九電、再生エネ受け付け契約を中断
2014.9.24 18:35 (1/2ページ)
九州電力は24日、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく契約の受け付けを、九州全域で25日から中断すると正式発表した。太陽光発電の導入が急増し、送電設備の容量が足りなくなる恐れがあるためだ。供給エリア全域で受け付けを中断するのは大手電力会社で初めて。北海道電力や沖縄電力も太陽光発電の購入に上限を設けており、今後、他電力でも同様の動きが広がる恐れがある。
中断するのは、新たな契約の受け付けと、受け付けは済ませたが契約には至っていない分で、家庭用の10キロワット未満の太陽光などは対象外とする。申し込み分のすべてが発電した場合、供給力が消費電力を上回り、送電設備の容量がパンクして安定供給に支障が出る恐れがあるという。
九電は今後数カ月で、既存の火力発電の出力抑制などの対応を検討し、受け入れ可能な再生エネの量を見極める方針だ。
九州は、土地が比較的安く購入できるほか、日照時間が長いなどの利点があり、太陽光を中心に再生可能エネルギーの普及が進んでいる。固定価格買い取り制度による太陽光と風力の設備認定量は、全国の約4分の1を占める。九電によると、2014年度から買い取り価格が下がったため、今年3月だけで過去1年分に当たる約7万件の申し込みが殺到したという。
九電の14年4月末時点の太陽光発電と風力発電の導入実績は計340万キロワット。同社は20年度までに700万キロワットの導入を図るとしているが、再生エネの契約申し込みは、すでに1200万キロワットを上回っているといい、設備の増強工事が不可欠だった。
九電は7月、長崎、鹿児島の一部の離島で受け付けの中断を発表していた。
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