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第2部(8)再生エネで将来はバラ色なのか 施工盛況、製造は撤退転載

2013-12-26 08:53:09 | (英氏)原発・エネルギー問題

第2部(8)再生エネで将来はバラ色なのか 施工盛況、製造は撤退

2012.11.6 22:27 (1/4ページ)九州から原発が消えてよいのか

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 「買い取り制度の初日から動かしたかった。全国には遊休地がまだかなりあるので、さらに発電所建設を進めていきたい!」

 再生可能エネルギーの“超高値”での買い取りを電力会社に義務づける「固定価格買い取り制度」が始まった7月1日。「芝浦グループホールディングス」(北九州市)の新地哲己会長は晴れやかにこう宣言した。同社が福岡県嘉麻市で稼働を始めた大規模太陽光発電施設(メガソーラー)「九州ソーラーファーム1」は、最大出力2千キロワット時を誇り、377世帯分の電力を賄うことができる。

 年間を通じて日照時間が比較的長く、かつ地価の安い九州は「太陽光発電に最適」とされており、さまざまな企業が太陽光発電事業に参入。九州だけで50カ所以上のメガソーラーの建設・計画が進んでおり、京セラ(京都市)も約270億円を投じ、鹿児島市七ツ島に7万キロワットのメガソーラー建設を進めている。

 太陽光発電協会によると、平成24年4~6月期の太陽電池の国内出荷量は出力換算で前年同期比72.2%増の44万5千キロワットで過去最高を記録した。円高・株安による景気低迷が続く中、再生可能エネルギー業界だけが活況を呈しているようにみえる。

 これらはいずれも固定価格買い取り制度導入を受けての動きだ。環境省が制度採用を提言したのは麻生太郎内閣だった平成21年2月だが、「エコ」が大好きな民主党政権でこの動きは加速。東京電力福島第1原発事故後の23年4月、「脱原発依存」を打ち出した菅直人首相は肝いりで再生可能エネルギー特別措置法案を国会に提出、退任と引き換えに成立させた。太陽光発電ならば1キロワット時あたり42円という破格の買い取り価格を決めたのは、制度導入直前の24年6月だった。

 枝野幸男経済産業相は「再生可能エネルギーや省エネ技術開発を急げば急ぐほど国内的には内需が発生し、国際競争力も高まる」と制度の意義を強調する。果たして再生可能エネルギーは景気回復の牽引車になりえるのか。普及すれば、本当にバラ色の未来が広がっているのか。

 

中国、台湾の席巻

 

 実は、原発が全面停止するまで九州電力も太陽光発電の普及に熱心だった。天候によって発電力が左右されるだけに原発などに代わる基幹エネルギーとは考えていないが、CO2削減に寄与できる上、夏場の需要ピーク時などには補完エネルギーとなりえると踏んだからだ。

 平成21年には自社ホームページのコーナー「HOTトピックス」で「九州の太陽電池生産能力は2012年に約10倍となる見通し。関連産業のビジネス拡大に期待」と銘打ち、有望な太陽電池メーカー4社と関連機器メーカー4社を紹介したほどだ。

 九州には太陽電池やパネルを生産する企業が続々と進出し「ソーラーアイランド」ともてはやされた。

 だが、3年後の現在、九電が紹介した8社のうち7社は撤退、もしくは事業縮小を余儀なくされている。

 ある大手電気機器メーカーも数年前に九州に大規模な太陽電池生産工場を建設したが、今はほとんど稼働していない。担当者はこう打ち明ける。

 「確かに当時は力を入れようと思っていたが、状況が想定外にガラっと変わった。もう積極的には取り組んでいません。国内メーカーはどこも大体同じだと思いますよ…」

 状況はどう変わったのか。2000年代初頭まで太陽光発電関連技術は、シャープや京セラなど日本企業の独壇場だったが、その後ドイツなど欧州企業が台頭。続いて中国や台湾、韓国の企業が低価格を武器にシェアを上げ、ギリシャ危機に端を発した急激な円高もあり、日本メーカーの国際競争力が著しく低下してしまったのだ。

 特に中国メーカーは、政府の補助金をバックに市場を席巻。発電力換算で世界シェアの5割強を占めるまで拡大した。太陽光パネルの顧客の関心事は耐久性やデザインではない。選ぶ基準はあくまで「発電容量1キロワットあたり何円で買えるのか」。中国製は日本製より2~3割安く、とても太刀打ちできないという。

 その中国企業でさえ供給過多となり淘汰(とうた)が始まっている。世界最大の再生可能エネルギー市場だった欧州の経済状況が急激に悪化し、各国政府は次々に補助金などを削減し、需要が急速に冷え込んだからだ。

 大量の太陽光パネルが行き場を失う中、日本は二歩も三歩も遅れて固定価格買い取り制度を始めた。「売れ残った太陽光パネルを一気に売りつけてやろう」。中国系企業がこう考えるのは無理もない。

 

「読みを誤った…」

 

 太陽電池、パネル生産が苦境に立てば、当然ながらこれに関連する製造設備やパネル組み立て機器なども売れなくなる。

 熊本市を拠点とする「平田機工」は20年にパネル生産設備を作り始め、22年度にはこの分野の売上高が30億円に達したが、23年度は13億円に急落、24年度はほぼゼロになる見通しだ。

3年前には国内の大手太陽電池メーカーから「米国に巨大パネル工場を作るので工場設備を御社から買いたい」と持ちかけられた。こんな話が重なったこともあり同社は生産態勢増強に踏み切ったが、いずれのメーカーも工場建設計画を断念、ビッグビジネスは露と消えた。同社の印南静男経営企画部部長は悔しさをにじませた。

 「当時は市場は拡大すると信じていたのですが。読みを誤ったとしか言いようがないですね。太陽電池メーカーは今後新たな投資をしないでしょう。もはや太陽光発電分野には期待していない。次を探します」

 

庶民は損するばかり

 

 そもそも固定価格買い取り制度には矛盾がある。電力会社が高値で支払った買い取り代金は最終的に電気料金に転嫁されるからだ。売電をビジネスチャンスとする業者や、自宅に太陽光パネルを設置する余裕のある人にはありがたい制度だが、資金的に余裕のない庶民にとっては電気代が上がるだけで得はない。

 民主党政権が目指す2030年代の「原発ゼロ」の裏には「電気料金2倍」という不都合な真実が隠されていることも勘案すると、民主党のスローガン「国民の生活が第一」がいかに偽りに満ちているかがはっきりするではないか。

 しかも太陽電池などの製造で儲けるのは中国や台湾など。国内の企業が育たないならば、固定価格買い取り制度は外貨流出を後押しするのに等しい。それでもなお「再生可能エネルギー導入による内需拡大」を喧伝するならば、野田佳彦首相はその根拠と方策をしっかり説明すべきだろう。

 =第2部終わり。この連載は石橋文登、小路克明、田中一世、大森貴弘が担当しました。


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