「Nさん、今日15日の読売新聞に『豊洲72か所で有害物質ベンゼン基準の79倍』と出ている。Nさんの言ったとおりになった。豊洲移転はNさんの言うとおり白紙撤回した方がいいのかな」
「おれは最初からそう思っている」
「こんな場所で売買された魚は安心して食えないよなあ」
「そういう事」
「だったらどの場所がいいの」
「晴海はどうだい」
「うーん」
Nとその仲間は必至である。
「恐ろしいのは発がん性物質が検出された時だ」
Nはため息をつく。
「いくら小池都知事でも荷が重い」
「あの人ならできる」
Nは仲間を見つめた。