goo blog サービス終了のお知らせ 

hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

あめふり

2010年01月21日 | 絵本・児童書
 人気の「ばばばあちゃん」シリーズ、我が家初の一冊になります。
 おもしろかったー!!!
 どうりでシリーズ化して、グッズとかも出ているんですよね?
 うちは最近になって「ばばばあちゃんのカルタ」を頂いて、クリスマス休暇中は4人で対戦をして遊んでいたので、絵本の中のキャラクターも顔見知りのような気がして、娘は嬉しそうでした。
 ばばばあちゃん、素敵なおばあちゃんだぁ。話し方も好きだし、もう、一体何を考えているのか、何をする気なのか先が気になって気になって、娘に言葉の説明をしてあげる余裕もないくらい、ものすごいスピードで読み進めてしまいました。一応母親らしく「何だろうね?どうなるんだろうね?楽しみだねー」なんてページをめくる時に娘に声をかけてはいるんだけど、かなり一人で興奮気味。
 ところが・・・・ここで急ブレーキ。
 なぜって、だって「かみなりたち」の存在が私の頭の中から100%消えていたし、娘にいたっては生まれてこのかた全く聞いたこともない話。なんだ、どうやって説明したらいいの?「いるんだよ」っていうの?それとも「迷信だけど、いるんだよ」とか?
 さぁ、私はどうしたでしょうか。何となく「雷の音はこの太鼓の音なんだぁ」とか言いながら素通りしたような・・・娘もあんまり気にならないタイプなので、特に何も訊いてこなかったことをこれ幸いとして(笑)
 最後の最後までお話の展開はユニークで、娘も私も楽しくゆかいな気分になりました。このシリーズ、まだまだ読みたいですね!

 読んでいたときだけではなく、記事を書いていても興奮気味だったようで、どこにもあらすじについて書いていないですねぇ。
 雨の日があまりにも続くので、犬も猫もばばばあちゃんもつまらなくなってきて、空に向かって雨を止ませてとお願いするのだけれど、雨は止むどころか、バケツをひっくり返したようなひどい降りに。そこでばばばばあちゃんは、雨が止むようにある大作戦にでる、というお話です。この意表を突く作戦と、最後のシーンで、「ぜったいお手伝いなんてしてあげませんでした」というところがとってもキュートなのであります。
コメント

あたしもびょうきになりたいな!

2010年01月12日 | 絵本・児童書
 うちの子供たち、ありえないくらい体が丈夫です。二人とも小柄だし、薄着でフラフラしているにも関わらず、この冬も風邪知らず。まぁ、「なんとかは風邪ひかない」って言いますしねー(笑)
 Captain R が体調を崩したのはちょうど2年前の今頃が最後。1年間通して時間が許す限り外で遊んでいるのに。今週末だって、あさ9時から5時まで雪降るゼロ度の中ランチに帰ってきた以外はずっと外ですよ。Full Time Player と呼んでいます。
 Nancy は今年の7月にこれまた数年ぶりにダウンしました。正直言って安心しました。それまでの数年はあまりにもタフなので、「体が小さいと赤ちゃんの時の免疫がいつまでも残っているのかなぁ」と真剣に考えて、医療関係者に問い合わせもしました(笑)
 重ね着が大嫌いの二人は、年中半そで、短パンまたはミニスカート。外に出かける時だけは私が頼みこんで、季節相応の格好をしてもらっていますが、コートはなるべく着たくない、寝る時に布団をかけるのも実はいや、みたいな。案外これが健康の秘訣かもしれませんよ。

 さて、この絵本。もともとは外国の絵本のようですが、なんとも日本語のタイトルが可愛らしくて素敵!大好きです。
 最初はエドワードが風邪をひくのですが、周りの至れり尽くせりの対応に、エリザベスは「あたしも病気になりたいなぁ」と思ってしまいます。だって、元気がいい方はあれもこれもしなくちゃならないんだもの、絶対損だもん!
 そして念願かなって病気になり、周りに優しくしてもらえるエリザベスですが、苦しいし、ベッドにいるのって退屈ー。元気で何でもできるエドワードが羨ましい~

 兄妹って本当にこんな感じですよね。親もやっぱり具合が悪い方に手をかけるし、普段より甘やかすことにもなってしまうし。うちにもそういうことがあったような気がします。お兄ちゃんが具合が悪くなった2年前、多分娘も「シックだぁ、シックだぁ」とフリしていました。

