り入り婚姻。そこでちょっとずつ力をつけ、虎視眈々と復讐の機会を
待ちます。

    

で、ある日皇帝に呼び出されしぶしぶそれに応じて白娉婷を置いて楚北捷が皇宮へ出向く間に、司馬弘と裏で取引していた何侠が白娉婷を連れ去ってしまいます。
そっから白蘭に軟禁されたり、そこをなんとか抜け出して国境を越えてまた幼馴染のところに助けを求めに行ったり、白娉婷を探し求めて旅をする楚北捷とすれ違ったり、
こんな野外ロケとか過酷だったろうなーって感じの漂流する場面が続いて、物語は最終局面を迎えます。
(ここまで、実は楚北捷との子供を身ごもっていた白娉婷が出産したり、楚北捷に浮気疑惑が勃発したり、楚北捷を欺くための白娉婷の葬儀が執り行われたり、愛する
人を失って失意のまま彷徨う楚北捷が白娉婷と再会し、我が子との感動のご対面を果たしたり・・・とにかく色々あったりしますが説明は割愛。)

   

んで一時はどん底まで堕ちた何侠がが完全復活し、晋の宮廷を攻め落とします。
命からがら逃げのびた司馬弘は、楚北捷たちとなんとか合流。
そこから過酷な逃亡生活の結果、司馬弘は、楚北捷に皇帝の座を譲って他界。(確か川に流されます。)

そして皇帝の座に就いた楚北捷が反撃の狼煙を挙げて何侠たちの軍勢を撃ちまくり、最終的に多分鼓舞っていう語源になっているんじゃないだろうか、城壁か塔か
なんかの上で太鼓を叩く白娉婷のところにやってきた何侠とそこにぎりぎり助けに来た瀕死の楚北捷。

揉み合いの結果、白娉婷は自分の身をなげうって何侠と共に落下しますが、最後の最後に何侠が白娉婷の体を落下しながら放り上げて一人ちょっとだけいい人になって
最期を遂げます。(ちょっとここ、色んな人の感情が複雑に絡み合いながらも短時間に変化していい場面でした。)


で、凱旋式なのか結婚式なのか戴冠式なのかっていう場面とこれまでの回想が延々と続いてオワリっていうね。とても長ーいお話です。


全部見終わるのにけっこう忍耐力を要しますが、主演人がそこそこベテランで固めているところから見ても、製作費はけっこうかけてるんだろうなーっていうすごく
見ごたえのある作品でした。

概要には記載できませんでしたが、野望と愛情とどっちつかずの何侠と耀天との悲恋の場面、めっちゃ泣きました。何侠が白娉婷を手に入れたいのは軍師としての駒と
敵である楚北捷に自分のモノだと思っていたものが取られて取り返したいっていうプライドだけだったんだなーっていうのとか。

あとは、晋の後宮のドロドロした愛憎と陰謀とか、国と国との微妙な関係性とか書ききれなかった部分もいろいろあります。

ちなみに、「逆転のシンデレラ」でワン・イーフェイが御曹司と勘違いして恋仲になっちゃうソン・ウェンズオが、白蘭の小物将軍役で出てます。
「花不棄」でも、友人のフリした小物の悪役で出てますが。


とりあえず、じっくりとラブストーリー込みの中国時代劇を堪能したい人にはすごくおススメのドラマです。






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