日曜日に二回目のワクチン接種の予約が入っていた。
前日の土曜日はそれに備えて休肝日とすることにした。
準備といってもやることはそれくらいのことしかない。
それと土曜日は公民館英語の日だったので、ワクチンの
話題が出たときに、私は明日、二回目ですよと話す。
すでに二回目を経験したSさんが私は夜になって38℃の発熱をし、
解熱剤を飲みましたと言う。
うちには薬は無いかもしれないなと言うと、Aさんが
バッグのなかをごそごそとやって薬を出し「これあげます」
と言ってくれ、なんとかという解熱剤を渡してくれたのである。
二回目の接種は一回目で要領がわかっているので並んでいる人もスムーズに
進んでゆく。
針が太いせいなのか、それともワクチンの関係なのか一回目より
針のささり感がきつかったように感じた。
帰宅してからも腕にだるさがあった。
夜はもらった薬と体温計を枕元に置いて就寝。
夜中に何度か目が覚めたが熱がある様子はなかった。
翌日の昼過ぎに念のため体温を測ると平熱より少し高かったが
正常値の範囲内だったので、何も処置はせず。
しかし今日は外出も止め、一日安静にしていることにした。
気にかかっていた接種が終わって気分がだいぶラクになった。
昨日の2020東京五輪の女子サッカーで、なでしこ・ジャパンが登場。
結果はカナダ相手に1:1の引き分けだった。
終了間際に岩淵がミドル・シュートを決めて同点としたのである。
私は澤穂希や岩淵らがいて女子ワールドカップを優勝した2011年(たしか)
の頃からのビッグ・ファンである。
当時は宮間あや、川澄、鮫島らの活躍で世界一の偉業をやってのけたものである。
さて、昨日は試合開始早々に一点を失い、もう負けかと思っていた終了間際に
長谷川からのロングパスを受けた岩淵が確実にゴールして同点とした。
岩淵はイングランドのクラブリーグでプレーしているからであろうか、大きな選手を
相手にした感想を聞かれて「日頃から大きい相手とやってきたから」と答えている。
小柄な岩淵からすればカナダ・チームはみな大きい相手ばかりだったであろう。
「岩淵なでしこ救う」
新聞のスポーツ蘭に踊った見出しである。
アメリカの大統領のなかで一番好きなオバマさんが夏の音楽プレイリストを公表した。
ウェブ・ニュースによると全部で38曲である。
それらは新旧入りまじり、名前は良く知られた(householdな)アーテイストたちである。
ヒップホップあり、ソウルあり、ジャズあり、実にたくさんの幅広いジャンルから
選ばれている。
その中でも私の目に留まったのはやはりジャズ・プレイヤーの名前であった。
マイルス・デイヴィスとサラ・ボーンである。
手元にあるCDには残念ながらオバマさんがプレイリストに選んだ曲目は収録されて
いなかった。
これは私のかってな想像だが、
オバマさんは家族思いの人だからこれらの曲のなかにはきっと奥様やお嬢様の好みの
音楽がインプットされているに違いない。
ニュースで濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」がカンヌ映画祭で
上映されたことを知った。
原作者は村上春樹である。「女のいない男たち」という短編ばかり集めたもののなかに
「ドライブ・マイ・カー」が入っていて文庫本で発売されたときに読んだ。
主人公が仕事の必要から運転手を雇うことになり、一風変わった個性のしかも女性の
運転手を雇うことになったところから話は始まってゆく。題名からしてもこの女性
ドライバーの話かと思いきやそうではなかった。
主人公の舞台俳優の男は二十年近く連れ添った妻を癌で亡くした。
生前の妻には他に付き合っていた男がいた。
俳優は何故その男が妻と付き合うようになったか知りたくなった。
男のことを知るようなってから彼がそれほどひどい男だとは思わなくなってゆく。
俳優の良さは他人になれることであるという。
男とバーで酒を飲むときは別の人格の人間になっている。
しかしながらいくら良い人でも妻と寝た男なら許せないだろうし、仕返しだって
したくなるのが普通なハズである。
終わりに近くなって女性運転手がいとも簡単にこう言う。
「奥さんはその人に、心なんて惹かれてなかったんじゃないですか。だから
寝たんです」と。
亡き妻の記憶を辿ろうとする男。何故妻は別の男と深く付き合うようになったのか。
いくら考えても妻が亡くなった今となっては謎は永遠に閉ざされたままだ。