 なんとも可愛らしくて優しいストーリーです。エドワードとエリザベスだけではなく、家族の存在も温かくていいですよ。まだ読んだことのない方はぜひ。
コメント (2)

マジックツリーハウス#13

2009年12月27日 | 絵本・児童書
 1600年エリザベス一世、シェイクスピアの Golden Age のロンドンが舞台。
 ふざけているのか、いまいち現実とフィクションの区別がつかないのか、Nancyが、「ジャックとアニーはナンシーに会えるかもねぇ」なんて言いました。
 すると、Captain R が、「会えるわけないじゃん、1600年なんだから! Nancy の ancestors になら会えるかもしれないけど」って・・・・
 ここで一瞬の沈黙の後、3人で大爆笑。
 両親こてこての日本出身の日本人なんですけど・・・・
 「お兄ちゃん、いまマジで言ったでしょ?」と私。
 「ジョークに決まってるじゃーん」
 いやいや、絶対本気で言ったに違いない。
 ちなみに、Nancy のクラス掲示物のセルフポートレイトの横に、「I was born in London. My brother is from London, too. My mum is from Japan. My dad is from France. Nancy」というメモ書きが。
 だから、二人揃って日本から来た日本人なんだってば!何度も言っているのに。なぜ、彼女の父親はフランス出身なんだ?見た目も中身も普通の九州男児だけど・・・(東南アジアには見えなくもないけど)
 ジャックとアニーはひょんなことからグローブ座で演劇をすることになります。
 そして、演劇の素晴らしさと言葉の深さを学びます。

 日本語版は二つのお話が収録されているのですが、二つ目のお話はジャックとアニーがゴリラとの友情を深める話。
 なんか、読んでていて、めちゃめちゃ疲れました・・・・・
 ゴリラの一挙手一投足真似したがる子供たち。ゴリラが唸れば唸り、ゴリラが大声を上げれば狂ったように叫び、跳ねまわる。これ、二人ともですよ・・・・
 アニーとジャックがゴリラの子供たちとじゃれ合うシーンは二人で、というか私も巻き込まれて大騒ぎ、ヘッドロックをかける、馬乗りになる、の大乱闘。(実際ヘッドロックと馬のりをするシーンがあるんですけどね)
 日本語の言葉を覚えて欲しくて、アクションをやらせたのは私なんだけれど、調子に乗りすぎて、とにかく最初から最後までこの状態。何日も何日もかけてようやく読み終わりました。
 前編の方で、演劇の素晴らしさをアニーとジャックと共にうちのCaptain Rと Nancyも学んだってことで。
 それにしてもぐったり・・・・・
 
コメント

こんとあき

2009年12月21日 | 絵本・児童書
 「はじめてのおつかい」のイラストを担当されている林明子さんの作品。
 明るい日のさす窓辺で、こんは赤ちゃんを待っています。おばあちゃんに赤ちゃんのお守りを頼まれて砂丘のある町からやってきたのです。
 あきちゃんという名の赤ちゃんが生まれてからは、こんとあきちゃんはいつでも一緒に過ごしてきました。
 あきちゃんが大きくなるにつれ、こんは古くなっていきます。そしてある日、とうとうこんの腕がほつれてしまいました。
 そこで、砂丘の町のおばあちゃんになおしてもらいに、二人で電車に乗って出かけます。それは小さな二人にはちょっとした大冒険になります。

 赤ちゃんのあきちゃんは、こんによだれをつけたりします。はいはいができるようになったあきちゃんはこんの上をふんずけて行ったりします。歩けるようになったあきちゃんはこんのしっぽをつかんで、引きずって歩きます。我が家ではこのシーンが子供たちに大ウケでした。うちの娘も大好きな赤ちゃん人形をいつも連れて歩くのだけれど、手を握って引きづり回していたし、動物のぬいぐるみにいたっては首にひもをかけて引っ張り回していました。本人的には可愛がっているつもりなんですよね。そんなことと重ねてイメージして、親近感のあるお話だったのですね。

