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テレビっ子のひとり突っ込み

『ミステリークロック』貴志祐介

2021-10-05 23:49:21 | 読書案内


私がフォローさせていただいているbookookさんのブログで、「防犯探偵・榎本シリーズ」の続編が出ていたことを初めて知って、最近購入して読んだ本です。
(bookookさんありがとうございます。いつも楽しくブログ拝見させていただいています。コメント欄ないので、ここでお伝えさせていただきます。)

いやー、嵐の大野君が無期限休業を発表したことで一番残念に思ったのは、それに引きづられて嵐が活動休止になったこととかではなく、「鍵のかかった部屋」のドラマの
続編が制作されなくなってしまうじゃないか!ってことでした。そのくらい、好きなシリーズです。まぁ、これ以外に貴志祐介作品でシリーズ物はないんだけれども。

ちょっと韓国ドラマにハマってから、電車移動中も家にいる時間もずーっとドラマの動画ばっか見てたので、小説読むのめっちゃ久しぶりでした。
(「これは経費で落ちません!」以来かも。多分、ドラマ化される前に読んでたハズなので少なくとも2年ちょっとぶり・・・。)


ミステリークロックは、単行本(て何?親書サイズの本?ハードカバーっていうにはちょっと表紙が薄い感じのハードカバーっぽい本?)では、

・ゆるやかな自殺
・ミステリークロック
・鏡の国の殺人
・コロッサスの鉤爪

の4話が収録された1冊の本だったみたいですが、文庫化された際になぜか2冊に分冊され、しかも上下巻でもなく、「ミステリークロック」と「コロッサスの鉤爪」の
2つの本になっています。

なんでなんでしょうね。実際、1冊1冊薄いって感じる薄さ。確かに、2冊を1冊にすると多少分厚くはなりますが、「硝子のハンマー」と比べてみても2冊であまり厚さ
変わらない。表紙とあとがきとか1冊分にしたらちょうど同じくらいな気がする。



まだ「ミステリークロック」の方しか読んでないんですが、あとがき見たら、コロナのことと、ドラマが再放送されたことが書いてありました。あと、単行本から加筆修正
のうえ、文庫化したと。あーなるほど、じゃー、加筆修正するのにちょっと時間がかかってとりあえずドラマ再放送で思い出した人たちに一早く買ってもらいたいから
先にできた方から文庫化して売り出したのかなー、とか思ったけど、2冊とも同じ発売日でした・・・。

だとしたら、分厚い本を読むのに抵抗がある系の人々にも手に取ってもらうためかなと。
うーん、でもこの活字離れそして紙媒体の本離れしているご時世、そんな層の人々に買わせるのもう無理じゃない?もう最初から本好きな人々をターゲットに発行して
欲しいわ。なんて勝手なことを思っちゃったりしました。


で、文庫の「ミステリークロック」ですが、「ゆるやかな自殺」っていう短編のお話と「ミステリークロック」っていう中編?くらいのお話が収録されています。

「ゆるやかな自殺」は、物語の主人公の一人榎本怪が暴力団事務所に呼ばれて中から6重のロックがされた組事務所の入り口ドアを解錠し、その密室だった事務所で起きた
誰にも公表されない殺人事件を解決するっていうお話です。このお話には青砥純子が出てこないので、なんとなくスピンオフ感のある作品です。

「ミステリークロック」の方は、有名なミステリー女流作家の別荘に招かれた人々の中で繰り広げられる殺人事件のお話。
読み手の誰もが、犯人が誰かって事と時間がキーになるんだろうなってことは分かってるんだけど、トリックは分からないっていう中で話が進んでいきます。しかも、
主人公二人があわや殺されるんじゃないかっていうヒヤヒヤ感もあるのがちょっと新しい。

読み始めてすぐ、ドラマの佐藤浩市がやってる弁護士先生が出てこないことに違和感感じたけど、よく考えたらその方ドラマオリジナルの登場人物でした。
よく、ドラマって女の人が追加されるっていうのはよくあるけど、特に東野圭吾作品とか映像化された際にヒロイン不在になっちゃうので登場人物の性別が変わったり、
ヒロインが追加されちゃったりしますが(ガリレオとかね)、男の登場人物が追加されて映像作品に厚みが出るってけっこう珍しい気がします。(そんなことないかな?)

とにかく、原作の方はあまりに久しぶりに読んだので、ドラマの芹沢先生がちょっと恋しくなりました。

てか、今回榎本が珍しく裏のお仕事してないような・・・。それはやっぱ2冊で1冊だから、コロッサスの方に出てくるのかなー・・・・。

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