コロナ禍の古刹静かな花の昼
成田山新勝寺にて
国力を挙げてという意味では、コロナウイルスとの戦いは平和時の戦争のようなものでしょうか。中央政府を始めとする日本の行政組織がこの総力戦に的確に対応できていないという実態を目の当たりにしています。近くは太平洋戦争末期などの歴史を思い起こせば、相手が人間であったら日本はもっと悲惨な目に遭っているに違いありません。
今は、目に見えぬウィルスを相手に、個々人はできる範囲で自他衛で耐え忍ぶしかありませんが、気持ちだけでも明るく日々を過ごしたいと思っています。俳句写真は今年の3月に撮ったものです。私と同年配と思われる共白髪のご夫妻の姿が何ともほほえましく、景に心の安らぎを醸し出してくれていました。
ようやく、新型コロナウイルスの国産ワクチンが年内に実用化できるかもしれないとの明るいニュースが出ました。塩野義製薬です。
日本はかつてはワクチン開発や衛生体制の先進国でもあったそうですが、昭和25年以降に感染症が激減したり、ワクチンの副作用が国内で大問題になったり等して、疫学の研究者は減り、対疫病研究・開発分野から企業は撤退、行政組織も縮小されてきた中で、今日の事態を迎えてしまった、とのことです。
とにかく、このコロナ禍を乗り越える。
その後、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではなく、今回の厳しく辛い経験を踏まえ、国民一人一人が、短期的でなく、中・長期的視野に立ってこの日本をどのような形の国にするのかを考えながら、来たる地方と国の選挙に臨まれることを祈っています。
もし今が、1945年の敗戦以降の政治・経済・社会、そして個人の生活スタイルの根本的な変革が求められている、そういう時代状況に置かれているならば、若い世代から新しい日本を創り上げる人物が輩出されると期待しています。