 林明子さんの絵は本当に小さな子どもの表情や動きを上手に描いていますよね。 前半はこんがあきちゃんを守ろうと頑張っている姿が印象的です。不安になるあきちゃんに、いつでも「だいじょうぶ、だいじょうぶ」。犬に遭遇した時のあきちゃんを守ろうとする勇敢な表情。
 後半は逆にあきちゃんがこんを守る側に回ります。
 おばあちゃんの家に辿り着いた時のイラストが素敵。こんの嬉しそうな口元、あきちゃんがおばあちゃんの胸に顔をうずめて全身でよりかかっている姿にホロッときます。
 それに道中あっちこっち負傷したこんがおばあちゃんに治療してもらっている間のあきちゃんの心配いそうな顔。こんの頭を「大丈夫だよ」という風になでなでしている姿にじ~ん・・・
 最後に電車のドアに挟まれてぺっちゃんこになったこんのしっぽをどうやって直したでしょうか?それは読んでみてのお楽しみ。うちの子供たちは意外だったみたいで、ホコッとした笑顔を見せましたよ。
 
 この絵本は私も大好きだし、人気がありますよね。まだ、読んでいない方はぜひぜひ。
コメント

エルマーとりゅう

2009年12月15日 | 絵本・児童書
 「エルマーのぼうけん」で大いに盛り上がったので、続きを。
 この本ではエルマーがりゅうの背中に乗って、念願の空を飛んで帰路につくお話です。途中嵐に遭いカナリア島に寄っていくことになります。

 今回は正直いまいちのノリで、読んで欲しいの催促もなし、誘っても別の本が読みたい、と。2週間かけて今日ようやく終わりました。

 テーマは「知りたがり病」。これが多分うちの盛り上がらない理由。
 一休さんにでてくる「どちて坊や」覚えていますか?
 子供は誰もが何に対しても「どうして?」「Why?」と聞いてくる時期があるのだと思っていた私ですが、うちの子たちは二人ともさっぱり。
 普段の生活の中でも「これなんだか知っている?」「どうしてだか知っている?」と訊かない限り、結構流しちゃっているんですね。わからなくても平気なんです。本を読んでいても知らない言葉があっても、全然気にならないみたいだし。
 このままでいいのかな。このままじゃ「知ろうとする子」に比べて、将来は圧倒的に知識が少なくなるんじゃないかな。

 小さい時に「Curious George」を読んであげていないせいかなぁ?私これ本気で考えています。私の友達で小さい時にお母さんが読んでくれていたジョージが大好きだった、と言っている人は、大人になっても何に対しても好奇心旺盛ですもん。

 今回は潮の干満についてちょっと突っ込んで話をしてみました。
 私が干潮の時に陸から島に歩いて渡ったエピソードを聞かせました。実際は向かって歩いている最中にすごい速さで潮が満ちてきて、歩いたというよりは全速力で走ったんですけど。それにもかかわらず島にある修道院に濡れたお尻で入る羽目に。帰りはすっかり水が満ちていてボートに乗って陸に戻ったことなどを話すと、干満のしくみを理解し、少し盛り上がっていました。喜んでいるのは「濡れたおしり」の部分ですけどね。

 今日は最後の数章を読んだのですが、最後の最後に楽しくなったようで、終わった時は二人ともニコニコでした。エルマーがお父さんにバースディソングをハーモニカで披露するときは、打ち合わせなしで3人で同時にハーモニカを持ったふりして「ぷーぷぷーぷー、ぷーぷー」あほな親子・・・エルマーが冷蔵庫を漁りに行くシーンに、心当たりのある息子は首を縮めて、娘はすかさず「お兄ちゃんみたいだね」

 3作目はまた1作目のようにエキサイティングになるという話なので、やっぱり読んでみようと思っています。
 
コメント

Katy No-Pocket

2009年12月10日 | 絵本・児童書
 邦題「ポケットのないカンガルー」
 「Enjoy読み聞かせ@えほん」のわかなさんが紹介されていたこの絵本にとてつもなく魅かれて、即購入。いや、即っていうのはウソでーす。本当は英語のタイトルが想像つかなくて、しかも作家名のスペルもまったく予想できず、わかなさんに助けを求めて、それからでした(恥)
 写真を見て、あっと思われた方も多いと思いますが、Curious George のイラストレーターの方です。

