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種牡馬オルフェーヴルを考える(その1)~オルフェーヴルはSadler's Wellsとニックス~

2017年07月27日 20時05分51秒 | 血統考察
オルフェーヴル産駒を考える記事ですが、(その1)では考えません笑


まずオルフェーヴルの父であるステイゴールドの配合について復習をしておきましょう。母父メジロマックイーン;通称ステマ配合は奇跡要素も大きいがちゃんと理由はある。

★Point 種牡馬ステイゴールドはサンデーサイレンスとロイヤルサッシュのお陰で筋肉が非常に柔らかい≒緩慢なので、一流になるには母に筋肉量と質の両方を底上げしてもらう必要がある。


【量】
ステイゴールドの血統表の中の筋肉成分であるノーザンテーストのクロスが手っ取り早い。また、ノーザンテーストとニアリーな血の関係にあるVice RegentやThe Minstrel 、Storm Birdでも代用可

オルフェーヴル=ドリームジャーニー、バウンシーチューン、トゥインクル…ノーザンテースト
ゴールドシップ…The Minstrel
レインボーライン… Vice Regent
キャットコイン…Storm Bird


【質】
量だけではボディビルダー、それを正しく動かせてこそアスリート。DanzigやRibot、そしてWar Admiral×La Troienneの子供達の硬肉で締める

オルフェーヴル=ドリームジャーニー、ゴールドシップ...メジロマックイーン祖父メジロアサマのBlue Eyed Momo
フェノーメノ…ディンヒル(Danzig、His Majesty 、Buckpasser)
ナカヤマフェスタ…ディンヒル
ステイインシアトル…Danzig、Buckpasser
ココロノアイ…ディンヒル


さらに先に挙げたThe Minstrel の祖母Flaming PageはNijinskyの母。すなわちNijinskyも比較的ノーザンテースト的要素が多い。そしてNijinsky×Buckpasserの組み合わせと言えばマルゼンスキー。ナカヤマナイト、シルクメビウス=ウインガニオン、マイネレーツェルがマルゼンスキー持ち。Nijinsky+Blue Eyed Momoの組合せはステマ配合フェイトフルウォーがいる。


これら筋肉要素が無いとパワー不足で、坂のあるコースは不得手になる。ステイゴールド産駒の初期はこの手の馬が多くサンライズマックス、エクスペディションなど夏のローカルでの活躍馬が。


裏を返せば、柔らかいGold Diggerを母に持つMr. Prospector との相性は悪く、牡馬ではほとんど活躍馬がおらず、パワーが無くてもキレで通用する牝馬でチラホラ。アルコセニョーラ、ウインプリメーラ、アドマイヤリードなど。
ウインブライトはミスプロ持ちだが、ゴールデンサッシュ≒アドマイヤマカディの黄金配合+Nijinsky 5×5(マルゼンスキー)でG2まで勝つことが出来た。しかしながらデビュー戦は府中の坂を全く登ることができないレベルでパワー不足だった。「ノーザンテーストは三度成長する」を垣間見ましたね(PO馬なので熱く語りすぎた)。

似た思考でSadler's WellsやRobert持ちのパワー型もオープン級は結構いる。土砂降りの函館記念をRobert持ちのマイネルミラノが逃げ切ったのも記憶に新しい。


という訳でステイゴールド産駒の重賞馬をほとんど列挙してしまいました。これで概ね種牡馬ステイゴールドのイメージが掴めたと思います。
ステイゴールド自身、晩成型で筋力がつくまで時間がかかっていました。その弱点を早期に効率良く解決するのがこの配合の妙味ですね。




さて、ステイゴールドの筋肉を頑強にしたオルフェーヴル。
G1 6勝。凱旋門賞2年連続2着で初年度はあわや勝利というところまで至った。引退レースの有馬記念では9馬身差の大楽勝。そんな名馬がガチンコで戦って敗北を喫した馬、彼女らの血からオルフェーヴル産駒のヒントを得ていきたいと思う。


その2に続く。

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