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第86回東京優駿(日本ダービー)予想 〜ロードカナロア vs.トニービン第2ラウンド〜

2019年05月26日 02時41分07秒 | 予想

第86回東京優駿(日本ダービー)予想 

◎ヴェロックス
◯サートゥルナーリア
▲ランフォザローゼス
△リオンリオン
△アドマイヤジャスタ
☆クラージュゲリエ

高速馬場、東京芝2,400m、ロードカナロアとトニービンの真っ向勝負。思い出すレースがある。そう、昨年のジャパンカップだ。

2〜5着が全てトニービン持ちだったように、レコードペースの消耗戦という明らかにトニービンのゾーンに持ち込んだキセキと川田将雅を、アーモンドアイとルメールはいとも容易く差し切ってみせた。将雅がゴール直後に後ろを振り返って3着との着差を確認していたシーンがとても印象的だった。

現地で見ていて本当に感動したし、ああこれが望田師匠の言う「なのにの名馬」なのか、こういう配合でこういう特徴があるからこういうレースに強い/弱いといった、理屈に沿った「だからの一流馬」を全て置き去りにする、純然な力の差。久し振りに見せ付けられたな、アーモンドアイは正真正銘の本物だなとレース回顧しながら感慨にふけった。ドバイの圧勝も当たり前だと思う。


さて、今年のダービーの注目は間違いなくロードカナロア産駒のサートゥルナーリア。皐月賞を勝ち4連勝中で既にG1を2勝。圧倒的1番人気も頷ける。
そしてその皐月賞で2着になったのがヴェロックス。なんの偶然なのか、ヴェロックスの鞍上は川田将雅で、ジャスタウェイ産駒なのでトニービンを持っているのだ。

川田将雅の逃げ、早め先頭のポジションから押し切る成績は凄まじく、
・2017年以降、芝2000m以上、4角位置3番手以内で検索すると
 (34,27,15,15,9,30) 単回収156円、複回収101円

前で受けてストライドを伸ばすトニービンとは間違いなく相性が良い。ダービーの勝ち方を知っている彼なら間違いなく先行競馬を敢行してくるだろう。
レースを作るのはルーラーシップ産駒でトニービン持ちのリオンリオン、展開はトニービンに傾くと思われる。


サートゥナーリアは強い。シーザリオの子供が苦手としていた中山の坂を2歳時から克服しているのは能力の絶対値が図抜けている証拠だろう。
ただ、鞍上がルメールではないのがほんの僅かな隙。全員が競馬人生を賭けて勝負に来るダービー、テン乗りのレーンがエスコートし切れるのか。
「この馬はここまでなら出して行ってもかからない、このくらい追い出せば良い脚を使う、ここから仕掛ければ最後まで持たせられる」。そういった信頼関係があってこそ刹那の駆け引きの中で馬を動かせる。ドゥラメンテもワンアンドオンリーもマカヒキもレイデオロも、そして昨年のワグネリアン福永祐一も、皐月賞の追い込みから明らかに前に意識を持っていって勝った。人馬一体で掴むレースこそダービーだ。

ロードカナロア&ルメール(レーン)と
トニービン&川田
平成最後のジャパンカップの続きを、令和最初の日本ダービーで我々は目撃することになる。



■追伸
この2つの極端なデータというかジンクス的がある。
サートゥナーリアが「なのにの名馬」なのか。そういう視点でも面白い。

データ①
1986年以降、1~3着に入った馬を前走騎手で分けると明らかな傾向があり、乗り替わりでの1着はここ33年で一度もない。
・継続(33, 24, 25)
・乗替(0, 9, 8)

データ②
日本ダービーは1番人気が圧倒的に強く、さらに1倍台になったのは過去33年中6例。内訳は
5勝:ドゥラメンテ、ディープインパクト、スペシャルウィーク、ナリタブライアン、トウカイテイオー という錚々たるメンツ
1敗:2007年フサイチホウオー(1.6倍、勝ったのはウオッカ)のみ