 お母さんカンガルーのケイティにはポケットがありません。他のお母さんカンガルーのように子供をポケットに入れて、いろいろな所に連れて行ってあげたいのに・・・・なかなかそれができずに悲しく思っています。ケイティが泣くので、息子のフレディも泣きます。ママが泣いていると子供は悲しいですものね。
 うちも子供たちが小さい時は、私が玉ねぎを切っていると「お母さん、大丈夫?」といちいち心配してティッシュを持ってきてくれたものです。今じゃ完全に「どうせ玉ねぎ切っているんでしょ?」とテレビに夢中ですけどね。可愛くなーい!
 ある日、ケイティは「そういえば、ポケットのない動物はどうしているのだろう?」と気になり、いろいろな動物に相談して、工夫してみることにします。
 さてさて、ケイティとフレディは素敵な解決策を見つけることができるでしょうか?

 今日届いて、夜3人で読みました。じゃんけんで負けた人が3ページ、次が2ページ、勝った人が1ページずつ読みました。夜遅くなって疲れていたので、二人とも聞きたいけれど、読む意欲は低かったので、ゲームにしてみました。
 結構字の多い絵本なので読み聞かせるのは大変かな?でも世の中のお母さんたち、ケイティがフレディのために頑張ったように、頑張って読んであげてね!

 絵本を買ったのは、たぶん1年以上ぶり。二人ともチャプターブックを読むようになるとついつい絵本購入からは遠ざかってしまって。
 でも、買ってよかった~わかなさん、ありがとうございます。
 とってもあたたかいお話で鼻はちょっとツンとくるけれど、心はホカホカですよ。内容は季節に関係ないけれど、この寒い毎日にぴったり。

 
  
コメント (3)

The cow on the roof

2009年11月27日 | 絵本・児童書
 ShonとSianという夫婦がいました。 shon は毎日朝から外で畑仕事。sian は家の周りのことをします。あるひ、shon は自分ばかりが大変な仕事をしているような気がして、不満をもらします。そこで、奥さんは「じゃあ、明日は役割を交換してみましょう」と提案します。さてさて、Shon はちゃんとSianの日課をクリアすることができるでしょうか?

 よく考えると、家のことは普段から奥さんに任せっぱなしだった旦那さん。次から次へと失敗してしまい、家の中はめちゃめちゃになります。どのドタバタぶりが子供たちにはウケていました。タイトルになっているウシ君に関しては、読んでみてのお楽しみ。

 ちょっと農作業や農具の単語が多くて、うちの子供たちも読むのに苦労していました。
テーマは子供たちに両親両方をリスペクトすることを教えているのかな。
 私は実は大人向け(特に世の中のお父さん?)の絵本なのかな、とも考えました。適材適所がキーですね。それとも女性の方が順応性があって能力が高いのだって伝えているのだったりしてー。 
コメント

エルマーのぼうけん

2009年11月26日 | 絵本・児童書
 子供たちとのベッドタイムストーリー、今週は「エルマーのぼうけん」を読みました。
 ファンタジーだし、架空の動物ドラゴンというのがしっくりこなく、今まで敬遠していたのですが、イラストに魅かれてとうとう・・・

 面白かったです。特にトラのエピソードが私も子供たちも一番好きです。あとはワニのキャラクターが何ともいえないですねぇ。
 次から次へと出てくる問題を、エルマーは知恵を働かせ、クリアしていきます。そのアイディアとスカッとしたところが魅力です。
 寝る前に読むのでチャプターごとに問題解決になっているところが、もう一つの良い点です。中途半端だといつまでも終われないし、強引に終われば、気になって眠れないと言い出すし。
 
 うちの子どもたちは、絵本は heartwarming なものを好みますが、年齢が進み、児童書になるとハラハラどきどき、でも最後はホッとするような物語を喜ぶようになりました。

 原作だと主役は My father なのですが、日本語訳ではエルマーとお父さんの名前になっているところが、すっきりしていていいと思いました。

 私は一人で昼間オーディオブックも聞いたのですが、それもとても面白かったです。
コメント

The Lighthouse Keeper's Lunch

2009年11月25日 | 絵本・児童書
 イギリスの絵本の中ではモダンクラシックの王道。
 学校でも使われることも多く、今学期のYear 2のトピックとして先生がシリーズで読んでくれているようです。
 うちの娘も大好きで、私が図書館から借りてくると喜んで読んでいました。

