どうでもいい日記

なんとなく、政治や経済、英語のことなど。
夢は海外移住…か?

「中国の「核」が世界を制す」読了

2009年02月22日 08時50分26秒 | 読書
超・名著。
タイトルは扇情的で陳腐だが,内容は論理的かつ真摯なもの。
全日本人必読の書と言っても過言ではないと思う。

中国が今後,日本にとって脅威と化すこと,
それに対し,日本が核抑止力を保持すべき理由,
米国が日本の自立にとって最大の障壁であること,
これらを真剣に論じている。
初版から3年経過しているが,古臭さは感じられない。

今読むべき本を,たった一冊だけ推薦するとしたら,
私は全力をもって,この本を推す。
これからも日本国内で生きていこうと考えているなら,
絶対に今,読んでおくべきだと私は思う。

筆者が,日本の核保有に反対する米国人を論破するロジック,
このくだりは圧巻の一言だ。
それを読むだけでも,この本を購入する価値はある。

実は,けっこう前に読み終えていたのだが,
正直,この本についてここに書くかどうか,少し迷った。
基本的に,このblogはおふざけというか,
私にとって遊びにすぎないわけで,
こんなところでネタ元をバラしながら熱く語ってもなぁと。

率直に言って,私が思い描く最悪のシナリオは,この本の中にある。
今後,うだうだと拙い文章を書くのは面倒なので,
日本の未来を知りたい方は,黙って読んでもらいたい。
普通の人なら,読めば読むほど暗澹たる思いにとらわれ,
おそらく日本の未来に絶望するだろう。
否応なく,今まで現実を直視してこなかった自分に気づかされる。

残念ながら,現在の日本国は砂上の楼閣だ。
今後,地政学的に不安定になることが確実であり,
自信をもって,我が子に永住を薦められる国ではない。
そういう思いから,私はこの本を読むことを,万人にお勧めする。
ものすごく照れくさいのだが,ここは我慢しよう。

現在の政局の混乱は,親中派・親米派・自立派の暗闘だと思う。
米民主党が政権をとった時点で,今後の日米関係はほぼ決定した。
米国は,日本を中国に渡す前に,搾り取るだけ搾り取るだろう。
あとは,日本の国内政治家がどこまで抵抗するか,である。

依存先が米国から中国に代わるだけだと思っているなら,
その認識は甘すぎると思う。
中国は,米国以上に日本の富を搾取するだろう。
いずれは,国家としての体裁をとらせてもらえなくなるはずだ。
巷でささやかれているように,日本はいつか“小日本省”になる。

最後に,ドン引きされることを覚悟の上で,個人的な意見を述べるなら,
日本国の核抑止力の保持は,これは必然だと思う。
2010年頃が,自主防衛を真剣に考えるべき,ぎりぎりの期限だろう。
右だ左だと空騒ぎしてる場合じゃない。
そんなのは米中を喜ばせるだけだ。

今後,中国からの要望は徐々にエスカレートしていき,
国内でナショナリズムが高まるだろうが,そこから対応しても遅すぎる。
今から核抑止力の保持を真剣に論じなければ,この国は終わる。
核抑止力なしでは,2020年以降の荒波を乗り切れず,
日本はなしくずしに,中国の属国となるだろう。

今後,国防は,個人が真剣に考えるべき事項になる。
現在の日本は,そういう状況にある。
一人でも多くの日本人に,目を覚ましてほしい。
心からそう願う。★★★★★。

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