ひまわりおじさんの震災5周年 その18
第33回 東北行き (平成28年8月22日~24日)
8月24日、宮城県のお話です。
2泊3日の旅の帰り道です。
被災地を巡る旅で、案内役となるとどうしても、被災当時の姿がありのままに残っている場所を
見せてあげたくなります。いざとなると意外に少ないものです。
例えば陸前高田の1本松にしても、人工的な模造品と知っていると、足が遠のきます。
阪神大震災でも、人と防災未来センターのような震災後に建てられたミュージアムや、石碑などがあっても、
そのまま残されているのは、メリケンパークの崩れた岸壁位しか頭に浮かびません。
その時は、もう2度と見たくない建物や地形、風景でも、10年20年と経つと、教訓として残しとけば良かったと、
思えることはよくあります。
石巻市の旧大川小学校もその一つです。
壊す。残す。そんな議論が繰り返され、今は残す方向にある様です。
何度となく、同行者を案内してきましたが、行くたびに言葉を失います。
でもそれは、教訓をありのままに伝える教科書のようなものでもあります。
2016年8月24日の大川小学校の姿を紹介します。
写真1 中央の倒された渡り廊下が、津波の威力を今も伝えています。
写真2 校舎です。
写真3 卒業記念に残された壁画です。
右端は宮沢賢治の銀河鉄道の夜でしょうか?
写真4 作り直された北上大橋です。ここに向かって沢山の子供たちが避難したそうです。
この橋自体が、津波で流されるなんて想像できなかったのでしょう。
右手には壊れた土手を再構築する工事が行われています。
左の背の高い草はひまわりです。山のの麓に植えられ、蕾を持っていました。
きっと今頃は、黄色い大輪が優しく咲いていてくれることでしょう。
写真5 この後、仙台市立六郷中学校に立ち寄り、鈴蘭台中学校の生徒さんが生徒会交流をしました。
神戸市北区の中学校から贈られた義援金で校舎の上のエールを書いた看板を設置したそうです。
*こうして2泊3日の東北の旅は終わりました。
熊本では、未だ仮設が全部建っていませんが、5年半経つ東北では、未だ仮設が解消されていない事を
再確認させられた旅でもありました。
何んと、ひまわりおじさんにとっては、33回目の東北行きでした。