 Lighthouse keeper の Mr.Grinling は海の小島に建っている灯台のライトをきれいに磨くことがお仕事。崖の真ん中に建っている白いコテージに住んでいて、毎朝ボートを漕いで仕事に出かけます。お昼になると、奥さんがコテージと灯台を結ぶワイヤーにお弁当を引っかけて送ってくれるのです。

 奥さんの作るお弁当の豪華なことといったらありません。海の幸たっぷりのシーフードサラダ、具沢山のサンドイッチ、チキンドラムスティック、ソーセージとポテトチップス、ピーチサプライズという名前の巨大なケーキ、錨や灯台の絵のついたビスケット、それにフルーツ盛り合わせとドリンクです。
 Nancy が、「You should make a packed-lunch like this for me next time」なんて偉そうにリクエストしてきました。どうせ食べきれないくせにね。

 ところが奥さんが愛情込めて作ったこのランチをこともあろうに盗んで食べちゃう生き物登場。誰でしょうね?

 ヒントはお弁当は島に着く前に海の上で食べられてしまいます。

 その泥棒たちの Cheeky な表情ったらありません。おもしろいことに彼ら眉毛があるんですね。それで豊かな表情になっているんです。
 なんとか盗まれないようにするために色々策を練る夫婦。ペットの猫も駆り出されます。
 最後はよくある作戦。子どもたちにも簡単に予測することができて、そこがまた満足感を充たしてくれ、人気の秘密なのかな。
 
 イラストは水彩画で、色使いが素敵です。影の描き方や白の残し方がとても魅力的だと思います。
 出てくる単語はなかなかオールドファッションなのか、あまり見かけないものが多く、ちょっと読み聞かせるのは大変かなぁ・・・
 
 このThe Lighthouse Keeper は大人気シリーズで、およそ10冊ほど出版されています。
コメント (3)

わすれられないおくりもの

2009年11月15日 | 絵本・児童書
 森の仲間たちの中で最も物知りで頼りになるアナグマさんとのお別れ。残された森の動物たちは悲しみでいっぱいで、どうしていいかわからなくなってしまいます。春になりアナグマさんとの思い出話をぽつりぽつりとしていくうちに、みんなは大切なことに気付きます。

 この日本語のタイトル、とてもいいですね。
 タイトルも絵も気に入ったのでずーっと前から読んでみたかったのだけど、英語版は字が多くてなかなか手に取れなかったんですね。友達の家で日本語版を見つけて、大喜びで読みました。
 「英語では Badger's Parting Gift ってタイトルだよ。」と話したとたん、Captain R が、「ああ、それか。どうりで表紙の絵が familiar だと思ったんだ。」と興奮気味。どうやら最近担任の先生がみんなに読んでくれて、とっても気に入っていたらしい。「やったぁ、これすっごいいい話なんだよ。バッジャーが***×××なんだよ」読む前に思いっきりネタばらし。それにしても、Year4になっても先生が絵本を読んでくれるのって、なんかいいですねぇ。
 
 悲しい出来事を題材にしていながらも、挿絵もストーリーもとても優しい雰囲気で暖かい話です。大切な人を失った時の受け入れ、乗り越え方をさりげなく伝えているところがとてもいいですね。
 Captain もあらためてしんみり。
 残念ながら Nancy にはあまりよく理解できなかったようでした。もう一度英語で読みなおしてあげようと思います。
 私にはこの英語タイトルの parting という語がいまひとつピンとこなかったので、後日 Captain に軽く解説してもらいました。英語って難しい・・・
     
コメント (2)

おひさまパン

2009年11月07日 | 絵本・児童書
 天気の悪い日が続いて、がっかりしている町の動物たちを元気づけようと、パン屋さんが大きなおひさまの形のパンを焼きます。それはおひさまみたいに輝いていて、いいにおい。パン屋さんはそれをみんなの分けてくれました。
 すてきなパンのもたらした喜びで、みんながハッピーな気分になっていると、本当のおひさまも姿を現しました。そこで、パン屋さんはおひさまにも「おひさまパン」をおすそわけします。

「Captain R や Nancy には少し幼すぎるかもしれないよ。」この本を貸して下さった方がそう言いました。でもこの絵本あちこちでよく見かけるので読んでみたいと思いました。
 日本語の読めない Nancy はパラパラ見た後、「なんだか面白くなさそう」、Captain も「つまんなそうだけど」と何を根拠にしているのかわからないけど、二人とも興味がなさそう。そこで先に「ロバのシルベスターと魔法の小石」を先に読んだのでした。

