2人のチビたちは無事に入学式(小学校と中学校)を終えた。
上のチビの学生服姿と、下のチビのランドセル姿の写真は親父に送ったが、来週末には本人たちを連れて(もちろん学生服姿とランドセル姿で)親父にお披露目に行く予定である。
2年5ヶ月前。肺腺ガンの告知を受け、
「抗ガン剤治療をしなければ余命1年、抗ガン剤を使っても2年」
と言われた親父は、抗ガン剤治療を拒否して今も(まぁまぁ)元気である。
先日、電話で話したら、私のブログに出てくる「落語鑑賞部会副部会長」の井上仁さんの話になった。
親父は、
「名古屋にご在住の方なら是非紹介してくれ!」
と言う。新たな落語仲間を探しているのか?
しかし残念、親父。仁さんは東京の御仁だ。
かわりに、親父を10 Antsの会落語鑑賞部会名古屋支部長に任命してやるぜ。ちゃんと1日10回「ありがとう」も言わなきゃダメだぞ。
告知後も友人と旅行に行き、落語を聴きに行き、映画を観に行き、飄々(ひょうひょう)と毎日を送る親父を見て、「むかしのはなし」(三浦しをん・幻冬舎文庫)に出てくる「モモちゃん」という落ちこぼれ高校生を思い出した。「3ヶ月後に隕石が地球に衝突し、人類は滅亡する」という状況下、人々はそれぞれ好き勝手に毎日を生き始める。夫と子どもを捨てて実家に帰ってしまう女、婦女暴行に走る男、略奪の限りを尽くす若者たち・・・。
そんな中、「モモちゃん」は以前と何も変わらず、淡々と学校に通ってくる。
モモちゃんは言う。
「暴れてるやつらが言いたいのは、『どうせ死ぬなら、なにをしてもかまわない』ってことだよな。でも、隕石がぶつかるってわかってから、わざわざそんなことを言い出すのはおかしくないか?
死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか。
いまさらだよな」
親父は念願の孫たちのランドセル姿と学生服姿を見ることができた(写真で。実物は来週)。
次の目標は何だ? 目標があろうと、目標がなかろうと、目標が思い浮かばなかろうと、「ヒトはいつか死ぬ」ということは「生まれたときから決まってた」ことだ。
宣告された余命期間(最大)「2年」を超え、未だ腫瘍マーカーの数値にもガンの大きさにも取り立てて騒ぐほどの変化がない現在。要するに親父は「余命宣告」される前の、「いつか必ず死ぬことは決まっているが、それがいつだか分からないだけ」という日々に戻ったわけだ。
その親父の日々と、仕事(と遊び)に追われながら送る私の毎日の間に、いったいどれ程の違いがあろう。
ちなみに、来週18日、名古屋に帰省した際には、先般、このブログで紹介した丸信之君と実に40年ぶりに会ってメシを食う。
19日は小・中学校時代の同級生Hの市議会議員選出馬式があるので、軽く顔を出す予定(万一Hが落選したら、私が疫病神だったってことで。許せH、とあらかじめ謝っておくぞ)。
2015年3月30日の腫瘍マーカーの値。( )内は前回検査時(2015年2月27日)の検査結果。
CRP 0.24(0.37)※基準値0.3以下 0.4~0.9だと体内に軽い炎症が発生している可能性を示す
ProGRP 56(66)※基準値81以下 肺ガンに特有の腫瘍マーカー
CEA 6.2(6.4)※基準値5.0以下 胃・大腸・肝臓ガンに特有の腫瘍マーカー
NSE 16.3(15.9)※基準値16.3以下 小細胞肺ガン、神経芽細胞腫に特有の腫瘍マーカー。告知時(2012/10/11の数値は22.8)
CA19-9 35(35)※基準値37以下 膵臓・胆道・胃・大腸・肝臓ガンに特有の腫瘍マーカー
【免疫力の数値】
アルブミン 4.3(4.0)※基準値3.8~5.3
リンパ球 35.8(33.6)※基準値18.0~59.0
ガンの大きさは
上部は「どうも癌ではないようだ」ということで計測せず。
下部 縦3.96cm(4.02cm)
横6.83cm(6.39cm)
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