日々あらたに

3/11の大震災以降、数多くの変化が起きています。その変化をとらえ、新しい時代について観察を続けていきます。

東北大学(災害復興新生研究機構)

2011年12月14日 | 日記

東北大学が4/20に明らかにした、「東北大学災害復興新生研究機構」に対し、国の3次補正予算が付き、本格的に立ち上げることになったらしい。

活動内容の詳細は、“東北大学における東日本大震災の被災・復旧状況と今後の展望”の22P~34Pに書かれているが、そこから少し抽出してみたい。・・・また、一部日経の記事(11/28)も参照する。

 

柱は、復興支援の7つのプロジェクト

 災害科学国際研究推進(災害科学国際研究所の設置)

    減災技術の再構築、災害発生後の被災地支援学の創設

 地域医療再構築(東北メディカル・メガバンクの設置)

    メディカル・メガバンクは文部科学省が158億円を拠出する。多くの世代が暮らす東北沿岸部を対象に約1万家系、7万人の遺伝情報と診療情報をデータベー ス化。遺伝子や生活習慣、病気などの因果関係を探る。効果が高く副作用の少ない医療を目指す。「全国と連携してオールジャパンの体制をつくる」(東北大の 山本雅之医学部長)

 環境エネルギー(東北次世代エネルギーシステム研究開発拠点)

    温暖化ガスの排出を抑えた街づくり

 情報通信再構築(災害に強い無線、IT技術の開発)

    スマートグリッド(次世代送電網)を東北地域に普及させるため、情報セキュリティー技術などの開発計画も動き出す。研究開発に経産省が40億円を見込み

 東北マリンサイエンスプロジェクト(東北地域沿岸部復興のための研究開発)

    水産業の競争力を高める「東北マリンサイエンス拠点」も発足。文科省が計130億円を計上。東京大学や海洋研究開発機構などが協力する。海洋生態系調査の研究船を建造し、アワビやナマコの陸上養殖、海藻を使うバイオエタノール生産などの技術を開発する。

 地域産業復興支援

    震災復興に向けた東北地域産業の調査研究と革新的プロデューサーの育成

 復興産学連携推進(グローバルな産業エリアの創出)

    地元企業への実験機器解放、試作品発注

また、文科省は「東日本大震災復興科学技術基金(仮称)」として1500億円を来年度予算案の概算要求に盛り込み、研究を継続的に支援する。

 

 復興研究の日本の中核に

東北大学を中核とした、産官学共同の復興プロジェクト。テーマを見ても、医療・技術的課題から地域産業復興支援まで幅広い分野にオールジャパンとして、ヒト、モノ、カネを投入しようという計画である。

日本と言うより、世界の災害研究の中核になるにちがいない。

また、災害研究だけでなく、再生可能エネルギー、医療・介護、情報通信での一大拠点づくりでもある。

新生日本に向けた第一歩。・・・この東北大学の動きに注目していきたい。



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