 ところが、シルベスターの後だからか、この絵本を読みだしたら、子どもたちはがっちり喰いついてきました。最初から最後まで続くほんわかあたたかなストーリーと絵が安心感を与えてくれたようでした。
 絵の細部までよーく見ながらゆっくり読みました。おひさまにみんなでパンを投げて、そのお返しにあひさまが光を降り注ぐところがとても好きです。その時にカメが2本足で立ちあがっていることが、私にはすごく気になりました。

 ところで、前回読んだ「シルベスター」ですが、昨日になって Captain が一人で読み返していました。日本語の本を手に取ること自体珍しいので、案外気に入っていたのですね。

 ほのぼのとした明るいお話なので、少し悲しいタイプの本を読んだ後などに特にいいかもしれませんね。
コメント

ロバのシルベスターと魔法の小石

2009年11月07日 | 絵本・児童書
 ロバのシルベスターはかわった小石や綺麗な小石を集めるのが大好き。
 夏休みのある日、シルベスターは真っ赤に光った素敵な小石を見つけます。それは願いが叶う魔法の小石だったのです。
 心やさしいシルベスターは両親やお友達にも使わせてあげようと思い、急いで家路につきます。
 ところが道中ライオンにばったり!慌てたシルベスターはライオンに食べられないために、なんと「岩になりたい!」とお願いしてしまいます。
 ライオンには食べられずにすんだけれど、さあ大変。元に戻ることができないんですもの。この魔法の石は触れていないと効果がないんです。
 元の自分の姿に戻るには、一つしか方法がありません。
 そう、誰かが「この岩がロバになれ」と願ってくれるしかないのです。
 そんなチャンス、本当にあるでしょうか。

 我が家の Nancy と Captain R、最初の魔法の小石を見つけたシーンでは、期待に胸を膨らませていたけれど、岩になって「戻るための方法」を考え始めた時には二人とも眉間にしわを寄せていました。色々知恵を絞って考えるけれど、なかなか答えが見つからない。私が唯一残された方法を読み上げた時には無言・・・

 シルベスターの両親は一晩寝ないで待ちました。お父さんは心配で心配でしょうがなく泣いているお母さんを励まし続けます。次の日には気を取り直して近所に訪ねて歩く夫婦の姿、警察に届ける夫婦の落ちくぼんだ目、とても痛々しいです。

 そしてシルベスターが岩になったまま、秋になり、やがて冬になります。
 岩になったシルベスターも期待することに疲れ、希望を失っていきます。
 Nancy と Capatain は絶対ハッピーエンドだと信じているけれど、なかなかその兆しが訪れないことに焦ってきます。普段なら待てずに後ろのページを先にチラ見しようとする Captain はなんだか知りたくないような気配ですらあります。二人ともひたすら無言・・・
 
 春になり、お父さんはお母さんを元気づけようとピクニックに誘います。
 その時の二人の歩く姿も本当に悲しいのです。目もすっかり輝きを失い、姿勢もした向きがちで。
 もちろん、このお父さんの思いやりがとても素晴らしい結果をもたらします。
 そして最後は期待通りハッピーエンドなので、心からホッとしました。お父さんも、お母さんも、シルベスターの目も魔法の小石なんかよりキラキラ輝いていました。

 魔法なんてなくても、大切な家族がいればそれでいいじゃない?

 それにしても、正直言って、読んでいて辛かったです。目もヒリヒリしてくるし、なんといっても息苦しくなっちゃって。(今書いていてもちょっと息苦しい・・・)
 子供たちの不安な顔を見ながら読むのもなんだかなぁ。

 私の感想はこんな感じです。
   

 
コメント

The Adventure of the Dish and the Spoon

2009年11月02日 | 絵本・児童書
 マザーグースの「Hey diddle, diddle」を題材としたお話です。
 この歌は Non Sense、牛が月を飛び越えたり、お皿とスプーンが駆け落ちしたり。そして、この絵本も・・・エキセントリックです。
 家を飛び出したお皿とスプーン、芸達者で大金を稼ぐのですが、そのまま豪遊して浪費し、マチ金で借金をして、返済できずに殺されかかり、しかたなく銀行強盗をすることに・・・さてさて続きはどうなることでしょう。

