作家の半藤一利さんが亡くなった。90歳だった。
私にとってはその著作から日本の歴史を学ばせたもらった
ありがたい先生でもあった。殊にベストセラーにもなった
名著「昭和史」は今でも手元に置いて大事にしている一冊
である。
読むきっかけとなったのは、自分が生まれた昭和というのが
どんな時代であったか知りたかったからである。
授業形式でわかりやすい歴史書だった。
第四章の「軍国主義はかく整備されていく」や第十一章の
「四つの御前会議、かくて戦争は決断された」は興味深く
読めて、抱いていたいくつかの謎が解けたような思いが
したものだった。
まだ読んでいない代表作「日本のいちばん長い日」や
「漱石先生ぞな、もし」はぜひ今年中に手に入れたいと
思っている本のリストに入る。「漱石先生ぞな~」は特に
妻の未利子さんが夏目漱石のお孫さんであると知ってぜひ
読んでみたいと思ったものである。