第63回有馬記念
◎レイデオロ
○モズカッチャン
▲ミッキースワロー
レイデオロはTom Fool主体で何でもできる優等生、強化版ラブリーデイのようなイメージでスローでもハイでもお構いなし。ここも照準をしっかり合わせて来ているのでまず馬券内は外さないだろうし1着の可能性もかなり高い。全ての科目をハイレベルにこなすこの優等生とルメールを負かすには、特定のジャンルで一撃必殺を狙うしかない。インで脚を溜めて外に出して強襲。この詰まるリスクを恐れずに大舞台で勝負できるのはミルコ・デムーロと横山典弘だ。
昨年のダービー・オークスはレイデオロ・ソウルスターリングという、「サンデーサイレンスの血が一切入っていない」馬が優勝した。これは近年の日本の血統史的にはかなり大事(おおごと)で、それだけサンデーサイレンスの血の影響が薄くなってきたというのが私の意見。
しかも近年の競馬はデムーロ、ルメールの通年免許を始め、外国人Jが席巻している影響もあり前目の競馬での勝利が増えている。これも圧倒的なキレを誇ったサンデーサイレンスの影響力が弱まったことの証左とも考えられる。
※芝G1で1着馬の「4角位置5番手以内」の割合
2007~2012年 41/101 41%
2013~2018年 61/122 50%
一方で、2016年のダービー・オークスではサンデーサイレンスの父であるHaloのクロスを持つマカヒキ(2着サトノダイヤモンド)、シンハライトが優勝しているし、もうしばらくするとサンデーサイレンスの3×4を持つような馬が活躍すると思われ、これからも日本競馬はサンデーサイレンスの影響を常に受け続けるはずだ。
つまり、今年の有馬記念2018はサンデーサイレンスの影響力の谷間のレース。過去20年中14勝しているサンデー系だが、そのサンデーを一切持たないレイデオロ、そしてモズカッチャンを上位に取る。
平成の大レースと共にあったサンデーが居ない。そんな日曜日があっても良いかも知れない。