 子供が対象の童謡がなぜこんなことに!
 メッセージは何?そもそも non sense が元なんだもん、意味とか追求する方がおかしいのか。
 擬人化はいいとしても、あまりにも厳しい現実をつきつけすぎでは?
 スプーンなんて、「オツトメ」するんですよ、25年も!
 いくら厳しい試練が待っていようと、外に飛び出してみようよ!学ぶべきことはたくさんだよ、とか、何をするにも遅すぎるなんてことはないんだよ、とかそういうことなのかも・・・・う~ん、わかんない。

 ただイラストレーションは文句なし素敵。ちょっとノスタルジックな色使いや、隅から隅までチェックすると遊び心たっくさん。

 頭カチカチの私には理解のできない作品なのでした。
コメント

If I were you

2009年10月25日 | 絵本・児童書
 If you were a good mum, children should go to sleep by 7: 30......
 これ常識。
 でも、絶対無理!
 学校からお腹を空かせて帰ってきて、スナックを食べて、4時半。学校で一日中勉強してきたんだもん、帰ってきてすぐ勉強なんて可哀そう!外で遊んでおいで~、で6時まで。夕食をとって、テレビを見ながら、食後のフルーツ。だいたい7時半。お風呂にだってゆっくり浸かりたいじゃない?もう8時過ぎ。
 If you are a good mum, 毎日の bedtime story だってもちろん欠かしません。ってことは、7時にはベッドに入っているんですよ、よそのお宅では。

 この絵本はそんな毎日きちきちのスケジュールをこなす使命を受けた父親が、多分7時から読み聞かせをしたにもかかわらず、娘のデイジーに一向に眠ってもらえず、ぼやいた「もし俺だったら、すぐにでも眠るのにぃ」の一言が始まり。
 この立場逆転のアイディアにデイジーは飛びつきます。「パパが私ってことは、私がパパだから・・・」デイジーの想像力は果てしなく広がります。そのうち疲れ果てていたパパの方ものせられちゃって、二人の空想の会話バトルはどんどん続きます。
 
 この本の特徴は Rhymes がたっぷり使われているところです。house & mouse, tea & me の簡単なものから、balloons & baboons などちょっと凝ったものまで。子どもたちは読みながらも、Rhymes を見つけるのが大好き。私は読みづらいし、苦手なせいか、Rhymes をとり入れることに集中しすぎてしまって、ストーリー自体が落ち着かない印象になっていると思いました。
 魅力的なのはイラストレーションです。全編を通してデイジーになっているパパは、TUTUを着てあっちこっちウロウロしています。その姿がとっても可笑しいんですね。登場人物、動物、物に至るまでなにもかもが表情豊かに描かれているこのイラストでなければ、この本は「う~ん、どうかな」っていうのが正直な感想です。

 ところで、「いくら毎晩7時半に寝かせる習慣ができていてもさぁ、昼間の Behaviour があれじゃぁねぇ~、なんかあんまり意味なさそう・・・」なんて陰口も聞いたこともあるので、うちは9時で結構です、っていうことで。
 
 
コメント

Sandbear

2009年10月24日 | 絵本・児童書
 ある日ウサギがビーチで、砂でクマを作ろうと思いつきます。友達に語りかけるようにしながら、一つ一つ懸命に作り上げていくのですが、どことなくテキトー。このウサギ君、ちょっとお腹がすいていることもあって、急いでさっさと仕上げてしまいます。「風に吹き飛ばされてなければ、また明日ね!」なんて言って去っていきます。さて、ウサギ君が去った後、この砂のクマさんは吹きっさらしのビーチは寒いので森の中に入って少し温まろうとするのですが、ウサギ君の作った足が短すぎて歩くのが大変。お腹が空いて何か食べたくても口が小さすぎて食べるのも大変。そんなこんなしているうちに、かのウサギ君がトラブルに。なんとかして助けようとするくまさんがとった手段とは・・・・ここ、意外な展開で、胸にグッときます。最後はウサギ君はくまさんのやさしさから、ていねいに取り組む事と思いやる心を学び、素敵な友情を手に入れます。
 やわらかい色を使った油絵的なイラストもストーリーの暖かさとピッタリです。
 友情と気配りの大切さを描いたとても良い絵本です。
 6歳くらいからの少し大きめのお子さんに特におススメです。
コメント